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72242027 第1四半期プライムJGAAP

新明和工業(7224) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益44%増

2027年度第1四半期の売上高は627.1億円(前年同期比+8.7%)、営業利益は20.5億円(同+43.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

自動車・輸送機/輸送用機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥627.1億¥576.6億+8.7%
営業利益¥20.5億¥14.3億+43.6%
経常利益¥27.4億¥15.0億+82.5%
純利益¥18.8億¥9.2億+104.6%
ROE1.5%0.7%-

Executive Summary

特装車・航空機の増収と航空機セグメントの採算改善により増収増益となり、営業利益の伸びを上回るペースで経常・純利益が拡大した。売上高は627.1億円(前年比+8.7%)、営業利益20.5億円(同+43.6%)、経常利益27.4億円(同+82.5%)、純利益18.8億円(同+104.6%)となった。経常利益の伸びが営業利益を大きく上回った背景には、為替差益7.0億円(前年0.2億円)の押し上げがある。

業績変動要因

【売上高】主力の特装車が280.0億円(構成比約44%、YoY+9.2%)で全体を牽引し、航空機が97.9億円(同約15%、YoY+22.0%)と大幅増収、パーキングシステムも110.5億円(YoY+5.6%)と底堅い。一方、産機・環境システムは52.7億円(YoY-3.2%)、その他事業も49.9億円(YoY-2.0%)と減収となり、セグミックスに明暗が生じている。地域別では日本510.8億円(YoY+6.4%)が最大構成、北米は航空機の伸びを主因に64.6億円(YoY+54.4%)と急拡大した一方、アジアは35.9億円(YoY-5.8%)と減収。

【損益】粗利率は16.1%と前年15.5%から+0.6pt改善し、販管費率も12.8%と前年13.0%からほぼ横ばいで、営業利益率は3.3%(前年2.5%)に改善した。セグメント別では航空機が営業利益9.9億円(YoY+219.1%、利益率10.1%)と大幅な採算改善を見せ、特装車も14.5億円(YoY+21.5%、利益率5.2%)と増益に寄与した一方、産機・環境システムは-4.9億円(前年-0.4億円)と赤字が拡大し全社利益を押し下げた。営業外では為替差益7.0億円の計上により営業外収益が10.8億円(前年3.5億円)に拡大し、経常利益は27.4億円(+82.5%)と営業利益の伸びを上回った。特別損失は0.1億円と僅少で一時的要因の影響は限定的であり、税引前利益27.3億円、法人税等8.5億円(実効税率約31%)を経て純利益18.8億円(+104.6%)となった。増収増益で着地している。

セグメント別分析

特装車は売上280.0億円(YoY+9.2%)・営業利益14.5億円(YoY+21.5%、利益率5.2%)と最大の利益貢献セグメントであり、増収に加え利益率も改善した。航空機は売上97.9億円(YoY+22.0%)・営業利益9.9億円(YoY+219.1%、利益率10.1%)と採算が大きく改善し、増益の主因となった。パーキングシステムは売上110.5億円(YoY+5.6%)・営業利益9.2億円(YoY+8.0%、利益率8.3%)と安定的に推移した。一方、産機・環境システムは売上52.7億円(YoY-3.2%)に対し営業損益-4.9億円(前年-0.4億円)と赤字が拡大し、全社の営業レバレッジを相殺している。流体は売上51.2億円(YoY+11.2%)に対し営業利益0.6億円(利益率1.2%)と低採算にとどまる。地域別では北米が航空機の伸びを主因に64.6億円(YoY+54.4%)と急拡大した一方、アジアは35.9億円(YoY-5.8%)と減収となった。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は3.3%で前年同期2.5%から+0.8pt改善、純利益率も3.0%と前年1.6%から+1.4pt改善した。ROEは1.5%で前年同期の概算0.7%を上回る水準にあり、航空機セグメントの採算改善が寄与している。【キャッシュ品質】営業CF18.5億円は純利益18.8億円とほぼ同水準(比率98.6%)だが、仕掛品を中心とする棚卸資産の増加が資金創出を圧迫しており、利益成長ほどにはキャッシュ創出力が伴っていない。【投資効率】総資産2870.3億円に対し四半期純利益ベースのROA(年率換算前)は0.65%にとどまり、資産効率面では改善の余地がある。【財務健全性】自己資本比率は43.5%で前年同期42.2%から+1.3pt上昇し、現金及び預金は333.0億円(前年360.6億円から減少)となったが、流動資産1892.0億円は流動負債1110.8億円を上回り短期の資金繰りには余裕がある。

キャッシュフロー分析

営業CFは18.5億円で前年同期の-62.0億円から黒字転換した。税引前利益27.3億円に減価償却費14.0億円等を加えた小計は59.5億円に達したが、仕掛品を中心とする棚卸資産の増加90.5億円が資金を吸収し、売上債権の減少169.4億円がこれを補う形で営業CFの黒字化を支えた。投資CFは-25.5億円で、設備投資19.6億円が減価償却費14.0億円を上回り、生産能力の積み増しを続けている状況がうかがえる。財務CFは-21.9億円で配当金支払い19.2億円が主因である。この結果フリーCFは-7.0億円となり、投資・配当を営業活動から生み出す資金のみで賄えていない状態であり、手元現金の減少(333.0億円、前年360.6億円)にもこの点が反映されている。

収益の質

経常利益の伸び+82.5%は営業利益の伸び+43.6%を大きく上回っており、その差の主因は為替差益7.0億円(前年0.2億円)の計上拡大にある。為替差益は経常利益27.4億円の約25.5%を占めており、営業外の一時的な変動要素への依存度が相対的に高まっている点は収益の質を評価するうえで留意点となる。特別損失は0.1億円と僅少で、当期の増益には特別損益要因はほぼ寄与していない。包括利益は14.4億円と純利益18.8億円を下回っており、為替換算調整額-3.1億円や有価証券評価差額金-1.7億円などその他の包括利益項目のマイナスが純利益との乖離(約4.4億円)を生んでいる。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高3100.0億円(YoY+8.8%)、営業利益170.0億円(YoY+4.1%)、経常利益155.0億円(YoY-5.0%)、EPS158.75円である。当第1四半期の進捗率は売上高20.2%、営業利益12.1%、経常利益17.7%、純利益(親会社株主帰属ベース)17.9%であり、特に営業利益の進捗は単純な期割り基準の25%を下回っている。経常利益は通期で前年比減益の計画となっており、当期の為替差益による押し上げ効果が通期を通じて継続する前提にはなっていないことがうかがえる。今回、業績予想の修正が行われた一方、配当予想の修正はない。

株主還元

会社予想の年間配当は58.00円で、予想EPS158.75円に基づく配当性向は約36.5%に相当する。当第1四半期時点で配当予想の修正はなく、自社株買いの実施も開示されていない。フリーCFは当期-7.0億円と配当支払額19.2億円を下回っており、配当のキャッシュカバレッジは営業CFの通期での改善余地に依存する状況である。

リスク要因

  1. 産機・環境システムの赤字拡大: 同セグメントの営業損益は-4.9億円と前年同期の-0.4億円から赤字幅が拡大し、売上高も52.7億円(YoY-3.2%)と減収が続いている。全社の営業利益成長を相殺する要因となっている。

  2. 営業外収益(為替差益)への依存: 為替差益7.0億円は経常利益27.4億円の約25.5%を占めており、前年同期の0.2億円から大幅に拡大した。為替動向が反転した場合、経常利益の変動要因となり得る。

  3. 運転資本(仕掛品)の増加: 仕掛品は329.1億円と前年同期の273.2億円から+20.5%増加し、棚卸資産全体の増加90.5億円が営業CFを圧迫している。フリーCFは-7.0億円となっており、在庫の売上転化と回収の進捗がキャッシュフロー改善の鍵となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率3.3%8.8% (4.3%–14.4%)−5.5pt
純利益率3.0%7.3% (3.3%–10.6%)−4.3pt
収益性は営業利益率・純利益率ともに製造業中央値を下回り、業種内では相対的に低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)8.7%6.6% (-0.5%–14.7%)+2.1pt
売上高成長率は製造業中央値を上回り、業種内では相対的に高い伸びを示している。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益の進捗率は12.1%と通期計画に対する単純期割り基準の25%を下回っており、下期偏重の計画である点は今後の四半期進捗を確認するうえでのポイントとなる。

  2. 航空機セグメントの採算改善(営業利益+219.1%、利益率10.1%)が増益の主要因である一方、産機・環境システムの赤字拡大が全社利益の重石となっており、セグメント間の明暗が鮮明である。

  3. 経常利益の伸び(+82.5%)が営業利益の伸び(+43.6%)を上回る背景には為替差益の拡大があり、営業外要因への依存度が高まっている点は収益の質を見るうえでの留意点である。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,823円
base(基準)1,869円
bull(強気)1,912円
算出前提
1株純資産(BPS)1,889円
調整後予想EPS175.1円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向36.5%
予想EPSの信頼度調整×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.99倍 / 10.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,817円〜1,923円、ω±0.1で 1,868円〜1,869円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。