| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥891.6億 | ¥830.8億 | +7.3% |
| 営業利益 | ¥48.8億 | ¥38.1億 | +28.1% |
| 経常利益 | ¥49.2億 | ¥33.4億 | +47.4% |
| 純利益 | ¥21.5億 | ¥18.9億 | +13.9% |
| ROE | 1.6% | 1.4% | - |
営業・経常段階で大幅な増益を達成し、収益性改善局面にあることが今四半期の最大のポイントである。売上高は891.6億円(前年比+7.3%)、営業利益は48.8億円(同+28.1%)、経常利益は49.2億円(同+47.4%)と各段階で伸長した。一方、日本セグメントで固定資産減損8.7億円を含む特別損失14.8億円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は18.5億円(前年16.7億円、YoY+11.0%)にとどまり、経常段階に比べ最終段階の伸び率は限定的となった。米州・アジアの増収増益が牽引役となる一方、欧州・中国の収益性が課題として残る。
【売上高】売上高は891.6億円で前年比+7.3%。米州が307.3億円(+12.8%)、アジアが216.2億円(+9.5%)と伸長し全体を牽引した一方、欧州は219.3億円でほぼ横ばい(+0.0%)、日本は167.8億円(-1.5%)、中国は65.9億円(-11.0%)と減収となり、地域間で明暗が分かれた。
【損益】売上総利益率は15.7%で前年14.7%から+1.1pt改善し、営業利益率も5.5%(前年4.6%)へ+0.9pt上昇した。営業外では為替差益2.5億円や受取配当金2.0億円が支払利息5.8億円を概ね相殺し、経常利益率は5.5%(前年4.0%)へ+1.5pt改善、経常利益は49.2億円(+47.4%)と営業利益以上の伸びを示した。ただし日本セグメントの固定資産減損8.7億円を含む特別損失14.8億円が税引前利益を34.8億円に押し下げ、法人税等13.3億円(実効税率38.2%)を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は18.5億円(+11.0%)と、経常利益の伸び率を下回った。増収に加え営業・経常段階のマージンも改善しており、結論として増収増益である。
利益貢献度はアジア(営業利益23.1億円、利益率10.7%)が最大で、米州(21.6億円、利益率7.0%)が続き、この2地域で全社営業利益48.8億円の大半を占める。日本は売上167.8億円(-1.5%)ながら営業利益9.4億円(+175.1%)と大幅増益で、前年の低水準からの回復が寄与した。一方、欧州は売上219.3億円が横ばいの中で営業損失4.95億円(前年+2.95億円から赤字転落)、中国も売上65.9億円(-11.0%)で営業損失0.77億円と、両地域が全社利益率を押し下げている。地域別マージンはアジア10.7%、米州7.0%、日本5.6%に対し、中国-1.2%、欧州-2.3%と二極化が鮮明であり、欧州・中国の収益性改善が全社利益率の底上げに直結する構造となっている。
【収益性】営業利益率5.5%(前年4.6%、+0.9pt)、経常利益率5.5%(前年4.0%、+1.5pt)、売上総利益率15.7%(前年14.7%、+1.1pt)といずれの段階でもマージンが改善した一方、親会社株主に帰属する純利益率は2.1%(前年2.0%、+0.1pt)と特別損失の影響で改善幅は限定的である。【キャッシュ品質】経常利益と親会社株主帰属純利益の乖離は約30.7億円で、主因は日本セグメントの固定資産減損8.7億円を含む特別損失14.8億円であり、経常的な収益力と最終利益の間に一時的要因による差が生じている。【投資効率】ROEは1.6%(当四半期実績)、総資産は3151.7億円(前年3016.1億円、+4.5%)と資産規模が拡大する中、収益性の伸びが資産の伸びに追いついていない状況がうかがえる。【財務健全性】自己資本比率は42.6%で前年43.5%から0.9pt低下し、有利子負債は短期借入金485.2億円と長期借入金403.8億円を合わせ約889.0億円に達する。営業利益に対する支払利息のカバー倍率(インタレストカバレッジ)は8.4倍と一定の余裕を確保している。
キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は380.8億円(前年326.5億円、+16.6%)と積み増しが進み、手元流動性は拡大した。資産側では建設仮勘定が353.9億円(前年247.1億円、+43.2%)と大きく増加しており、設備投資が積極化していることを示す。これに対応する形で短期借入金は485.2億円(+7.3%)、長期借入金は403.8億円(+9.7%)といずれも増加し、投資資金の一部を借入で調達した構図がうかがえる。一方、売掛金は445.9億円(前年502.0億円、-11.2%)と減少しており、回収の進展あるいは売上構成の変化が資金繰りに寄与した可能性がある。総じて、現預金は増加した一方で有利子負債も膨らんでおり、投資拡大局面における資金調達の在り方が今後の焦点となる。
経常的な収益力を見ると、営業外収益8.9億円は売上高の約1.0%にとどまり、受取配当金2.0億円や為替差益2.5億円など反復性の低い項目を含みつつも、営業外費用8.5億円(うち支払利息5.8億円)と概ね均衡しており、経常利益49.2億円は事業活動を主因とした改善と評価できる。一方、特別損失14.8億円(うち日本セグメントの固定資産減損8.7億円)は一時的要因であり、税引前利益を34.8億円へ押し下げた。この結果、経常利益49.2億円と親会社株主に帰属する当期純利益18.5億円との間には約30.7億円の乖離が生じており、経常段階の改善がそのまま最終利益に反映されていない点は収益の質を評価する上で留意点となる。実効税率は38.2%(前年41.1%)とやや低下したものの、依然として利益率の頭打ち要因となっている。
通期会社予想(売上高3350.0億円、営業利益185.0億円、経常利益160.0億円、当期純利益65.0億円)に対する第1四半期の進捗率は、売上高26.6%、営業利益26.4%、経常利益30.8%、純利益28.5%となった。単純な四半期均等進捗(25%)と比較すると、いずれも上回るペースであり、特に経常利益の進捗が最も高い。なお、通期の会社予想は前年比で減収減益(売上-3.5%、営業利益-9.9%、経常利益-20.9%)を見込んでおり、第1四半期実績の増収増益基調とは方向性が異なる。業績予想および配当予想の修正はいずれも行われていない。
通期の配当予想は1株当たり40円で、前期実績の25円から+60.0%の増配計画となっている。EPS予想99.18円に基づく配当性向は約40.3%であり、当四半期実績(親会社株主帰属純利益18.5億円、EPS28.22円)とも整合的な水準である。当四半期時点で配当予想の修正はなく、増配計画は据え置かれている。自社株買いに関する情報は開示されておらず、配当が主たる株主還元手段となっている。
地域収益の二極化: 欧州は売上219.3億円が横ばいながら営業損失4.95億円(利益率-2.3%)、中国は売上65.9億円(-11.0%)で営業損失0.77億円(利益率-1.2%)と、両地域の構造的な収益性課題が全社利益率を押し下げている。
投資先行に伴う稼働化リスク: 建設仮勘定は353.9億円(前年247.1億円、+43.2%)と有形固定資産全体の増加を上回るペースで積み上がっており、稼働開始までの期間は固定費負担が先行しやすい。
有利子負債・金利負担: 有利子負債は短期485.2億円、長期403.8億円の合計約889.0億円で、支払利息は5.8億円(前年5.1億円)に増加している。インタレストカバレッジは8.4倍と一定の余裕はあるが、借入依存の高まりは金利動向への感応度を高める要因となる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 5.5% | 8.7% (4.2%–14.2%) | -3.2pt |
| 純利益率 | 2.4% | 7.0% (3.2%–10.6%) | -4.6pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回っており、収益性は同業内で相対的に低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 7.3% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +1.0pt |
売上高成長率は業種中央値を上回り、トップラインの伸びは同業比でやや優位にある。
※出所: 当社集計
営業利益率5.5%(+0.9pt)、経常利益率5.5%(+1.5pt)と各段階でマージンが改善し、通期会社予想(減収減益計画)に対する進捗率も売上26.6%、経常利益30.8%と四半期均等進捗を上回るペースで推移している。
日本セグメントの固定資産減損8.7億円を含む特別損失14.8億円により、経常利益の伸び率(+47.4%)に対し親会社株主帰属純利益の伸び率(+11.0%)は抑制されており、経常段階と最終段階の伸び率の差が今期の特徴である。
アジア・米州が営業利益を牽引する一方、欧州・中国は営業損失を計上しており、地域別の収益構造の二極化が全社利益率の水準を規定している。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,671円 |
| base(基準) | 1,698円 |
| bull(強気) | 1,723円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,909円 |
| 調整後予想EPS | 109.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 40.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.89倍 / 15.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,651円〜1,746円、ω±0.1で 1,691円〜1,702円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。