| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2304.8億 | ¥2514.8億 | -8.3% |
| 営業利益 | ¥1052.6億 | ¥1228.4億 | -14.3% |
| 経常利益 | ¥1079.0億 | ¥1194.4億 | -9.7% |
| 純利益 | ¥774.9億 | ¥846.5億 | -18.9% |
| ROE | 31.4% | 40.3% | - |
当期は半導体製造装置需要の一服と研究開発費・販管費の増加が重なり、減収減益となった。売上高は2,304.8億円(前年比-8.3%)、営業利益は1,052.6億円(同-14.3%)、経常利益は1,079.0億円(同-9.7%)、純利益は774.9億円(同-8.5%)。営業利益率は45.7%で前年48.8%から3.1pt低下したものの、依然として極めて高い水準を維持している。減益の主因は売上減少に加え、研究開発費が162.9億円(売上比7.1%、前年比+39.5%)へ拡大したことによる販管費全体の増加(312.2億円、売上比13.5%、前年10.1%)であり、経常利益・純利益は営業外収益(為替差益20.7億円)と実効税率の低下により営業利益ほどの落ち込みには至っていない。
【売上高】売上高は2,304.8億円で前年比-8.3%の減収となった。当社は検査・測定装置の設計・製造・販売を行う単一セグメント経営のため、事業別の内訳は開示されていないが、全社ベースで半導体製造装置向け需要の減速が主因とみられる。一方で粗利率は59.2%と前年59.0%からわずかに改善しており、製品ミックスやコスト管理面での底堅さがうかがえる。
【損益】営業利益は1,052.6億円(前年比-14.3%)、営業利益率は45.7%で前年48.8%から3.1pt低下した。主因は研究開発費が162.9億円(前年比+39.5%)へ増加し、販管費全体が312.2億円(前年比+22.8%)へ拡大したことで、売上減少と費用増加のダブルパンチとなった。経常利益は1,079.0億円(同-9.7%)で、営業利益の減少幅(-175.8億円)より縮小しているが、これは営業外損益が前年の為替差損主体の▲34.0億円(ネット)から当期は為替差益主体の+26.4億円(ネット)へ約60億円改善したためであり、一過性の押し上げ効果と言える。純利益は774.9億円(同-8.5%)で、実効税率が28.2%(前年29.1%)へ低下したことも下支えとなった。結論として、当期は減収減益である。
【収益性】営業利益率45.7%(前年48.8%、-3.1pt)、純利益率33.6%(前年33.7%、ほぼ横ばい)と、利益率の絶対水準は高いが営業段階での圧縮が進んでいる。ROEは31.4%で、前年の40.3%(純利益846.5億円/純資産2,099.0億円)から8.9pt低下しており、純資産が自社株買いを上回るペースで内部留保増加により+17.6%拡大した一方、純利益が減少したことがROE低下の主因である。【キャッシュ品質】営業CFは485.4億円(前年比-37.7%)にとどまり、営業CF/純利益は0.63倍(前年0.92倍)へ低下し、収益の現金化ペースが鈍化している。【投資効率】設備投資は14.9億円、減価償却は46.7億円でCapEx/減価償却は0.32倍と投資を抑制的に運営しており、フリーキャッシュフロー466.6億円を確保している。総資産回転率は0.685回(売上高2,304.8億円/総資産3,366.5億円)である。【財務健全性】自己資本比率は73.3%(前年63.7%、+9.6pt)へ大幅に上昇し、負債総額は前年比-25.0%と圧縮された。流動資産2,950.8億円は流動負債863.7億円を大幅に上回り、短期的な財務安全性は高い水準にある。
営業CFは485.4億円で前年比-37.7%となり、純利益774.9億円との比率(OCF/NI)は0.63倍と前年の0.92倍から低下した。要因は契約負債(前受金)の大幅な減少(-211.2億円のキャッシュ影響)と法人税等の支払増加(-434.5億円、前年-290.1億円)であり、棚卸資産の減少(+17.6億円寄与)による下支えを一部相殺している。投資CFは-18.8億円で、設備投資14.9億円を中心とした抑制的な投資水準にとどまる。財務CFは-431.8億円で、配当金支払い311.3億円と自社株買い120.0億円が主な流出要因である。この結果、フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は466.6億円となり、配当・自社株買いの合計流出をカバーする水準を確保している。現金及び現金同等物の期末残高は915.0億円で前年860.9億円から+54.2億円増加した。
経常利益と営業利益の差の拡大は、営業外損益が前年のネット▲34.0億円(為替差損中心)から当期のネット+26.4億円(為替差益20.7億円中心)へ約60億円改善したことによるもので、経常的な事業収益力の変化というより為替相場の一過性の振れによる部分が大きい。包括利益は800.6億円で純利益774.9億円を25.7億円上回っており、その差は為替換算調整額21.2億円と有価証券評価差額金4.0億円で構成され、乖離幅は純利益比+3.3%と限定的である。一方でキャッシュフロー面では、営業CFが純利益の0.63倍にとどまり、契約負債(前受金)の減少と法人税支払いの増加という運転資本・アクルーアル要因が利益の現金化を抑制しており、当期利益の質は営業利益段階の費用構造変化とあわせてモニタリングが必要な局面にある。
会社は次期の業績予想として、売上高2,900.0億円(当期実績比+25.8%)、営業利益1,250.0億円(同+18.8%)、経常利益1,250.0億円(同+15.9%)を公表しており、当期の減収減益から一転して増収増益への回復を見込む計画である。EPS予想は1,004.12円で当期実績862.99円から+16.4%、DPS予想は351円で当期実績329円から+6.7%の増加を計画している。会社側は業績予想について「達成を約束する趣旨のものではない」旨を明記しており、達成の前提として仕掛品(WIP、1,224.5億円)の出荷・検収進捗や、当期に減少した契約負債(前受金)の再拡大が鍵になるとみられる。
年間配当は329円(中間132円、期末197円)で、配当性向は38.1%(DPS329円/EPS862.99円)である。自社株買いを120.0億円実施し(前年は実施なし)、配当総額294.9億円と合わせた総還元性向は約53.5%となる。フリーキャッシュフロー466.6億円に対する配当・自社株買い合計流出(約415億円)のカバレッジは1.1倍超で、還元原資は確保されている。次期はDPS351円(予想配当性向約35.0%)を計画しており、当期の38.1%から性向は低下するものの、増配自体は継続する計画である。
半導体投資サイクルの変動リスク: 当期は売上高-8.3%、営業利益-14.3%と減収減益となっており、単一事業(検査・測定装置)であるため需要変動の影響を業績全体で直接受けやすい構造にある。
棚卸資産・運転資本の滞留リスク: 仕掛品(WIP)残高は1,224.5億円と高水準で、在庫日数は約651日、キャッシュコンバージョンサイクルは約646日に達しており、これが営業CF/純利益0.63倍(前年0.92倍)への低下の主因の一つとなっている。
契約負債(前受金)減少による受注可視性低下: 前受金は442.8億円で前年643.9億円から-31.2%減少しており、短期的な資金の自動安定性および先行受注の裏付けが弱まっている点はモニタリングが必要である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 45.7% | 7.6% (4.8%–11.9%) | +38.1pt |
| 純利益率 | 33.6% | 5.9% (2.6%–9.2%) | +27.7pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大幅に上回り、製造業内でトップクラスの収益性水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -8.3% | 3.3% (-0.8%–9.1%) | -11.6pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、当期は業種平均対比で減収幅の大きい局面にある。
※出所: 当社集計
営業利益率45.7%、ROE31.4%は業種中央値を大幅に上回るものの、前年からそれぞれ-3.1pt、-8.9pt低下しており、収益性のピークアウトが観察される。
営業CF/純利益倍率が0.63倍(前年0.92倍)へ低下し、仕掛品1,224.5億円の高止まりと契約負債(前受金)の-31.2%減少がキャッシュ転換を鈍化させている。
次期予想は売上高+25.8%、営業利益+18.8%の増収増益転換を見込むが、その達成には仕掛品の出荷・検収進捗と受注(前受金)の再拡大が前提条件となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 5,454円 |
| base(基準) | 5,802円 |
| bull(強気) | 6,259円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,754円 |
| 調整後予想EPS | 1,084.1円 |
| 株主資本コスト r | 8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 35.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 2.11倍 / 5.4倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 5,629円〜5,984円、ω±0.1で 5,710円〜5,945円。
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。