| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥917.1億 | ¥811.5億 | +13.0% |
| 営業利益 | ¥101.8億 | ¥89.0億 | +14.4% |
| 経常利益 | ¥116.6億 | ¥101.5億 | +14.9% |
| 純利益 | ¥82.3億 | ¥72.2億 | +14.0% |
| ROE | 3.6% | 3.1% | - |
当四半期は増収増益となり、特に高採算セグメントの拡大が利益率改善を牽引した一方、営業キャッシュフローはマイナスに転じ、利益と現金創出の間に乖離が生じている。売上高は917.1億円(前年811.5億円、YoY+13.0%)、営業利益は101.8億円(同+14.4%)、経常利益は116.6億円(同+14.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は81.6億円(同+13.1%)となった。増収の主因は成長事業推進(+41.0%)と周辺サービス(+13.7%)の拡大で、利益面では成長事業推進の営業利益が2倍超に伸び全社の収益性を押し上げた。一方で営業CFは-13.8億円(前年+145.4億円)とマイナスに転じ、仕入債務の減少や法人税支払等の運転資本要因が資金流出に寄与している。
【売上高】売上高は917.1億円で前年比+13.0%の増収。セグメント別(外部売上ベース)では舶用推進システムが44.2%(前年比+6.7%)で最大構成比を占め、周辺サービス24.4%(+17.0%)、物流システム18.7%(+8.4%)、成長事業推進12.6%(+42.0%)と続く。成長事業推進の急伸が全社成長率を押し上げた主因である。
【損益】営業利益は101.8億円(YoY+14.4%)、営業利益率11.10%は前年10.96%から+0.14pt改善した。売上総利益率は20.31%(前年19.85%、+0.46pt)と改善した一方、販管費率は9.22%(前年8.89%、+0.33pt)と上昇し、粗利改善分の一部を相殺した。経常利益は116.6億円(YoY+14.9%)で、持分法投資利益21.1億円(前年17.9億円、+17.9%)の増加が押し上げに寄与した。特別損益は特別利益0.7億円・特別損失0.1億円と僅少で、経常利益と親会社株主帰属純利益81.6億円の差は主に法人税等34.8億円(実効税率29.7%)と非支配株主帰属利益0.7億円によるもので、一時的要因の影響は限定的である。増収増益の決算内容といえる。
セグメント別営業利益では、舶用推進システムが38.3億円で全社最大の利益貢献をしたが、利益率は9.4%と前年10.8%から-1.4pt低下し、主力事業の収益性にやや鈍化が見られる。物流システムは営業利益30.5億円(YoY+3.8%)、利益率17.7%で高水準を維持しているが前年18.5%からは-0.8pt低下した。成長事業推進は営業利益20.5億円(YoY+102.8%)、利益率17.0%(前年11.9%から+5.2pt)と大幅な収益性改善が進み、全社利益の質向上に寄与している。周辺サービスも営業利益16.0億円(YoY+83.1%)、利益率6.2%(前年3.9%から+2.4pt改善)と伸長した。主力の舶用推進が量的に業績を支える一方、成長事業推進と周辺サービスが利益率面で構造的に貢献度を高めている構図である。
【収益性】営業利益率11.10%(前年10.96%)、経常利益率12.71%(前年12.50%)、純利益率(親会社株主帰属ベース)8.90%(前年8.89%)はいずれも前年並みからわずかに改善し、増収に伴う利益率の悪化は見られない。【キャッシュ品質】ROEは3.6%(四半期ベース、年率換算前)で、親会社株主帰属純利益81.6億円に対し営業CFは-13.8億円と下回り、利益とキャッシュフローの乖離が確認される。【投資効率】総資産4642.6億円に対し純資産2286.2億円、自己資本比率は48.2%(前年46.3%から+1.9pt上昇)と資本基盤は前年より強化された。【財務健全性】現金及び預金は382.6億円(前年比で減少)、長期借入金373.6億円、契約負債(前受金)469.6億円は将来売上の裏付けとなる一方、当四半期の運転資本変動は資金流出方向に作用しており、キャッシュ創出力のモニタリングが必要な局面にある。
営業CFは-13.8億円(前年+145.4億円)とマイナスに転じ、親会社株主帰属純利益81.6億円との間に大きな乖離が生じている。運転資本変動前の小計は3.1億円にとどまり、そこから仕入債務の減少-24.5億円、売上債権の増加-6.9億円、法人税等の支払-41.9億円が資金流出要因となった一方、契約負債の増加+40.0億円と棚卸資産の減少+5.2億円が下支えした。投資CFは-8.6億円で、有形固定資産等の取得(-14.5億円)を売却収入等が一部相殺する穏当な水準である。財務CFは-167.9億円で、短期借入金の純返済(-120億円)と配当金支払(-40.6億円)が主因となった。この結果フリーキャッシュフローは-22.4億円となり、当四半期は自己創出現金で投資・株主還元・借入返済を賄いきれていない状態にある。
経常段階の増益は持分法投資利益21.1億円(前年17.9億円、+17.9%)の伸びに支えられており、特別損益は特別利益0.7億円・特別損失0.1億円と僅少なため、当四半期利益に一時的要因の影響はほとんど見られない。一方、包括利益は-8.9億円で親会社株主帰属純利益81.6億円と大きく乖離しており、主因はその他有価証券評価差額金の-96.2億円の減少である。これは市況変動に伴うその他包括利益の悪化であり、経常的な事業収益とは区別して捉える必要がある。またアクルーアルの観点では、親会社株主帰属純利益81.6億円に対し営業CFが-13.8億円にとどまっており、売上債権の増加や仕入債務の減少といった運転資本の変動が利益の現金化を遅らせている点で、当四半期の利益の質は相対的に慎重な評価が求められる。
通期業績予想は売上高3700.0億円(YoY+4.8%)、営業利益340.0億円(YoY-9.7%)、経常利益390.0億円(YoY-13.1%)であり、当四半期の業績予想修正が行われている。進捗率は売上高24.8%、営業利益29.9%、経常利益29.9%、親会社株主帰属純利益(予想310億円に対し)26.3%と、標準的な四半期進捗(25%)に対し利益項目はやや前倒しのペースにある。もっとも通期予想は営業利益・経常利益ともに前年比マイナスを見込んでおり、当四半期のYoY二桁増益とは方向性が異なる。この点は、下期にかけて収益性の反落要因を織り込んだ計画であることを示唆しており、今後の四半期進捗の推移が注目される。
通期配当予想は1株60円、EPS予想307.23円に基づく配当性向は約19.5%であり、保守的な水準にある。当四半期の配当金支払額は40.6億円であるのに対し、フリーキャッシュフローは-22.4億円とマイナスであり、当四半期時点では配当を自己創出現金のみで賄えていない。当四半期の配当予想修正は行われておらず、自社株買いに関する開示も確認されないことから、現状は配当を中心とした株主還元政策が継続されているとみられる。
運転資本悪化に伴う営業キャッシュフローの低下: 営業CFは-13.8億円(前年+145.4億円)となり、仕入債務の減少(-24.5億円)や法人税支払(-41.9億円)が資金流出要因となっている。運転資本の正常化が進まない場合、キャッシュ創出力の低下が継続するリスクがある。
主力セグメントの収益性鈍化: 舶用推進システムの営業利益率は9.4%と前年10.8%から-1.4pt低下した。全社売上の44.2%を占める主力事業であるため、この鈍化傾向が継続するかは全社収益に影響する。
その他有価証券評価差額の悪化に伴う包括利益のマイナス: 当四半期の包括利益は-8.9億円で、有価証券評価差額金が-96.2億円悪化したことが主因である。市況変動により純資産のボラティリティが高まっている状況がうかがえる。
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 11.1% | 8.7% (4.2%–14.2%) | +2.4pt |
| 純利益率 | 9.0% | 7.0% (3.2%–10.6%) | +1.9pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 13.0% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +6.8pt |
売上高成長率も業種中央値を大きく上回っており、成長性の面でも業種内で上位に位置する。
※出所: 当社集計
増収増益の内実として、成長事業推進(利益率17.0%、前年比+5.2pt)と周辺サービス(利益率6.2%、同+2.4pt)が収益性改善を牽引する一方、主力の舶用推進システムは利益率9.4%と前年から-1.4pt低下しており、事業ポートフォリオ内での明暗が分かれている。
営業キャッシュフローが-13.8億円とマイナスに転じ、親会社株主帰属純利益81.6億円との乖離が拡大した。仕入債務の減少や法人税支払が資金流出要因となっており、利益成長とキャッシュ創出のタイミングにずれが生じている。
通期業績予想は営業利益・経常利益ともに前年比マイナスを見込む一方、当四半期は二桁増益で進捗率も29.9%と標準を上回るペースにある。この計画と実績の方向性の違いは、今後の四半期進捗を確認するうえでの着眼点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,588円 |
| base(基準) | 2,675円 |
| bull(強気) | 2,806円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,266円 |
| 調整後予想EPS | 340.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 19.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.18倍 / 7.9倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,598円〜2,757円、ω±0.1で 2,665円〜2,691円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。