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68612027 第1四半期プライムJGAAP

株式会社キーエンス 2027年度 第1四半期 決算

株式会社キーエンスの2027年度第1四半期決算レポート

電機・精密/電気機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥3466.2億¥2610.8億+32.8%
営業利益¥1870.8億¥1293.0億+44.7%
経常利益¥1967.9億¥1315.3億+49.6%
純利益¥1391.3億¥921.2億+51.0%
ROE3.9%2.7%-

Executive Summary

売上高・利益とも大幅な増収増益となり、増益率が増収率を上回ったことで利益率が拡大した点が最大の特徴である。売上高は3466.2億円(前年比+32.8%)、営業利益は1870.8億円(同+44.7%)、経常利益は1967.9億円(同+49.6%)、純利益は1391.3億円(同+51.0%)となった。営業利益率は54.0%と前年同期の49.5%から拡大し、高付加価値な製品構成と固定費吸収による営業レバレッジが働いたとみられる。

業績変動要因

【売上高】売上高は3466.2億円で前年同期比+32.8%の増収となった。当社は電子応用機器の製造・販売を中心とする単一セグメントであり、セグメント別の増減要因は開示されていない。粗利率は85.0%と高水準で、高付加価値製品の販売拡大が増収に寄与したとみられる。

【損益】営業利益は1870.8億円(同+44.7%)で、増収率を11.9pt上回る増益となり、販管費率は31.1%にとどまり固定費吸収が進んだ。経常利益は1967.9億円で営業利益を97.2億円上回り、受取利息60.9億円と為替差益22.4億円が寄与した。純利益は1391.3億円(同+51.0%)で、実効税率は29.3%と通常範囲にある。増収増益であり、増益率が増収率を上回る収益性改善を伴う成長といえる。

セグメント別分析

当社は電子応用機器の製造・販売を中心とする単一セグメントであり、セグメント別の売上・損益開示は行われていない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は54.0%、純利益率は40.1%で、いずれも前年同期(49.5%、35.3%)から拡大した。売上総利益率は85.0%と高水準である。【キャッシュ品質】売掛金3976.3億円、棚卸資産1010.7億円に対し買掛金は236.0億円にとどまり、運転資本の積み上がりが確認できる。売上急拡大に伴う売掛金・在庫の増加が現金化のタイミングに影響している可能性がある。【投資効率】ROE(年換算)は約3.9%(四半期実績値)で、純利益率の高さに対し総資産回転率が低く、総資産の42.9%を占める投資有価証券が資産効率を抑制している。【財務健全性】自己資本比率は95.3%、流動資産19456.4億円に対し流動負債は1639.6億円にとどまり、流動比率・当座比率とも極めて高い水準にある。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は5647.5億円で前年同期の5969.8億円からやや減少した一方、有価証券(流動)は8618.4億円から8618.4億円とほぼ横ばい、投資有価証券は1兆5143.0億円から1兆5982.8億円へ増加しており、余資の一部が有価証券投資に振り向けられた可能性がある。売掛金は3796.9億円から3976.3億円へ、棚卸資産は852.7億円から1010.7億円へ増加し、売上拡大に伴い運転資本が積み上がっている。買掛金は108.9億円から236.0億円へ増加したものの、売掛金・棚卸資産の増加額を吸収するには至っていない。負債資本倍率は0.05倍と低く、資金調達構造への懸念は乏しい。

収益の質

利益の大部分は営業利益に由来しており、一時的要因への依存は限定的である。営業外収益98.0億円のうち受取利息60.9億円、為替差益22.4億円が中心で、営業外収益は売上高の2.8%にとどまり本業外収益への依存度は低い。経常利益と純利益の差は法人税等576.6億円によるもので、実効税率は29.3%と特段の乖離はない。包括利益は1439.7億円で純利益1391.3億円を48.3億円上回り、為替換算調整額53.6億円が主因である一方、有価証券評価差額金は▲5.4億円とマイナス寄与となった。売掛金・棚卸資産の増加ペースが利益成長に対して大きく、アクルーアル(発生主義的利益と現金収支の乖離)の観点からは運転資本の増加が利益の現金化を遅らせている可能性がある。

業績予想・ガイダンス

通期の配当予想は1株当たり550円と示されているが、売上高・利益の通期業績予想数値は開示されていない。当四半期時点で配当予想の修正は行われていない。

株主還元

通期配当予想は1株当たり550円で、修正は行われていない。期中平均株式数242,525千株を用いると年間配当総額は概算で約1333.9億円となる。当四半期純利益1391.3億円を単純に4倍した年換算値5565.3億円に対する配当性向は約24.0%であり、配当のみの基準で見た利益面の余力は大きい。自己株買いに関するデータは示されていないため、総還元性向は算定していない。現金及び預金5647.5億円、自己資本比率95.3%という財務基盤も配当の下支え要因となる。

リスク要因

  1. 棚卸資産の滞留: 棚卸資産は1010.7億円で前年同期比+18.5%と売上成長を下回るものの増加しており、需要予測の変動や在庫評価の観点でモニタリングが必要である。

  2. 売掛金回収の長期化: 売掛金は3976.3億円で前年同期比+4.8%増加しており、売上高の増加率(+32.8%)に比べ相対的に緩やかだが、絶対水準としては大きく、回収条件の推移を確認する必要がある。

  3. 投資有価証券への資産集中: 投資有価証券は1兆5982.8億円で総資産の42.9%を占め、市場価格・為替変動が純資産および包括利益に影響を与えうる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率54.0%8.7% (4.2%–14.3%)+45.3pt
純利益率40.1%7.1% (3.2%–10.6%)+33.0pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大幅に上回り、収益性の観点で業種内で突出した位置にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)32.8%6.2% (-1.1%–14.6%)+26.6pt

売上高成長率も業種中央値を大きく上回り、成長性の面でも業種内上位に位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率が前年同期の49.5%から54.0%へ拡大し、増収率(+32.8%)を上回る増益率(+44.7%)を達成した点は、価格・製品ミックスと費用効率の両面での改善を示している。

  2. 自己資本比率95.3%、負債資本倍率0.05倍という保守的な財務構成に対し、売掛金・棚卸資産の増加ペースが運転資本の資金滞留として表れており、利益成長の現金化状況は今後の開示で確認する余地がある。

  3. 通期配当予想550円は据え置かれ、四半期純利益ベースでの配当性向は約24.0%にとどまり、利益水準に対する配当余力は大きい。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。