| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥68.8億 | ¥66.3億 | +3.9% |
| 営業利益 | ¥9.9億 | ¥8.3億 | +19.2% |
| 経常利益 | ¥10.0億 | ¥8.5億 | +17.3% |
| 純利益 | ¥6.9億 | ¥6.0億 | +15.6% |
| ROE | 2.0% | 1.7% | - |
2027年3月期第1四半期は、増収に加えて販管費率の低下と製品ミックス改善により営業利益が二桁増となり、増収増益の決算だった。売上高は68.8億円(前年比+3.9%)、営業利益は9.9億円(同+19.2%)、経常利益は10.0億円(同+17.3%)、純利益は6.9億円(同+15.6%)となった。営業利益率は14.4%と前年同期12.5%から改善しており、粗利率の小幅な上昇と販管費率の低下、加えて環境機器セグメントの黒字転換が増益率を押し上げた。
【売上高】売上高は68.8億円(前年比+3.9%)で、3セグメント中2つが増収となった。最大セグメントの医療機器は30.6億円(構成比44.5%、同+5.5%)、環境機器は13.9億円(構成比20.2%、同+12.4%)と伸長した一方、主力の微粒子計測器は24.4億円(構成比35.4%、同-2.3%)と減収だった。医療機器の伸長と環境機器の高成長が微粒子計測器の減収を吸収し、全体として増収を確保した。
【損益】営業利益は9.9億円(同+19.2%)、営業利益率は14.4%で前年同期12.5%から約1.8pt改善した。粗利率は49.9%(前年49.6%)とほぼ横ばいだったのに対し、販管費率は35.5%(前年36.9%)へ低下し、これが増益の主因である。特別損失は固定資産除却損0.01億円のみで一時的要因としての影響は軽微であり、経常利益と純利益の乖離は法人税等3.1億円(税率31.2%)による通常の税負担が要因で、特殊な調整項目は見られない。結論として、増収増益の決算である。
セグメント利益の構成比では、微粒子計測器が5.9億円(構成比59.2%)で最大の稼ぎ頭であり、利益率24.0%と3セグメント中最も高い採算性を維持している。ただし当セグメントは売上・利益とも前年割れ(売上-2.3%、利益-5.6%)で、短期的な出荷モメンタムはやや鈍化している。医療機器は営業利益2.9億円(構成比28.9%)で、売上+5.5%に対し利益+28.6%と増収を上回る増益となり、利益率も9.3%へ改善した。環境機器は営業利益1.2億円(構成比11.8%)で、前年同期の営業損失0.1億円から黒字転換しており、利益率8.4%まで回復した。主力の微粒子計測器が高採算を支えつつ、医療機器・環境機器の増益がポートフォリオ全体の安定性向上に寄与している。
【収益性】営業利益率は14.4%で前年同期12.5%から改善し、純利益率も10.0%(前年9.0%)へ上昇した。粗利率49.9%はほぼ横ばいで、利益率改善の主因は販管費率の低下(35.5%、前年36.9%)にある。【キャッシュ品質】現金及び預金は98.7億円で前年同期85.6億円から積み増し、自己資本比率は82.3%(前年83.3%)と高水準を維持している。【投資効率】ROEは2.0%で、純利益率10.0%・総資産回転率0.16回・財務レバレッジ1.22倍の分解による水準にとどまり、総資産回転率の低さが資本効率の制約要因となっている。EPSは55.79円(前年48.31円、+15.5%)。【財務健全性】流動比率は497%、当座比率は344%と厚い流動性を確保しており、負債資本倍率は0.21倍と低水準で、財務基盤は総じて堅固と言える。
キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は98.7億円で前年同期の85.6億円から+13.1億円増加しており、事業活動を通じた資金創出が継続していることがうかがえる。売掛金・受取手形は45.1億円で前年同期の54.5億円から減少しており、債権回収は改善方向にある。一方、棚卸資産は79.7億円で前年同期の78.4億円からわずかに増加しており、在庫水準は高止まりしている。買掛金は18.1億円で前年16.4億円から増加し、未払費用も大幅に積み上がっており、支払サイドの調整が資金繰りに一定の緩衝を与えている。全体として、潤沢な手元流動性と低い有利子負債水準が資金基盤を支えている一方、棚卸資産の圧縮余地は今後の運転資本効率化の論点となる。
当期の利益は営業損益を中心とした経常的な収益で構成されており、特別損失は固定資産除却損0.01億円のみと極めて限定的で、一過性要因の利益への影響は軽微である。営業外収支は受取配当金0.2億円を中心とする営業外収益0.4億円に対し、支払手数料等の営業外費用0.2億円で、純額でも小規模にとどまる。包括利益は10.6億円で純利益6.9億円を3.7億円上回っており、その差はその他有価証券評価差額金の増加(+2.9億円)と為替換算調整額の増加(+1.0億円)による市況要因が主因である。これらは事業の経常収益力とは区別される評価性の変動であり、当期の利益の質は本業由来の営業利益改善によって支えられている点で相対的に良好と言える。
通期計画に対する第1四半期の進捗率は、売上高23.2%、営業利益21.0%、経常利益21.1%、純利益19.9%となり、単純な四半期均等進捗の目安25%をいずれも下回っている。通期計画は売上高297.0億円(同+4.2%)、営業利益47.0億円(同+7.7%)、経常利益47.5億円(同+6.9%)であり、当四半期の業績予想・配当予想の修正は行われていない。進捗率の下振れは、事業特性上の出荷・受注の季節性を反映したものと考えられ、通期計画の達成状況は今後の四半期における売上進捗の推移で確認する必要がある。
通期の配当予想は1株当たり45円で、前期実績35円から10円の増配となる。予想EPS279.8円に対する配当性向は約16.1%であり、保守的な水準にとどまっている。自己資本比率82.3%、現金及び預金98.7億円という財務基盤を踏まえると、配当原資の確保に対する耐性は高い。
需要循環リスク: 主力の微粒子計測器は売上-2.3%・営業利益-5.6%と減収減益で、半導体・電池関連等のクリーン環境投資動向に業績が左右されやすい構造がうかがえる。
運転資本の滞留リスク: 棚卸資産は79.7億円で前年同期から微増しており、在庫水準の高止まりが資金効率を圧迫する可能性がある。売掛金は45.1億円へ減少し回収面は改善しているが、在庫圧縮の進捗が今後の焦点となる。
製品保証・品質コストリスク: 製品保証引当金(流動)は3.0億円で売上高に対し一定の比率を占めており、アフターサービス関連費用が利益率の上値を抑える可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 14.4% | 8.8% (4.4%–14.3%) | +5.5pt |
| 純利益率 | 10.0% | 7.3% (3.3%–10.6%) | +2.7pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は同業内で上位水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 3.9% | 6.6% (-0.3%–14.8%) | -2.7pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、トップライン成長では相対的に緩やかな水準にある。
※出所: 当社集計
利益率改善の構造要因: 営業利益率は14.4%(前年12.5%)へ改善し、粗利率の安定に加え販管費率の低下(35.5%、前年36.9%)が寄与している。固定費吸収が進んでいる点は、増収局面での利益成長の持続性を評価するうえで注目される。
セグメントポートフォリオの変化: 環境機器が前年同期の営業損失から黒字転換し、医療機器も増収を上回る増益となった一方、主力の微粒子計測器は減収減益となった。高採算セグメントの成長鈍化と非主力セグメントの回復が同時進行しており、収益源の分散状況は今後の構造変化を見るうえでの観察点となる。
資本効率と運転資本の水準: ROEは2.0%にとどまり、自己資本比率82.3%という厚い自己資本基盤に対して総資産回転率が低い水準にある。棚卸資産の高止まりも踏まえ、運転資本効率が資本効率全体の制約要因となっている点は、財務構造の理解において留意される。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,869円 |
| base(基準) | 2,935円 |
| bull(強気) | 3,018円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,858円 |
| 調整後予想EPS | 302.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 16.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.03倍 / 9.7倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,851円〜3,023円、ω±0.1で 2,933円〜2,938円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。