| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥863.7億 | ¥806.8億 | +7.1% |
| 営業利益 | ¥43.6億 | ¥46.5億 | -6.3% |
| 経常利益 | ¥43.4億 | ¥50.4億 | -13.9% |
| 純利益 | ¥31.2億 | ¥35.2億 | -11.4% |
| ROE | 2.3% | 2.6% | - |
2027年3月期第1四半期は増収減益となり、原価上昇と金利負担増がボトムラインを圧迫した決算である。売上高は863.7億円(前年比+7.1%)と主力の輸送用機器関連事業の拡大が牽引した一方、営業利益は43.6億円(同-6.3%)、経常利益は43.4億円(同-13.9%)、純利益は31.2億円(同-11.4%)といずれも減益となった。粗利率は15.1%で前年15.6%から低下し、原材料コスト増と販管費の伸び(売上比10.0%、前年9.9%)が営業利益率を5.0%(前年5.8%)へ押し下げた。加えて支払利息が8.4億円(前年6.9億円、+22.9%)と増加したことが経常利益の下振れ幅を拡大させている。
【売上高】売上高は863.7億円で前年比+7.1%。セグメント別では主力の輸送用機器関連事業が812.0億円(構成比94.0%、前年比+7.4%)、情報サービス事業が48.0億円(構成比5.6%、同+6.1%)と両事業とも増収で、輸送用機器関連の伸びが全体を牽引した。
【損益】営業利益は43.6億円(前年比-6.3%)で、営業利益率は5.0%と前年5.8%から低下した。粗利率も15.1%と前年15.6%から低下しており、原価上昇が主因とみられる。販管費は86.7億円(売上比10.0%、前年9.9%)と増収に対して伸び率がやや上回り、営業レバレッジはやや逆回転した。経常利益は43.4億円(同-13.9%)で、営業外収益16.8億円と営業外費用16.9億円はほぼ均衡するものの、支払利息が8.4億円(前年6.9億円)へ増加したことで営業利益からの下振れ幅が拡大した。特別損益は純額-1.4億円(事業構造改革費用1.2億円含む)にとどまり、一時的要因の影響は限定的である。純利益は31.2億円(同-11.4%)で、法人税等10.9億円の負担のもと経常利益からの目減りは限定的だった。総括として、増収減益の決算であり、増収の質を利益率圧迫が相殺した形といえる。
輸送用機器関連事業は売上812.0億円(前年比+7.4%)、営業利益40.5億円(同-1.1%)、利益率5.0%(前年5.4%相当から低下)と増収ながら利益率は横ばい圏でわずかに低下した。情報サービス事業は売上48.0億円(同+6.1%)、営業利益1.5億円(同-59.2%)、利益率3.1%(前年8.0%相当から大幅低下)と大幅減益となった。輸送用機器関連が売上の94.0%、営業利益の大半(全社営業利益43.6億円中40.5億円)を占める構造のもと、情報サービス事業の収益性悪化が全社マージンを希薄化させている。
【収益性】営業利益率は5.0%で前年5.8%から低下、純利益率は3.6%(31.2億円/863.7億円)となった。ROEは2.3%で、原材料コスト増と金利負担増による利益率低下が資本効率の重石となっている。【キャッシュ品質】営業CF140.6億円に対し純利益31.2億円で、OCF/純利益は約4.5倍と利益に対するキャッシュ創出力は厚い。【投資効率】設備投資33.9億円に対し減価償却は32.4億円で、CapEx/減価償却は約1.05倍と更新投資を上回る規模の投資を継続している。【財務健全性】自己資本比率は39.0%、流動比率は173.3%(流動資産2286.6億円/流動負債1319.4億円)、当座比率は165.2%と、短期の支払い余力は厚い水準にある。
営業CFは140.6億円で前年比+18.9%と増加し、運転資本変動前の小計154.4億円に対し売上債権の減少(+61.2億円)がプラスに寄与した一方、仕入債務の減少(-12.9億円)と法人税等の支払い(-18.4億円)が相殺要因となった。投資CFは-50.1億円で、うち設備投資が-33.9億円を占め、更新・成長投資を継続している。財務CFは-28.7億円で、配当支払い等による資金流出が中心とみられる。フリーCFは営業CFと投資CFの差引で90.5億円のプラスとなり、配当や設備投資を賄ったうえで手元資金を積み増す形となった。現金及び預金は期末で1114.2億円に達しており、強いキャッシュ創出力を背景に財務基盤は安定的に推移している。
経常的な収益構造としては、営業利益43.6億円を起点に、営業外収益16.8億円(受取配当金4.3億円、為替差益1.7億円等)と営業外費用16.9億円(支払利息8.4億円等)がほぼ均衡し、経常利益は43.4億円となった。特別損益は特別利益0.5億円、特別損失1.8億円(うち事業構造改革費用1.2億円)で純額-1.4億円にとどまり、純利益に対する一時的項目の影響は小さい。経常利益43.4億円に対し純利益(連結)は31.2億円で乖離が生じているが、主因は法人税等10.9億円の計上と非支配株主帰属利益0.5億円である。包括利益は66.7億円と純利益(連結)31.2億円を上回っており、為替換算調整額18.3億円と有価証券評価差額金17.5億円がその差異の主因で、事業損益とは別の評価性要因が包括利益を押し上げている。営業CFが純利益を大きく上回っている点も踏まえると、当期利益の現金裏付けは相応に高い。
通期会社計画は売上高3400.0億円(前期比-2.5%)、営業利益190.0億円(同-20.5%)、経常利益185.0億円(同-22.7%)と、期初時点で減収減益を見込む計画となっている。第1四半期の進捗率は売上高25.4%、営業利益22.9%、経常利益23.5%で、単純な4分の1進捗(25%)対比では売上高は標準的、営業利益・経常利益はやや遅れ気味である。純利益は親会社株主に帰属する当期純利益ベースで進捗を計算すると、第1四半期実績30.7億円に対し通期予想115.0億円で進捗率26.7%となり、こちらは標準を上回る。今回、業績予想の修正および配当予想の修正はいずれも実施されていない。
年間配当予想は1株当たり30.00円で、当四半期時点で配当予想の修正は行われていない。発行済株式数(自己株式控除後)約4,598万株を基に算出すると年間配当総額は約13.8億円となり、通期純利益予想(親会社株主帰属)115.0億円に対する配当性向は約12.0%と試算される。第1四半期のフリーCF90.5億円および期末現金1114.2億円の水準を踏まえると、配当の支払い余力は確保されている。自社株買いの実施は確認されず、現時点では配当を中心とした株主還元方針となっている。
セグメント収益集中: 輸送用機器関連事業が売上高の94.0%(812.0億円/863.7億円)、営業利益の92.9%(40.5億円/43.6億円)を占め、当該事業の需要動向に業績が大きく依存する構造となっている。
収益性の低下傾向: 粗利率は15.1%で前年15.6%から低下、営業利益率も5.0%で前年5.8%から低下している。原材料コストや販管費(売上比10.0%、前年9.9%)の増加が続く場合、利益率のさらなる圧縮が生じる可能性がある。
金利負担と負債構成: 支払利息は8.4億円で前年6.9億円から+22.9%増加した。有利子負債合計約1383億円のうち短期借入金が728.6億円を占め短期比率は約52.7%と高く、調達環境の変化による利払い負担の増加が生じやすい構成となっている。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 5.0% | 8.7% (4.2%–14.2%) | -3.7pt |
| 純利益率 | 3.6% | 7.0% (3.2%–10.6%) | -3.4pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を下回り、収益性は業種内で相対的に低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 7.1% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +0.8pt |
売上高成長率は業種中央値をわずかに上回り、トップラインの伸びは業種内で標準以上の水準にある。
※出所: 当社集計
営業利益率は5.0%で前年5.8%から低下し、業種中央値8.7%も下回る。原価・販管費・金利負担の複合的な圧力が利益率低下の背景にあり、増収の質を利益率圧迫が相殺している点が今回の決算の特徴である。
情報サービス事業は営業利益1.5億円(前年比-59.2%)、利益率3.1%(前年8.0%相当)と大幅減益となり、全社利益率を希薄化させる要因となっている。主力の輸送用機器関連事業の利益率もわずかに低下しており、事業ミックス面での注視点といえる。
営業CFは140.6億円(前年比+18.9%)、フリーCFは90.5億円と現金創出力は良好で、通期進捗も純利益(親会社株主帰属)ベースで26.7%とおおむね計画線上にある。利益率面での課題とキャッシュ創出力の強さが対照的な決算内容となっている。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,832円 |
| base(基準) | 2,885円 |
| bull(強気) | 2,951円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 3,005円 |
| 調整後予想EPS | 251.8円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 12.9% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.96倍 / 11.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,803円〜2,970円、ω±0.1で 2,880円〜2,887円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。