| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥108.4億 | ¥90.2億 | +20.3% |
| 営業利益 | ¥14.3億 | ¥9.4億 | +52.7% |
| 税引前利益 | ¥13.2億 | ¥8.5億 | +55.1% |
| 純利益 | ¥8.9億 | ¥5.6億 | +58.0% |
| ROE | 6.3% | 3.9% | - |
2026年3月期第1四半期(2026年4-6月期、IFRS)は、増収増益に加えて粗利率・営業利益率が同時に改善し、成長と収益性が両立した決算となった。売上高は108.4億円(前年同期90.2億円、YoY+20.3%)、営業利益は14.3億円(同9.4億円、YoY+52.7%)、税引前利益は13.2億円(同8.5億円、YoY+55.1%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は8.9億円(同5.6億円、YoY+58.0%)となった。売上総利益率は41.3%と前年同期37.4%から+3.9pt拡大し、販管費率が28.0%(同27.0%)へ+1.0pt上昇したにもかかわらず、粗利拡大がこれを上回り営業利益率は13.2%(同10.4%)へ+2.8pt改善した。主力の就労支援事業と高採算のプラットフォーム事業が牽引役となり、児童福祉事業も黒字幅を大きく拡大したことが増益に寄与した。
【売上高】売上高は108.4億円でYoY+20.3%の増収。セグメント別では就労支援事業(LITALICOワークス)が41.1億円(構成比37.9%、YoY+23.5%)と最大セグメントで、児童福祉事業29.98億円(構成比27.6%、YoY+22.7%)、プラットフォーム事業17.5億円(構成比16.1%、YoY+24.2%)、海外事業9.9億円(構成比9.1%、YoY+13.9%)、その他10.1億円(構成比9.3%、YoY+3.2%)が続く。全セグメントが増収となり、特にワークス・ジュニア・プラットフォームの主力3事業が20%超の高成長を維持した。
【損益】営業利益は14.3億円でYoY+52.7%、税引前利益13.2億円でYoY+55.1%、四半期利益は8.9億円でYoY+58.0%と、増収率を大きく上回る増益率を確保した。特別損益に該当する項目はなく、金融収益0.1億円・金融費用1.25億円はいずれも前年並みの水準で、損益への影響は限定的である。税引前利益から四半期利益への実効税率は32.2%(前年34.2%)で大きな変動はなく、税引前利益と純利益の乖離は通常の法人税等負担によるものである。結論として、増収増益であり、かつ増収率(+20.3%)を上回る増益率(+52.7%)が示す通り営業レバレッジが顕在化した決算である。
セグメント利益は就労支援事業が14.0億円(マージン34.2%、YoY+34.7%)と最大の利益貢献源であり、全社セグメント利益合計25.7億円の過半を占める。プラットフォーム事業は6.4億円(マージン36.6%、YoY+9.2%)と全セグメント中最高の利益率を維持し、収益性の柱となっている。児童福祉事業は2.9億円(マージン9.7%)で、前年同期の0.3億円の損失から黒字転換し、利益改善額では全社トップとなった。海外事業は2.4億円(マージン24.3%、YoY+21.1%)と着実な増益を確保する一方、その他事業は0.06億円の営業損失(前年同期0.6億円の利益から赤字転落)となった。高採算のワークス・プラットフォームと、相対的に低採算な児童福祉・その他事業との間でマージン格差が存在し、主力2事業の伸長と児童福祉の黒字転換が全社利益率を押し上げる構図となっている。なお、全社共通費用等の調整額は△11.3億円(前年△9.2億円)に拡大しており、報告セグメント合算利益の伸びの一部を吸収している。
【収益性】営業利益率13.2%(前年同期10.4%)、純利益率8.2%(同6.3%)はいずれも改善し、粗利率41.3%(同37.4%)の拡大が起点となっている。ROEは6.3%で、四半期利益8.9億円を期首期末平均自己資本14.2億円で除した水準である。【キャッシュ品質】税引前利益13.2億円に対し実効税率32.2%(前年34.2%)で税負担に大きな変動はなく、営業外の金融収益0.1億円・金融費用1.25億円の影響も軽微で、利益の大半が本業から生成されている。一方、営業債権及びその他の債権は73.5億円(前期末68.9億円)へ増加しており、売上拡大に伴う運転資本の先行が観察される。【投資効率】総資産回転率は売上高108.4億円を期中平均総資産455.5億円で除して0.238回であり、資産規模の拡大速度に対し稼働効率は横ばい圏で推移している。のれんは120.1億円(総資産比25.8%、純資産比85.4%)と無形資産への依存度が高い資産構成である。【財務健全性】自己資本比率は30.2%で前期末32.8%から2.6pt低下し、有利子負債(借入金)は199.9億円(前期末173.3億円)へ増加した。現金及び現金同等物72.4億円は短期借入金50.5億円を上回り、当面の支払能力は確保されている。
キャッシュ・フロー計算書は開示範囲外だが、貸借対照表の推移からは事業拡大と株主還元の両面での資金需要が観察される。現金及び現金同等物は72.4億円で、前期末8.1億円台から8.6億円減少した。借入金は短期・長期合計で199.9億円(前期末173.3億円)へ26.6億円増加しており、のれんを含む非流動資産(前期末280.6億円から今期310.3億円へ29.7億円増加)や運転資本(営業債権が68.9億円から73.5億円へ増加)の拡張を借入で賄った可能性がある。資本面では、当第1四半期に自己株式の取得が9.9億円実施され自己株式残高は13.0億円から22.9億円へ拡大したほか、前期決算に基づく配当金3.8億円が支払われている。これらの資金流出が現金残高減少の一因となっており、営業活動による資金創出と借入・株主還元のバランスが今後のキャッシュポジションの鍵となる。
今期の利益はほぼ本業から生成されており、収益の質は総じて安定的である。営業外項目である金融収益0.1億円・金融費用1.25億円、その他の収益0.1億円・その他の費用0.2億円はいずれも小規模で、税引前利益13.2億円に占める割合は限定的であり、特別損益に類する一時的要因は確認されない。税引前利益から四半期利益への実効税率は32.2%(前年34.2%)で標準的な水準にとどまり、両利益の乖離は通常の税負担により説明できる。一方、包括利益は10.6億円と四半期利益8.9億円を上回り、差額の1.7億円は在外営業活動体の換算差額によるものである。前年同期は逆に換算差額がマイナス3.8億円で包括利益が純利益を下回っており、為替変動の方向が今期はプラスに転じたことが読み取れる。アクルーアルの観点では、売上拡大に伴い営業債権が68.9億円から73.5億円へ増加しており、利益の現金化には運転資本の増加という時間差が伴っている点に留意が必要である。
通期計画に対する第1四半期の進捗率は、売上高24.6%(108.4億円/440.0億円)、営業利益26.1%(14.3億円/55.0億円)、純利益27.0%(8.9億円/33.0億円)である。単純な期間按分基準(25%)と比較すると、営業利益・純利益は上回り、売上高もほぼ同水準で、四半期業績修正・配当予想修正はいずれも行われていない。通期営業利益予想はYoY+20.2%、純利益予想はYoY+20.5%であり、第1四半期の増益率(営業利益+52.7%、純利益+58.0%)はこれを大きく上回っている。
通期の配当予想は1株当たり15.00円で、会社予想EPS95.82円に基づく配当性向は約15.6%である。当第1四半期中には前期決算に基づく配当金3.8億円が支払われたほか、自己株式の取得を9.9億円実施しており、自己株式残高は13.0億円から22.9億円へ拡大した。配当のみでみた配当性向は約15.6%と抑制的な水準にあるが、自己株式取得を含めた株主還元は期中に拡大している。現金及び現金同等物72.4億円の水準を踏まえると当面の配当原資には特段の制約は見られないが、有利子負債が前期末比26.6億円増加している点は、今後の株主還元方針を検討するうえでの財務面の留意事項となる。
のれん依存によるバランスシート構成リスク: のれん残高は120.1億円で総資産比25.8%、純資産比85.4%に達する。IFRSではのれんは定期償却されないため、将来の収益性悪化局面では減損認識時に自己資本を大きく毀損する潜在性がある。
財務レバレッジの上昇: 有利子負債(借入金)は前期末173.3億円から199.9億円へ増加し、自己資本比率は32.8%から30.2%へ低下した。総負債324.5億円は純資産140.6億円の約2.3倍に達しており、金利上昇局面での負担増に留意が必要である。一方、営業利益14.3億円に対し金融費用1.25億円のインタレストカバレッジは約11.5倍で、現時点の利払い負担は良好にカバーされている。
運転資本の増加(売上債権の拡大): 営業債権及びその他の債権は前期末68.9億円から73.5億円へ増加した。売上高の伸び(+20.3%)に対し営業債権は同+6.7%の増加にとどまり回転効率自体に大きな悪化はみられないが、絶対額としての運転資本負担は増加傾向にあり、キャッシュ創出タイミングへの影響をモニタリングする必要がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 13.2% | 8.1% (2.3%–15.9%) | +5.2pt |
| 純利益率 | 8.2% | 5.9% (1.6%–10.7%) | +2.3pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は業種内上位圏に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 20.3% | 9.3% (0.4%–16.9%) | +11.0pt |
売上高成長率は業種中央値の2倍超の水準で、業種内でも高成長グループに位置する。
※出所: 当社集計
増収率(+20.3%)を上回る増益率(営業利益+52.7%、純利益+58.0%)が示す通り、粗利率改善と主力2セグメント(就労支援・プラットフォーム)の高採算な伸長、および児童福祉事業の黒字転換により、営業レバレッジが明確に発現した決算である。
通期計画に対する進捗率は営業利益26.1%、純利益27.0%と期間按分基準(25%)を上回り、業績予想・配当予想の修正もないことから、通期計画は概ね計画線に沿って推移している。
のれん残高(純資産比85.4%)と有利子負債の増加(前期末比+26.6億円)、自己資本比率の低下(32.8%→30.2%)は、今後のバランスシート推移を確認するうえでの構造的な観察点である。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 589円 |
| base(基準) | 616円 |
| bull(強気) | 649円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 412円 |
| 調整後予想EPS | 100.5円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 15.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.49倍 / 6.1倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 598円〜635円、ω±0.1で 610円〜625円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。