| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥751.4億 | ¥719.0億 | +4.5% |
| 営業利益 | ¥49.5億 | ¥49.1億 | +0.8% |
| 税引前利益 | ¥55.4億 | ¥41.6億 | +33.3% |
| 純利益 | ¥38.0億 | ¥31.1億 | +22.4% |
| ROE | 1.9% | 1.5% | - |
2027年3月期第1四半期は増収ながら営業利益はほぼ横ばいで、親会社株主に帰属する四半期純利益は金融収支の改善により大きく伸長した。売上高は751.4億円(前年比+4.5%)、営業利益は49.5億円(同+0.8%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は33.95億円(同+24.8%)となった。増収の主因はその他事業区分(+28.2%)とMT(自動変速装置以外の手動変速装置関連、+9.7%)の伸長で、営業利益の伸び鈍化は販管費率上昇(14.6%、+1.8pt)が粗利率改善(20.6%、+1.1pt)を相殺したことによる。一方、金融収益が12.2億円(前年1.4億円)へ急増し金融費用も3.3億円に減少したことで税引前利益は55.4億円(+33.3%)となり、純利益の押し上げ要因となった。なお連結ベースの四半期利益(非支配株主持分含む)は38.0億円(同+22.4%)である。
【売上高】売上高は751.4億円で前年比+4.5%の増収。セグメント別では構成比59.4%の主力AT(自動変速装置関連)が-0.4%とほぼ横ばい、構成比25.7%のMT(手動変速装置関連)は+9.7%と伸長、構成比4.2%のTSは-2.5%の減収。その他事業区分(構成比10.7%)は+28.2%と大きく伸びており、全社増収の押し上げ要因となった。
【損益】営業利益は49.5億円で前年比+0.8%にとどまった。粗利率は20.6%で前年比+1.1pt改善したものの、販管費率が14.6%へ+1.8pt上昇し相殺したため、営業利益率は6.6%と前年6.8%から縮小した。営業外では金融収益が12.2億円(前年1.4億円)へ急増し金融費用も3.3億円(前年9.6億円)へ減少したことで、税引前利益は55.4億円(+33.3%)と伸びた。一方で持分法損益は-3.1億円(前年+0.6億円)に転じ、税負担も実効税率31.3%(前年25.3%)へ上昇した。結果として親会社株主に帰属する四半期純利益は33.95億円(+24.8%)となり、営業増益は小幅ながら純利益は営業外要因を背景に大きく伸びた増収増益となった。
セグメント別では、主力のAT(構成比59.4%)が売上446.6億円(-0.4%)ながら営業利益36.6億円(+34.2%)と採算が大きく改善し、利益率は8.2%(前年6.1%)に上昇した。MT(構成比25.7%)は売上192.8億円(+9.7%)と伸長したが営業利益は26.9億円(-2.0%)とわずかに減少し、増収の一方で採算面ではミックスやコスト影響がうかがえる。ただし利益率自体は14.0%と3セグメント中トップ水準を維持している。TS(構成比4.2%)は売上31.3億円(-2.5%)の減収ながら営業利益4.8億円(+52.4%)と大幅増益で利益率15.3%に達した。報告セグメントに含まれないその他事業(2輪用クラッチ・運送業等、構成比10.7%)は売上80.7億円(+28.2%)と増収した一方、営業損益は-15.55億円(前年+0.41億円)と赤字転落し、全社利益の押し下げ要因となっている。
【収益性】営業利益率は6.6%で前年6.8%から-0.2pt低下、粗利率20.6%(+1.1pt)の改善を販管費率14.6%(+1.8pt)の上昇が上回った。親会社株主に帰属する四半期純利益ベースの純利益率は4.5%で前年3.8%から+0.7pt改善し、金融収支の改善が収益性を押し上げた。【キャッシュ品質】営業CFは107.6億円で、親会社株主に帰属する四半期純利益33.95億円の約3.2倍に相当し、利益の裏付けとなるキャッシュ創出力は良好である。【投資効率】ROEは1.9%(四半期実績、年率換算前)で、総資産は3168.1億円と前期末比-1.0%とほぼ横ばいに推移している。【財務健全性】自己資本比率は60.2%で前期末と同水準を維持し、現金及び現金同等物688.4億円が有利子負債合計542.1億円を上回るネットキャッシュ状態(約146.2億円)にあり、財務基盤は安定している。
営業活動によるキャッシュ・フローは107.6億円で前年同期比+2.6%となり、小計段階の137.0億円から法人税等の支払28.9億円(前年13.0億円から増加)などを控除した結果である。運転資本面では売掛金の減少(+32.5億円のプラス寄与)が営業CFを押し上げた一方、棚卸資産の増加(-6.2億円のマイナス寄与)が相殺要因となった。投資活動によるキャッシュ・フローは-37.1億円で、うち設備投資が-18.0億円を占める。財務活動によるキャッシュ・フローは-120.1億円で、配当支払53.9億円、自社株買い30.0億円、非支配株主への配当支払31.8億円などが流出要因となった。フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は70.5億円となり配当支払は十分にカバーする水準だが、自社株買いを含めた資金流出(83.9億円)はフリーCFを上回っている。現金及び現金同等物は期首744.7億円から688.4億円へ-56.4億円減少したが、為替換算差額-6.8億円を除けば実質的な減少幅は限定的である。
当期の税引前利益55.4億円の伸長(+33.3%)は営業利益の小幅増(+0.8%)に加え、金融収益の12.2億円への急増(前年1.4億円)と金融費用の3.3億円への減少(前年9.6億円)という営業外要因に大きく依存しており、この部分は市場金利や為替水準に左右される性質を持つ。一方で持分法損益は-3.1億円(前年+0.6億円)に転じ、非連結先の業績変動の影響を受けている。営業CFが親会社株主に帰属する四半期純利益の約3.2倍あることはアクルーアルの少ない良質な利益であることを示唆する。包括利益は54.9億円(親会社株主分49.4億円)で、四半期利益38.0億円(同33.95億円)との差額は主に在外営業活動体の換算差額+16.9億円(前年-11.9億円)によるもので、為替変動が包括利益と純利益の乖離を左右する構造となっている。
通期会社予想に対する進捗率は、売上高が24.6%(3050.0億円に対し751.4億円)でほぼ計画線上にある。営業利益は20.2%(245.0億円に対し49.5億円)で、単純な四半期按分(25%)比ではやや遅れており、販管費率の上昇とその他事業区分の赤字拡大が背景にあるとみられる。親会社株主に帰属する四半期純利益は24.3%(140.0億円に対し33.95億円)とほぼ計画線で、営業外の改善が進捗を下支えした形である。EPS予想391.72円に対する進捗率は23.8%(実績93.27円)となっている。なお、当四半期時点で業績予想・配当予想の修正は行われていない。
当期の配当支払額は53.9億円で前年同期の53.9億円とほぼ同水準である。通期の会社予想では1株当たり配当175.00円、EPS予想391.72円に基づく配当性向は約44.7%となる。自社株買いは30.0億円実施され、前年同期の9.3億円から大きく増加した。配当と自社株買いを合わせた総還元は83.9億円で、当期のフリーキャッシュフロー70.5億円を上回っており、手元現金(688.4億円)を活用した株主還元強化の動きがうかがえる。
セグメント集中リスク: 主力AT事業が売上構成比59.4%、営業利益の押し上げ役を担っており、当該事業の需要動向や採算変化が全社業績に与える影響が大きい。
その他事業区分の採算悪化: 報告セグメントに含まれないその他事業(2輪用クラッチ・運送業等)は売上+28.2%の増収にもかかわらず営業損益が-15.55億円(前年+0.41億円)と赤字転落しており、全社費用配分を含め収益性の圧迫要因となっている。
運転資本の変動: 棚卸資産は421.0億円で前期末(409.8億円)から+2.7%増加した一方、売掛金は500.5億円で前期末(527.8億円)から-5.2%減少しており、在庫積み増しの継続度合いがキャッシュ創出力に影響しうる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.6% | 8.8% (4.4%–14.3%) | -2.2pt |
| 純利益率 | 5.1% | 7.3% (3.3%–10.6%) | -2.2pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値をいずれも下回っており、収益性は業種内で相対的に低位にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 4.5% | 6.6% (-0.3%–14.8%) | -2.1pt |
売上高成長率も業種中央値をやや下回っており、増収率は業種内で中位からやや下位に位置する。
※出所: 当社集計
営業利益の伸びは+0.8%と小幅にとどまる一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は+24.8%と大きく伸長しており、増益の主因が本業ではなく金融収支の改善にある点は、利益の構成内容として確認しておく価値がある。
主力ATの利益率が8.2%(前年6.1%)へ改善する一方、その他事業区分が-15.55億円の赤字に転じており、セグメント間で収益構造の明暗が分かれている。
自社株買いが前年同期比で大幅に増加し、配当と合わせた総還元がフリーキャッシュフローを上回る水準となっており、手元資金を活用した株主還元姿勢が確認できる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 4,948円 |
| base(基準) | 5,058円 |
| bull(強気) | 5,163円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 5,271円 |
| 調整後予想EPS | 432.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 44.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.96倍 / 11.7倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 4,919円〜5,202円、ω±0.1で 5,050円〜5,062円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。