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72722026 第2四半期プライムIFRS

ヤマハ発動機(7272) 2026年度第2四半期決算 増収・営業益89%増

2026年度第2四半期の売上高は1兆4,980億円(前年同期比+17.2%)、営業利益は1,585億円(同+88.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

自動車・輸送機/輸送用機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥14979.9億¥12778.2億+17.2%
営業利益¥1584.8億¥840.3億+88.6%
税引前利益¥1594.9億¥828.6億+92.5%
純利益¥1204.6億¥591.0億+103.8%
ROE9.3%4.9%-

Executive Summary

増収に対して利益が大幅に先行して拡大しており、収益構造の改善を伴う増収増益決算である。売上高は1兆4,979.9億円(前年比+17.2%)、営業利益は1,584.8億円(同+88.6%)、経常段階に相当する税引前利益は1,594.9億円(同+92.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,139.0億円(同+114.7%)となった。営業利益率は10.6%で前年同期の約6.6%から大きく改善しており、主力のLandmobility事業の増収増益が全体を牽引した。

業績変動要因

【売上高】売上高は1兆4,979.9億円で前年比+17.2%。セグメント別ではLandmobilityが売上の約66%を占め9,845.6億円(同+21.8%)と最大の伸びを牽引し、MarineProducts3,006.7億円(同+7.4%)、FinancialServices636.4億円(同+18.1%)、Robotics601.2億円(同+24.5%)も増収した。一方OutdoorLandVehicleは802.9億円(同+3.3%)にとどまり、営業損益は-119.8億円と赤字が継続している。

【損益】営業利益は1,584.8億円(同+88.6%)で、売上成長率を大きく上回る増益となり営業レバレッジの効いた構造が確認できる。牽引役はLandmobilityの営業利益1,127.3億円(同+89.8%、利益率11.4%)で、Robotics(同+337.8%)やFinancialServices(同+50.6%)も利益率が改善した。粗利率31.7%、販管費率21.8%と、粗利改善が販管費増加を上回りボトムライン拡大につながっている。純利益は1,204.6億円(連結、同+103.8%)、親会社株主帰属純利益は1,139.0億円(同+114.7%)で、増収増益の決算といえる。

セグメント別分析

Landmobilityが売上の約66%、営業利益の約71%を占める最大セグメントで、増収増益率ともに全社を上回り業績を牽引した。MarineProductsは利益率15.3%と収益性が高く、安定した収益源として機能している。OutdoorLandVehicleは増収ながら営業赤字が継続(-119.8億円、赤字幅は前年から縮小)しており、収益構造の課題が残る。Roboticsは小規模ながら利益が前年比+337.8%と急拡大し、利益率も6.1%に達している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率10.6%、純利益率(親会社株主帰属ベース)7.6%はいずれも前年同期から大幅に改善しており、粗利率31.7%を背景に販管費増加を吸収した利益拡大が確認できる。【キャッシュ品質】営業CFは1,533.9億円で親会社株主帰属純利益の1.35倍にあたり、会計上の利益に対する現金裏付けは良好である。【投資効率】ROE9.3%は前年同期の水準から改善しているが、総資産回転率は0.5倍程度にとどまり、資産効率の改善余地が残る。【財務健全性】自己資本比率41.4%、社債・借入金合計は約1兆296.7億円で、現金及び預金4,014.6億円と営業利益ベースの利息カバレッジの高さ(金融費用65.5億円に対し営業利益1,584.8億円)から、財務基盤は安定している。

キャッシュフロー分析

営業CFは1,533.9億円で前年同期比+318.5%と大幅に増加し、税引前利益の拡大に加え棚卸資産の減少667.6億円が資金流入に寄与した一方、売上債権の増加は資金流出要因となった。投資CFは-508.2億円で、うち設備投資が584.4億円を占め、売上高比約3.9%と製造業として標準的な水準にある。財務CFは-1,108.0億円で、短期借入金の純減や長期借入金の返済を進めながら配当支払97.0億円を実施しており、フリーキャッシュフローは1,025.7億円と投資・配当を賄って余剰を確保した。現金及び現金同等物は4,014.6億円で、為替換算差額107.8億円も残高を押し上げている。

収益の質

今期の利益拡大は営業利益段階での粗利率改善と販管費コントロールによるものであり、特別損益に依存した一時的な要因は限定的である。税引前利益1,594.9億円は営業利益1,584.8億円をわずかに上回る程度で、金融収益75.6億円と金融費用65.5億円がほぼ相殺し合い、持分法損益63.2億円もプラス寄与にとどまるなど、営業外項目が利益を大きく歪めていない点で収益の質は良好である。営業CFが親会社株主帰属純利益の1.35倍に達しており、アクルーアル(会計利益と現金創出の乖離)は限定的と評価できる。ただし営業CFの押し上げ要因には棚卸資産減少という運転資本変動が含まれており、この寄与が一過性であるか継続的な在庫適正化の結果であるかは、今後のトレンドで見極める必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想に対する進捗率は、売上高51.7%、営業利益60.9%、純利益ベース67.0%(親会社株主帰属利益予想1,700億円に対し実績1,139.0億円)となり、上期時点で利益面が売上進捗を上回るペースで進んでいる。会社は当四半期に業績予想の修正を行っており、上期の高い採算が反映されたとみられる。通期計画上の営業利益率は約9.0%であり、上期実績10.6%よりも保守的な想定で、下期に利益率の平準化を織り込んだ計画となっている。配当予想は修正されておらず、年間50.00円のまま据え置かれている。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり25.00円で、通期予想配当は50.00円である。上期実績の親会社株主帰属純利益1,139.0億円と配当支払額97.0億円から算出される配当性向は約8.5%(配当総額ベース)にとどまり、通期予想EPS175.16円に対する年間配当50.00円の予想配当性向は約28.5%である。自己株式の取得実績はなく、当期の株主還元は配当のみで評価される。フリーキャッシュフロー1,025.7億円は配当支払額を大きく上回っており、現金面での配当持続性は高い水準にある。

リスク要因

  1. 在庫水準の高止まり: 棚卸資産は5,388.2億円で総資産の17.8%を占め、上期は減少方向に転じたものの絶対水準は依然として高く、需要変動時の評価損や販売促進費の増加を通じて粗利率を圧迫する可能性がある。

  2. 通期計画と上期実績の利益率乖離: 上期営業利益率10.6%に対し通期計画ベースの利益率は約9.0%にとどまり、下期にかけて採算が平準化する計画である。この前提が崩れた場合、通期進捗の上振れ幅が縮小する可能性がある。

  3. セグメント収益性の格差: OutdoorLandVehicleは増収ながら営業損失-119.8億円が継続しており、全社収益への影響は限定的だが、事業ポートフォリオ内の収益構造の偏りがある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

決算上の注目ポイント

  1. 売上高成長率+17.2%に対し営業利益成長率は+88.6%と大きく上回り、粗利改善と販管費吸収による営業レバレッジの効いた決算構造が確認できる。

  2. 営業CFは親会社株主帰属純利益の1.35倍にあたる1,533.9億円で、利益の現金裏付けは良好だが、棚卸資産減少という運転資本変動の寄与を含む点は今後の推移を確認する必要がある。

  3. 通期計画に対する進捗は営業利益60.9%、親会社株主帰属利益67.0%と、上期として標準的な50%を上回るペースで進んでおり、会社は業績予想を修正済みである。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,455円
base(基準)1,511円
bull(強気)1,565円
算出前提
1株純資産(BPS)1,289円
調整後予想EPS193.2円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向28.5%
予想EPSの信頼度調整×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.17倍 / 7.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,468円〜1,556円、ω±0.1で 1,506円〜1,520円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。