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67942027 第1四半期プライムJGAAP

フォスター電機(6794) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益67%減

2027年度第1四半期の売上高は351億円(前年同期比+9.2%)、営業利益は5.8億円(同-66.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

電機・精密/電気機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥351.0億¥321.4億+9.2%
営業利益¥5.8億¥17.7億−66.9%
経常利益¥11.0億¥19.5億−43.3%
純利益¥4.3億¥18.8億−77.3%
ROE0.6%2.4%-

Executive Summary

増収にもかかわらず主力のスピーカ事業の採算悪化により、営業利益・純利益は大幅な減益となった。売上高は351.0億円(前年比+9.2%)、営業利益は5.8億円(同-66.9%)、経常利益は11.0億円(同-43.3%)、純利益(親会社株主帰属)は4.3億円(同-77.3%)となった。営業利益率は前年同期比で大きく低下しており、増収による規模効果を採算悪化が上回った。通期営業利益計画80.0億円に対する進捗率は7.3%にとどまり、売上高の進捗率25.1%と比べて利益面の遅れが目立つ。

業績変動要因

【売上高】売上高は351.0億円で前年比+9.2%増収となった。セグメント別ではスピーカ事業が286.1億円(同+7.5%)で売上構成の81.5%を占め、モバイルオーディオ事業は35.7億円(同+14.4%)と高い伸びを示した。全セグメントが増収に寄与しており、需要の底堅さがうかがえる。

【損益】営業利益は5.8億円(同-66.9%)、営業利益率は1.7%で前年同期の5.5%から大幅に低下した。粗利率は14.2%、販管費率は12.5%となり、粗利率の低下と販管費負担の上昇が営業減益の主因である。セグメント別ではスピーカ事業の営業利益が0.7億円(同-95.5%)へ急減し、利益率0.2%と全社収益性悪化の中心となった一方、モバイルオーディオ事業は3.1億円(同+55.2%)、利益率8.7%と対照的に改善した。経常利益は11.0億円(同-43.3%)で、為替差益5.1億円が営業減益を一部補完した。純利益は連結実効税率が高水準となったことに加え、非支配株主帰属利益3.0億円が控除され、親会社株主帰属純利益は4.3億円(同-77.3%)へ大きく圧縮された。総じて増収減益の決算である。

セグメント別分析

スピーカ事業は売上高286.1億円(前年比+7.5%)と連結売上高の81.5%を占める中核事業だが、営業利益は0.7億円(同-95.5%)、利益率0.2%へ急落した。増収にもかかわらず採算が大きく悪化しており、原材料コストや販管費負担の増加が影響したとみられる。モバイルオーディオ事業は売上高35.7億円(同+14.4%)、営業利益3.1億円(同+55.2%)、利益率8.7%とセグメント中最も高い収益性を維持し、増収増益で全社利益への寄与が相対的に高まった。売上規模の大きいスピーカ事業の採算回復が、連結収益性改善の鍵となる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率1.7%、経常利益率3.1%、純利益率(親会社株主帰属ベース)は0.4%程度に低下しており、いずれも前年同期を下回る水準にある。ROEは0.6%と低水準で、税負担の重さと非支配株主帰属利益の存在が親会社株主帰属利益を圧縮している。【キャッシュ品質】営業CFは4.7億円で前年比-64.8%減少した。棚卸資産の増加8.4億円、仕入債務の減少14.9億円が運転資本面での資金流出要因となった一方、売上債権の減少10.2億円が資金流入に寄与した。【投資効率】設備投資は19.7億円で減価償却費9.3億円の約2.1倍にのぼり、更新・増強投資が先行している。フリーキャッシュフローは-15.6億円で、営業CFのみでは投資を賄えていない。【財務健全性】自己資本比率は67.5%と高水準を維持し、現金及び預金は195.7億円に達する。総資産は1130.7億円、純資産は763.6億円で前年からほぼ横ばいであり、財務基盤は安定的に推移している。

キャッシュフロー分析

営業CFは4.7億円で前年比-64.8%と大幅に減少した。運転資本面では棚卸資産が8.4億円増加し、仕入債務が14.9億円減少したことが資金流出要因となった一方、売上債権は10.2億円減少し資金流入に寄与した。法人税等の支払10.5億円も営業CFを圧迫した。投資CFは-20.2億円で、うち設備投資が19.7億円を占め、減価償却費9.3億円を上回る積極的な投資姿勢がうかがえる。この結果、フリーキャッシュフローは-15.6億円となり、営業活動で生み出した資金だけでは投資を賄えていない。財務CFは13.6億円のプラスで、短期借入金の増加により投資超過分を補った。現金及び現金同等物は期中に減少しており、投資先行局面における資金調達への依存度がやや高まっている。

収益の質

経常利益11.0億円のうち、営業外収益6.5億円の大半を為替差益5.1億円が占めており、営業利益5.8億円の86.8%に相当する規模である。この為替差益は本業の収益力とは区別すべき変動要因であり、経常利益の質を評価する上では営業利益ベースでの収益力低下がより重要な事実である。税引前利益11.0億円に対し法人税等が6.8億円計上され、連結実効税率は高水準にある。加えて非支配株主帰属利益3.0億円が控除されるため、税引前利益から親会社株主帰属純利益への転換率は低い。包括利益は7.2億円で、純利益4.3億円との間に一定の乖離がある。有価証券評価差額金1.6億円、為替換算調整額1.2億円がプラス方向に寄与しており、当期純利益だけでは捉えきれない資産価値の変動が包括利益に反映されている。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高1400.0億円(前年比+3.8%)、営業利益80.0億円(同+4.3%)、経常利益75.0億円(同-6.3%)であり、当四半期に業績予想・配当予想の修正は行われていない。売上高の進捗率は25.1%で標準的な水準にあるのに対し、営業利益の進捗率は7.3%にとどまり、利益計画の達成には残り期間での大幅な収益性改善が前提となる。経常利益の進捗率は14.7%とやや高いが、これはQ1の為替差益に依存した部分があり、本業の採算改善が伴わなければ通期計画達成の確度は高まらない。

株主還元

通期配当予想は1株当たり115円である。予想EPS222.54円を基に算出した予想配当性向は約51.7%であり、現時点では持続可能とされる水準にあるが、Q1の親会社株主帰属純利益は4.3億円と通期計画50.0億円に対する進捗率は2.6%にとどまる。現金及び預金195.7億円、自己資本比率67.5%といった財務基盤は配当の下支え要因となるが、配当原資の確保は下期以降の利益回復に依存する構図である。

リスク要因

  1. スピーカ事業の採算悪化: 売上高286.1億円(前年比+7.5%)にもかかわらず、営業利益は0.7億円(同-95.5%)へ急減した。連結売上高の81.5%を占める同事業の低採算が継続すれば、通期営業利益計画80.0億円の達成に影響を与える可能性がある。

  2. 収益性水準の低下: 粗利率14.2%、営業利益率1.7%はいずれも前年同期を下回る水準にある。原材料コストや販管費の増加が続く場合、増収局面でも利益成長に結びつきにくい構造となる。

  3. 為替差益への依存: 経常利益11.0億円のうち、為替差益5.1億円は営業利益5.8億円の86.8%に相当する規模である。為替相場の変動により、経常利益は今後変動しやすい構造にある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率1.7%8.7% (4.2%–14.3%)−7.0pt
純利益率1.2%7.1% (3.2%–10.6%)−5.9pt

収益性は業種中央値を大きく下回り、収益力の面で相対的に弱いポジションにある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)9.2%6.2% (-1.1%–14.6%)+3.0pt

売上高成長率は業種中央値を上回り、トップラインの伸びは相対的に良好な水準にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高は通期計画に対して標準的な進捗率25.1%を確保する一方、営業利益の進捗率は7.3%にとどまり、増収が利益成長に結びついていない状況が確認できる。

  2. 売上構成比81.5%を占めるスピーカ事業の営業利益率が0.2%まで低下しており、モバイルオーディオ事業(利益率8.7%)との対照が連結収益性を左右する構造となっている。

  3. 経常利益は為替差益5.1億円に一定程度支えられており、本業の収益力を評価する際には営業利益の動向がより重要な着眼点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,804円
base(基準)2,852円
bull(強気)2,912円
算出前提
1株純資産(BPS)2,995円
調整後予想EPS240.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向51.7%
予想EPSの信頼度調整×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.95倍 / 11.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,774円〜2,932円、ω±0.1で 2,847円〜2,855円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。