| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥3674.7億 | ¥2637.8億 | +39.3% |
| 営業利益 | ¥1899.9億 | ¥1239.5億 | +53.3% |
| 税引前利益 | ¥2340.8億 | ¥1213.6億 | +92.9% |
| 純利益 | ¥1747.8億 | ¥901.8億 | +93.8% |
| ROE | 16.8% | 11.3% | - |
2026年度第1四半期は、推論AI向け半導体テスタ需要の拡大を背景に増収増益となり、営業利益率が過去最高水準まで拡大した点が最大のポイントである。売上高は3,674.7億円(前年比+39.3%)、営業利益は1,899.9億円(同+53.3%)、純利益(親会社所有者帰属)は1,747.8億円(同+93.8%)となった。増収の主因はテストシステム事業におけるSoC・メモリ双方のテスタ需要拡大で、利益面では粗利率・販管費率の改善に加え、戦略投資に関連する金融商品評価益410.8億円が税引前利益を押し上げ、純利益の伸び率を営業利益以上に高めた。
【売上高】売上高は3,674.7億円で前年比+39.3%。主力のテストシステム事業が3,335.6億円(同+38.7%)と全体の90.8%を占め、推論AI関連(ASIC・CPU・DRAM)向けSoC・メモリテスタ需要の拡大が牽引した。サービス他も339.1億円(同+46.0%)と設置台数増加に伴うサポート・サービス収益の伸長で高成長を示した。
【損益】営業利益は1,899.9億円(同+53.3%)で、粗利率は69.5%(前年65.1%から+4.5pt)、販管費率は18.0%(同19.2%から-1.1pt)と収益性が改善し、増収を上回る増益となった。税引前利益は2,340.8億円(同+92.9%)と営業利益の伸びを大きく上回ったが、これは金融収益44.7億円に含まれる戦略投資関連の金融商品評価益41.1億円(一時的要因)が押し上げたためである。純利益は1,747.8億円(同+93.8%)となった。一時的要因を除いた実質的な収益改善は営業利益の伸び率(+53.3%)に近く、全体としては増収増益と結論付けられる。
主力事業であるテストシステム事業(売上構成比90.8%)が業績拡大を牽引した。同事業の売上高は3,335.6億円(同+38.7%)、セグメント利益(株式報酬費用調整前)は1,907.2億円(同+50.3%)、利益率は57.2%と高水準を維持している。サービス他は売上339.1億円(同+46.0%)、利益85.6億円(同+216.4%)で利益率25.3%となったが、前年同期の利益には事業一部譲渡益25.0億円が含まれており、これを除けば実質的な増益率はさらに大きい。全社消去・調整額は-79.4億円(前年-46.2億円)と拡大しており、全社研究開発費等の増加がうかがえる。セグメント間の利益率格差(テストシステム57.2% vs サービス他25.3%)は、主力事業のミックス変化が連結利益率に与える影響の大きさを示している。
収益性: 営業利益率51.7%(前年47.0%から+4.7pt)、純利益率47.6%(前年34.2%から+13.4pt)、ROE16.8%。 キャッシュ品質: 営業CF/純利益0.78倍(1.0倍を下回り、現金化にやや遅れ)、FCF346.1億円。 投資効率: 設備投資/減価償却1.38倍(1.0倍超で能力増強投資局面を示唆)。 財務健全性: 自己資本比率68.8%(前年67.9%から+0.9pt)、流動比率約266.5%。
営業CFは1,371.5億円(前年比+192.7%)で、純利益比0.78倍と1.0倍を下回る。棚卸資産の増加(-413.5億円)と法人税等支払の高水準化(-1,011.1億円)が現金化を抑制した一方、売上債権の回収進捗(+521.3億円)が下支えとなった。投資CFは-1,025.5億円で、設備投資98.5億円に加え、資本性・負債性金融商品への投資(合計約918億円)が主因である。財務CFは+349.7億円で、転換社債発行1,000億円が配当214.3億円・自己株買い422.1億円の還元原資を補った。FCFは346.1億円で設備投資・配当を概ねカバーする水準にある。現金創出評価は、在庫積み増しと税負担増により営業CFが純利益を下回っていることから「要モニタリング」と位置づけられる。
税引前利益2,340.8億円と純利益1,747.8億円の差異は法人税費用593.0億円(実効税率25.3%)によるもので、特段の乖離は見られない。一方、営業利益1,899.9億円と税引前利益の差(+440.9億円)は金融収益44.7億円が主因で、売上高比12.2%と5%超の水準にある。この金融収益のうち41.1億円は戦略投資に関連する金融商品の評価益であり、市況連動性の高い一時的な項目である。アクルーアルの観点では、営業CF(1,371.5億円)が純利益(1,747.8億円)を下回っており、棚卸資産の増加を中心に収益の現金化には注意を要する。
通期予想に対する進捗率は、売上高21.4%(367.5億円/1,714.0億円)、営業利益22.5%(189.9億円/846.0億円)、純利益26.5%(174.8億円/660.0億円)である。標準進捗(Q1=25%)と比較すると、売上・営業利益はやや下回り、純利益は上回るが、これは純利益に含まれる一時的な金融商品評価益の影響が大きい。当四半期は業績予想の修正が実施されており、CY26テスタ市場(TAM)予想を130-145億ドル(前回比約+19%)へ上方修正したことを受け、通期売上高は前回予想比+294.0億円、営業利益は同+218.5億円引き上げられた。推論AI向け半導体需要の拡大ペースが上方修正の背景である。
当第1四半期の配当金支払額は214.3億円(前年同期143.7億円、+49.2%)で、当四半期の配当予想修正はない。自己株買いは422.1億円実施され、前年同期154.5億円から大幅に増加した。配当と自己株買いを合わせた総還元は636.4億円となり、通期純利益予想6,600億円を分母とした総還元性向は約9.6%となる。当四半期の総還元額はFCF(346.1億円)を上回っており、転換社債発行による資金調達(1,000億円)が原資の一部を補っている。
【短期】次期以降の在庫水準の正常化動向、金融商品評価益の反動有無、Q2決算における進捗率の標準線(50%)への到達状況が注目される。 【長期】推論AI関連半導体(ASIC・CPU・DRAM)向けテスタ需要の持続性、CY26テスタ市場130-145億ドルへの拡大シナリオの実現度、SoC・メモリ両テストシステムの生産能力増強の進捗が中長期の注目点となる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 51.7% | 8.8% (4.4%–14.3%) | +42.9pt |
| 純利益率 | 47.6% | 7.3% (3.3%–10.6%) | +40.3pt |
| 収益性指標はいずれも業種中央値を大幅に上回り、業種内で最上位グループに位置する。 |
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 39.3% | 6.6% (-0.3%–14.8%) | +32.7pt |
| 売上成長率も業種中央値を大きく上回り、業種内での成長トップ層に該当する。 |
※出所: 当社調べ
運転資本の拘束: 棚卸資産は2,736.5億円(前年比+18.1%)へ増加し、営業CFを圧迫している。営業CF/純利益は0.78倍にとどまり、需要変動局面での評価損・在庫調整リスクが存在する。
一時的金融収益への依存: 金融収益44.7億円のうち41.1億円は戦略投資関連の金融商品評価益であり、売上高比12.2%を占める。当該評価益は市況連動性が高く、税引前利益の伸び率(+92.9%)は営業利益の伸び率(+53.3%)を大きく上回っており、翌期以降の反動有無に留意が必要である。
株主還元の資金調達依存: 配当214.3億円と自己株買い422.1億円を合わせた総還元636.4億円はFCF346.1億円を上回っており、当四半期は転換社債発行1,000億円により資金を補完した。今後もFCFを上回る還元を継続する場合、外部資金調達への依存度が増す可能性がある。
営業利益率は51.7%(前年47.0%)へ4.7pt改善し、粗利率・販管費率双方の改善による営業レバレッジの強さが確認できる。これは需要拡大局面における固定費吸収効果を示している。
純利益の伸び率(+93.8%)は営業利益の伸び率(+53.3%)を大きく上回っており、この差は戦略投資関連の金融商品評価益(41.1億円)に起因する。決算数値を評価する際は、営業利益ベースの実態成長と、評価益を含む純利益ベースの成長を区別して捉える必要がある。
営業CF/純利益が0.78倍と1.0倍を下回っており、増収局面での棚卸資産積み増しと税金支払増加が現金化を遅らせている。通期計画の進捗(純利益26.5%)は良好だが、キャッシュフロー面の推移は今後のモニタリングポイントとなる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,851円 |
| base(基準) | 3,851円 |
| bull(強気) | 3,851円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,440円 |
| 調整後予想EPS | 720.1円 |
| 株主資本コスト r | 8.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.052(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 2.67倍 / 5.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,731円〜3,976円、ω±0.1で 3,769円〜3,977円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。