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72942027 第1四半期プライムJGAAP

ヨロズ(7294) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益121%増

2027年度第1四半期の売上高は445.5億円(前年同期比+7.5%)、営業利益は7.5億円(同+121.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社 ヨロズ

自動車・輸送機/輸送用機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥445.5億¥414.3億+7.5%
営業利益¥7.5億¥3.4億+121.2%
経常利益¥8.1億¥2.9億+177.4%
純利益¥6.6億−¥1.1億+690.2%
ROE1.0%−0.2%-

Executive Summary

当第1四半期は大幅増益となったが、営業利益率は依然として低水準にとどまり、回復途上の決算である。売上高は445.5億円(前年比+7.5%)、営業利益は7.5億円(前年3.4億円、+121.2%)、経常利益は8.1億円(同+177.4%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5.7億円(前年△1.6億円から黒字転換)となった。増益の主因は日本セグメントの黒字化と米州の増益だが、経常利益の伸びには為替差益3.5億円の寄与も含まれる。

業績変動要因

【売上高】売上高は445.5億円で前年比+7.5%。地域別では米州234.6億円(+5.2%)、日本150.0億円(+16.6%)が牽引し、アジアは75.4億円(△0.6%)で微減となった。米州は外部売上構成比の過半を占め、連結売上高の増加分の大半を米州と日本の伸びが説明する。

【損益】営業利益は7.5億円(前年3.4億円、+121.2%)で、営業利益率は1.7%(前年約0.8%から改善)。地域別では米州のセグメント利益4.8億円(+45.0%)が最大の押し上げ要因、日本は前年同期の損失から1.1億円の黒字に転換した。経常利益8.1億円には為替差益3.5億円(営業利益の46.4%相当)が寄与しており、営業外収支への依存度は相応に高い。特別損失として減損損失1.0億円を計上し税引前利益を押し下げたが、純利益は6.6億円と前年赤字から大幅に改善した。増収増益。

セグメント別分析

米州は売上高234.6億円(+5.2%)、セグメント利益4.8億円(+45.0%)、利益率2.0%で3地域中最高水準にあり、報告セグメント利益合計6.8億円の約7割を占める中核事業である。日本は売上高150.0億円(+16.6%)、セグメント利益1.1億円となり、前年同期の損失(△1.2億円)から黒字転換した。アジアは売上高75.4億円(△0.6%)と減収したものの、セグメント利益は0.9億円へ増加し、利益率1.2%に改善した。減収下でも採算が改善しており、コスト管理や製品構成の見直しが寄与した可能性がある。

主要財務指標

【収益性】営業利益率1.7%は前年同期比で約0.9pt改善したが、売上総利益率11.4%とあわせて製造業として利益変動を吸収する余力は限定的な水準にある。ROEは1.0%にとどまり、資本収益性は低位で推移している。【キャッシュ品質】現金及び預金は268.6億円で、短期借入金81.1億円の約3.3倍に相当し、短期の資金繰りに厚みがある。棚卸資産は原材料14.6億円、仕掛品58.7億円、製品45.6億円で構成され、仕掛品の構成比が高く運転資本の滞留を示唆する。【投資効率】有形固定資産452.7億円を保有する資本集約型の事業構造であり、営業利益率の低さと合わせると投下資本収益性は改善余地がある。【財務健全性】自己資本比率47.8%、流動資産793.7億円に対し流動負債393.0億円で流動比率は約202%と良好。長期借入金242.7億円を中心に有利子負債は長期化されている。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示に基づく分析ではなく、貸借対照表の資金動向から観察する。現金及び預金は268.6億円で前年同期末の297.7億円から減少しており、総資産は1356.7億円から1382.6億円へと縮小した。流動資産793.7億円に対し流動負債393.0億円と流動性は厚く保たれている一方、売掛金・受取手形は283.9億円と前年から増加し、仕掛品58.7億円を含む棚卸資産の高水準とあわせて運転資本への資金拘束が生じている可能性がある。長期借入金は242.7億円で前年から減少しており、有利子負債の圧縮が進んでいる。

収益の質

経常利益8.1億円の押し上げには為替差益3.5億円が寄与しており、これは営業利益7.5億円の46.4%に相当する規模である。営業外収益全体は6.0億円で、うち受取配当金1.3億円、為替差益3.5億円が主要構成要素であり、経常的な事業収益とは切り離して評価すべき部分を含む。特別損益では固定資産売却益0.2億円に対し減損損失1.0億円を計上し、特別損失合計1.0億円が税引前利益を押し下げた。包括利益は12.0億円と純利益6.6億円を上回り、為替換算調整額4.1億円と有価証券評価差額金2.1億円がその差異の主因である。営業利益ベースの改善(+121.2%)は地域別採算改善によるものであり質は相応に高いが、経常・純利益段階での大幅増益は為替要因への依存を含む点に留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高1660.0億円(前期比△5.9%)、営業利益33.0億円(同△17.1%)、経常利益21.0億円(同△44.4%)と、前期比で減収減益を見込む計画となっている。当第1四半期の進捗率は売上高26.8%、営業利益22.9%と、営業利益の進捗はやや標準(25%)を下回る一方、経常利益の進捗は38.6%、親会社株主帰属純利益は52.0%と高水準である。この差は為替差益を含む営業外収支がQ1利益を押し上げたことによるもので、通期計画は保守的な前提に基づいている可能性がある。業績予想・配当予想はいずれも当四半期において修正されていない。

株主還元

通期配当予想は1株当たり33.0円で、通期EPS予想53.0円に基づく配当性向は62.3%となる。前年同期の配当は15円であり、通期予想33円は年間ベースでの増配を示す。自己株式数は4,457,684株保有しているが、自社株買いの実施状況は開示データからは確認できず、配当のみに基づく配当性向として評価する。現金及び預金268.6億円の水準は配当継続を支える一定の余力となる一方、通期計画が営業減益・経常減益を前提としている点は、配当性向が60%を超える中で今後の配当原資の推移を注視すべき要素である。

リスク要因

  1. 収益性の構造的低さ: 営業利益率1.7%、売上総利益率11.4%はいずれも一般的な製造業の水準を下回り、原材料・人件費・為替の変動が利益に増幅して波及しやすい構造にある。

  2. 為替差益への依存: 為替差益3.5億円は営業利益7.5億円の46.4%に相当し、経常・純利益の大幅増益の一部は通貨変動によるものである。為替の反転は今後の利益変動要因となり得る。

  3. 棚卸資産(仕掛品)の高水準: 仕掛品は58.7億円で、原材料・製品を含む在庫合計の約半分を占める。生産工程の滞留や需要変動が生じた場合、運転資本負担や評価損リスクにつながる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率1.7%8.7% (4.2%–14.3%)−7.0pt
純利益率1.5%7.1% (3.2%–10.6%)−5.6pt

自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、IQR下限をも下回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)7.5%6.2% (-1.1%–14.6%)+1.3pt

売上成長率は業種中央値をわずかに上回るが、収益性の低さとの対比が際立つ。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 当第1四半期は日本セグメントの黒字転換と米州の増益により、連結営業利益が前年比+121.2%と大幅改善した。地域別の採算改善が進んでいる点は決算データから読み取れる特徴である。

  2. 経常利益・純利益の高い進捗率(38.6%、52.0%)は営業利益の進捗(22.9%)を上回っており、この差異は為替差益など営業外要因によるものである。通期計画達成の判断において、営業利益ベースの進捗を併せて確認する必要がある。

  3. 通期計画は前期比で減収減益を見込んでおり、当第1四半期の大幅増益がそのまま通期の収益構造改善を意味するものではない点が決算データから示唆される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,479円
base(基準)2,492円
bull(強気)2,506円
算出前提
1株純資産(BPS)3,150円
調整後予想EPS58.5円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向62.3%
予想EPSの信頼度調整×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.79倍 / 42.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,426円〜2,562円、ω±0.1で 2,472円〜2,506円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 33%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。