クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥139.4億 | ¥83.0億 | +68.0% |
| 営業利益 | ¥9.6億 | ¥6.2億 | +55.1% |
| 経常利益 | ¥8.4億 | ¥6.1億 | +36.8% |
| 純利益 | ¥3.6億 | ¥3.8億 | -4.7% |
| ROE | 3.9% | 3.8% | - |
Executive Summary
売上高が前年同期比+68.0%と大幅増収を達成した一方、金利負担増と実効税率上昇により純利益は減益となった。売上高139.4億円、営業利益9.6億円(同+55.1%)、経常利益8.4億円(同+36.8%)に対し、純利益は3.6億円(同-4.7%)にとどまる。粗利率は29.8%と改善したが、販管費率が上昇し営業利益率は6.9%と前年並みからやや低下、加えて支払利息1.3億円の発生と実効税率56.9%への上昇が経常段階以下の利幅を圧縮した。
業績変動要因
【売上高】売上高は139.4億円で前年同期83.0億円から+68.0%の大幅増収。技術者派遣事業の単一セグメントであり、稼働人員拡大とM&Aによる事業規模拡大がトップライン成長を牽引したとみられる。
【損益】営業利益は9.6億円(同+55.1%)と増収に伴い増加したが、増収率68.0%に対し伸び率が下回り、営業利益率は6.9%と横ばい圏にとどまった。粗利率は29.8%と改善した一方、販管費率は22.9%に上昇し、増収ほど利益が伸びない営業レバレッジの鈍化が確認できる。経常利益は8.4億円(同+36.8%)で、支払利息が0.001億円から1.3億円へ急増したことが営業外費用を押し上げ、営業利益からの伸びを鈍化させた。純利益は3.6億円(同-4.7%)と減益で、実効税率が上昇したことが主因である。結論として、増収増益ではあるものの純利益段階では減益であり、増収増益・減益混在型の決算と評価できる。
セグメント別分析
技術者派遣事業の単一セグメントであるため、セグメント別の開示は行われていない。
主要財務指標
【収益性】営業利益率6.9%、純利益率2.6%で、増収に対し利益率は伸び悩んでいる。ROEは3.9%、ROIC相当の資本効率も低水準にある。【キャッシュ品質】売掛金は71.0億円と売上規模に対して大きく、回収サイトの長期化が示唆される。現金及び預金は80.1億円で前年から8.5億円減少しており、手元資金には緩やかな減少傾向がみられる。【投資効率】総資産回転率は低水準で、のれん271.1億円が総資産の58.6%、純資産の290.5%を占め、無形資産偏重の資産構成となっている。【財務健全性】自己資本比率20.2%、流動負債364.7億円に対し流動資産162.9億円と流動比率は約44.7%にとどまり、短期借入金292.4億円が有利子負債のほぼ全てを占めるなど、短期資金調達への依存度が高い構造である。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の開示はないため、バランスシートの変動から資金動向を分析する。現金及び預金は80.1億円で前年同期の88.6億円から8.5億円減少しており、事業拡大に伴う運転資本需要の増加が資金を圧迫したと考えられる。売掛金は71.0億円で前年からほぼ横ばいながら、売上規模の拡大に対して回収の遅れが相対的に大きくなっている可能性がある。短期借入金は292.4億円で前年と同水準を維持し、事業拡大の資金需要を主に短期借入で対応している構図がうかがえる。支払利息が四半期で1.3億円に増加していることから、負債コストの上昇が今後の資金創出力に影響を与える可能性がある。
収益の質
当期の利益は営業段階までは順調に改善したが、営業外費用と税負担の増加により純利益段階で大きく希薄化している。営業外収益は0.1億円と僅少であり、営業外費用は主に支払利息1.3億円で構成され、経常利益8.4億円に対する押し下げ要因として明確である。特別損益はほぼゼロであり、一時的な要因による損益への影響は見られず、当期の利益変動は経常的な収益構造の変化によるものである。税引前利益8.4億円に対し法人税等が4.8億円と、実効税率は56.9%相当に達しており、この高税率が経常利益から純利益への大きな乖離(-4.7%の減益)をもたらしている。次四半期以降、この税負担の水準が平準化するか注視が必要である。
業績予想・ガイダンス
通期予想に対する進捗率は、売上高が139.4億円/576.5億円で24.2%、営業利益が9.6億円/38.8億円で24.8%、経常利益が8.4億円/34.3億円で24.5%と、いずれも単純進捗の目安である25%にほぼ整合的な水準にある。一方、純利益は3.6億円/16.6億円で21.8%と他指標より遅れており、金利負担の増加と高い実効税率が下期以降も継続する場合、通期の純利益達成には税率正常化が鍵となる。通期予想は前年比で売上+57.2%、営業利益+6.7%、経常利益-6.5%とされ、経常段階から下期に一段の減速を見込む計画となっている。なお、当四半期において業績予想の修正が行われている点は留意点である。
株主還元
通期の配当予想は1株45円、通期EPS予想43.31円に基づくと配当性向は約104%となり、当期利益水準を上回る配当計画となっている。配当予想の修正は行われていない。なお、2025年10月1日付で1株を2株に分割しており、年間配当は分割前後の金額が混在するため単純合計はできない点に留意が必要である。現在の自己資本比率20.2%、流動比率約44.7%という財務構成のもとでの高い配当性向は、内部留保やキャッシュ創出力とのバランスという観点で継続的な確認が必要な項目である。
リスク要因
-
流動性・リファイナンスリスク: 流動比率は約44.7%、現金及び預金80.1億円に対し短期借入金292.4億円と、短期負債への依存度が高い。短期借入金が有利子負債のほぼ全額を占め、満期集中によるロールオーバーリスクが存在する。
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のれん・無形資産の減損リスク: のれん271.1億円は総資産の58.6%、純資産の290.5%に達し、無形資産全体では総資産の59.6%を占める。将来の収益性が計画を下回った場合、大幅な減損が自己資本を大きく毀損する可能性がある。
-
金利・税負担の増加リスク: 支払利息が前年の僅少水準から1.3億円へ急増し、実効税率も56.9%相当と高水準にある。この2要因が経常利益から純利益への乖離を拡大させ、金利環境や税務要因の変化が今後も利益のボラティリティを高める可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.9% | 8.1% (2.3%–15.9%) | -1.2pt |
| 純利益率 | 2.6% | 5.9% (1.6%–10.7%) | -3.3pt |
収益性は業種中央値を下回り、特に純利益率は業種内でも低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 68.0% | 9.3% (0.4%–16.9%) | +58.7pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも突出した伸長を示している。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
増収率+68.0%に対し純利益は-4.7%の減益となっており、営業レバレッジの鈍化と金利・税負担の増加がボトムライン成長を抑制している構造が確認できる。
-
のれんが総資産の58.6%、純資産の290.5%を占める資産構成であり、無形資産偏重のバランスシートは将来の減損テスト結果に対する感応度が高い点が特徴である。
-
流動比率約44.7%、短期借入金への依存度の高さは、資金調達構造上のモニタリングポイントであり、通期進捗では純利益のみが他指標に比べて遅れている点も併せて注目される。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 284円 |
| base(基準) | 292円 |
| bull(強気) | 302円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 243円 |
| 調整後予想EPS | 45.4円 |
| 株主資本コスト r | 10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 100.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.20倍 / 6.4倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 285円〜299円、ω±0.1で 291円〜293円。
注記:
- 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 43%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
- 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。