| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥5435.8億 | ¥4884.4億 | +11.3% |
| 営業利益 | ¥357.5億 | ¥205.1億 | +74.3% |
| 税引前利益 | ¥348.0億 | ¥168.2億 | +106.8% |
| 純利益 | ¥187.8億 | ¥73.2億 | +156.4% |
| ROE | 2.0% | 0.8% | - |
当期は増収増益となり、営業利益が前年比+74.3%と大幅に伸長した点が最大の特徴である。売上高は5435.8億円(前年比+11.3%)、営業利益は357.5億円(同+74.3%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は156.6億円(同+269.0%)となった。増益の主因は航空宇宙システムの増産と精密機械・ロボットの伸長による粗利率改善、および販管費率の低下による営業レバレッジの発現である。一方で営業活動によるキャッシュ・フローは-284.2億円と純利益を大幅に下回り、運転資本の増加が資金創出面での課題として残る。
【売上高】売上高は5435.8億円で前年比+11.3%の増収。セグメント別では航空宇宙システムが1376.1億円(構成比25.3%、+35.5%)と最大の伸びを示し、精密機械・ロボットも695.9億円(+22.2%)と大きく伸長した。主力のパワースポーツ&エンジンは1707.4億円(構成比31.4%、+6.5%)と着実に増収したが、エネルギーソリューション&マリンは869.1億円(-10.1%)と減収した。
【損益】営業利益は357.5億円(前年比+74.3%)、営業利益率は6.6%で前年4.2%から2.4pt改善した。粗利率は20.3%(前年18.8%)に改善し、販管費率は15.4%(前年15.8%)へ低下したことが増益に寄与した。税引前利益は348.0億円(前年比+106.8%)、純利益は187.8億円(同+156.4%)と大幅増益となったが、法人税等が160.2億円(実効税率約46%)と高水準で純利益率の上振れを抑制した。増収増益であり、増収を上回るペースでの増益がトップラインの質の高さを示す。
セグメント損益をみると、パワースポーツ&エンジンが売上1707.4億円・構成比31.4%で最大規模を占め、増収基調が継続している。航空宇宙システムは売上1376.1億円(+35.5%)と最も高い成長率を示し、増産の進展がうかがえる。精密機械・ロボットも695.9億円(+22.2%)と伸長した一方、エネルギーソリューション&マリンは869.1億円(-10.1%)と唯一の減収セグメントとなった。車両(RollingStock)は売上601.4億円(+8.9%)と増収したが、開示された事業利益内訳では採算の変動が見られ、セグメント間の利益率のばらつきが全社業績のボラティリティ要因となっている。
【収益性】営業利益率は6.6%で前年4.2%から2.4pt改善し、粗利率は20.3%(前年18.8%)へ拡大した。純利益率は3.5%(前年1.5%)に改善したが、法人税等の負担が重く、税引前利益に対する伸び幅を上回るペースでの純利益改善には至っていない。【キャッシュ品質】ROEは2.0%(四半期換算値)であり、営業CFが-284.2億円と純利益187.8億円を大きく下回るなど、利益の現金転換には課題がある。【投資効率】総資産回転率は低位で、売上収益に対して棚卸資産8638.0億円、売掛金・受取手形7899.6億円と運転資本が重く、資本効率の改善余地がある。【財務健全性】自己資本比率は27.1%(前年26.4%)とやや改善したが、現金及び預金は732.9億円と前年比で減少しており、短期借入への依存度が高まっている。
営業活動によるキャッシュ・フローは-284.2億円となり、純利益187.8億円との間に大きな乖離が生じている。主因は売上債権の増加(+919.0億円の資金圧迫要因)、棚卸資産の増加(-368.3億円)、仕入債務の減少(-357.2億円)、契約負債の減少(-114.8億円)という運転資本の逆回転である。投資活動によるキャッシュ・フローは-195.0億円で、設備投資204.1億円を中心とした支出が続いている。財務活動によるキャッシュ・フローは+52.9億円となり、短期借入金の純増(+654.8億円)が配当支払(-154.7億円)や債権流動化返済などの資金需要を補った形である。結果としてフリーキャッシュフローは-479.2億円となり、自己資金では投資・配当を充足できず、外部調達に依存する資金構造となっている。この点は、増益が続く一方でキャッシュ創出力の改善が今後の課題であることを示している。
当期の増益は経常的な事業損益の改善によるものであり、一時的な特別損益の影響は限定的である。持分法による投資利益は75.6億円(前年比+22.4%)で、営業利益357.5億円の約2割に相当する安定的な寄与を果たしている。金融収益53.4億円・金融費用62.9億円はいずれも売上比で1%前後と軽微であり、税引前利益への影響は限定的である。一方で営業CFが純利益を大幅に下回っており、売上債権・棚卸資産の増加という運転資本の膨張が、計上された利益とキャッシュフローの乖離を生んでいる。したがって、損益面の質は経常性が高く良好だが、キャッシュ化のタイムラグという点でモニタリングが必要である。
通期業績予想に対する第1四半期の進捗は、売上高が2兆5600億円に対し21.2%、EPS予想133.12円に対し基本的EPS実績18.74円で14.1%と、単純な25%進捗ラインを下回っている。当四半期において業績予想の修正が行われており、事業環境や案件進捗を踏まえた見直しが反映されている点は留意点である。契約負債は3765.2億円で四半期売上の約6.9倍に相当し、受注に基づく将来の売上認識余地は厚い。下期に売上・利益が偏重する構造を前提とすれば、進捗率の見た目の低さは必ずしも通期見通しからの下方偏差を意味しない。
当四半期の配当支払額は154.7億円で、通期の配当予想は1株当たり40円である。予想EPS133.12円に対する配当性向は約30.1%と計算され、無理のない範囲の還元水準といえる。自社株買いの実施額はごく僅少(-0.0億円)であり、株主還元は配当が中心である。一方で当四半期のフリーキャッシュフローは-479.2億円と配当を自己資金で充当できておらず、短期借入等の外部資金で補完している状況であり、配当の持続性は今後のキャッシュ創出力の回復に依存する。当四半期の配当予想修正はなく、既存方針が維持されている。
運転資本の膨張とキャッシュ化遅延: 売上債権の増加(+919.0億円相当)と棚卸資産の増加(-368.3億円)により営業CFが-284.2億円となっている。長サイクル案件の進行に伴う運転資本負担が継続する場合、フリーキャッシュフローのマイナスが長期化するおそれがある。
財務レバレッジと資金調達構造: 自己資本比率は27.1%で、短期借入金が四半期中に654.8億円増加した。現金及び預金は732.9億円まで減少しており、資金繰りにおいて短期資金調達への依存度が高まっている。
セグメント別の採算ばらつき: パワースポーツ&エンジン・航空宇宙システムが増収増益をけん引する一方、エネルギーソリューション&マリンは売上が-10.1%と減収した。セグメント間の需要環境・採算差が全社業績のボラティリティ要因となる可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.6% | 8.7% (4.2%–14.2%) | -2.1pt |
| 純利益率 | 3.5% | 7.0% (3.2%–10.6%) | -3.6pt |
収益性は業種中央値を下回るが、前年からの改善ピッチは業種内でも良好な部類に入る。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 11.3% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +5.1pt |
売上高成長率は業種中央値を上回り、成長性の面では相対的に優位な位置づけにある。
※出所: 当社調べ
営業利益率は6.6%(前年4.2%)へ改善し、粗利率拡大と販管費効率化による営業レバレッジの発現がみられる。航空宇宙システムやパワースポーツ&エンジンの伸長が改善のけん引役となっている。
営業キャッシュ・フローが-284.2億円となり、純利益187.8億円との間に大きな乖離が生じている。売上債権・棚卸資産の増加による運転資本の逆回転が主因であり、利益の現金転換力については継続的なモニタリングが必要である。
通期予想に対する進捗は売上21.2%、EPSベースで14.1%とやや低めだが、契約負債は3765.2億円と四半期売上の約6.9倍の厚みを持ち、下期にかけての売上認識余地を示している。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,162円 |
| base(基準) | 1,223円 |
| bull(強気) | 1,244円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,059円 |
| 調整後予想EPS | 153.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.150(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.16倍 / 8.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,189円〜1,260円、ω±0.1で 1,219円〜1,229円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 1株あたりの値は株式分割を最新基準に調整しています。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。