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67792027 第1四半期プライムIFRS

日本電波工業(6779) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益59%増

2027年度第1四半期の売上高は153.2億円(前年同期比+20.5%)、営業利益は12.4億円(同+58.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

電機・精密/電気機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥153.2億¥127.2億+20.5%
営業利益¥12.4億¥7.8億+58.8%
税引前利益¥9.9億¥6.1億+62.4%
純利益¥7.8億¥4.7億+65.1%
ROE(年換算)9.5%5.9%-

Executive Summary

水晶発振器の大幅増収を軸に増収増益となり、利益率も改善した決算である。売上高153.2億円(前年比+20.5%)、営業利益12.4億円(同+58.8%)、純利益7.8億円(同+65.1%)となった。増収率を上回る増益率は、水晶発振器の高成長による製品ミックス改善と、販管費の相対的な抑制による営業レバレッジの発現を反映している。

業績変動要因

【売上高】売上高は153.2億円で前年比+20.5%。品目別では主力の水晶振動子が108.9億円(構成比71.0%、同+15.4%)、水晶発振器が31.4億円(構成比20.5%、同+64.8%)と大幅増収し、構成比を15.0%から20.5%へ引き上げた。その他は13.0億円で同△6.2%と減少しており、成長は水晶発振器に集中している。

【損益】売上総利益率は29.2%で前年同期の28.4%から改善し、水晶発振器の高成長が寄与したとみられる。販管費は26.5億円で増収率20.5%に対し伸びを抑え、販管費率は横ばいを維持したことで営業レバレッジが働いた。営業利益率は8.1%となり前年同期から改善。金融費用は2.6億円で前年同期の1.3億円から倍増したが、税引前利益9.9億円、純利益7.8億円まで概ね比例的に伸長しており、経常項目と純利益の乖離は小さい。結論として増収増益であり、増収率を上回る増益率は製品ミックス改善によるものである。

セグメント別分析

当社グループは水晶関連製品の単一セグメントであり、事業セグメント区分は開示されていない。品目別では水晶振動子(構成比71.0%)、水晶発振器(構成比20.5%)、その他(構成比8.5%)に分かれ、水晶発振器の伸長が全体成長を牽引している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率8.1%、純利益率5.1%はいずれも前年同期の6.1%、3.7%から改善した。粗利率は29.2%で前年同期28.4%から74bp上昇している。【キャッシュ品質】営業CFは33.8億円で純利益7.8億円の4.35倍に達し、利益の現金裏付けは強い。【投資効率】年換算ROEは9.5%で、純利益率の改善が主因となっている。総資産回転率は低水準にとどまり、財務レバレッジ(総資産/純資産)で補完する構図である。【財務健全性】自己資本比率は42.5%で前年同期41.8%から改善。流動資産443.7億円に対し流動負債144.7億円で流動比率は約307%と厚みがある一方、長期借入金246.2億円は総資産の31.8%を占め、資本コスト面の制約として残る。

キャッシュフロー分析

営業CFは33.8億円で前年比+9.4%となり、純利益7.8億円に対する比率は4.35倍と高く、当期利益は現金の裏付けを伴う。営業CFには減価償却費10.5億円、営業債務増加7.3億円が寄与した一方、売上増加に伴い売上債権が6.5億円、棚卸資産が2.2億円それぞれ増加し、運転資本の負担が生じている。投資CFは政府補助金収入11.1億円や定期預金払戻8.0億円を含みプラス10.1億円となったが、設備投資5.0億円および無形資産取得4.0億円という実需に基づく支出も継続している。財務CFは長期借入金の返済13.3億円や配当支払3.0億円により△18.6億円となり、短期借入金は前年同期の13.3億円から2.0億円へ大幅に圧縮された。フリーキャッシュフローは43.9億円(構造化ベース、政府補助金等の一時的収入を含む)で、現金及び現金同等物は134.7億円まで積み上がった。

収益の質

当期の増益は水晶発振器の高成長という事業構造上の要因に支えられており、特別損益等の一時的要因は確認されない。営業外では金融費用が前年同期の1.3億円から2.6億円へ増加し、金融収益0.3億円を上回る負担となっているが、税引前利益9.9億円までの伸びは概ね事業損益に整合的である。アクルーアルの観点では、営業CFが純利益を大きく上回っており、利益の現金化度合いは高い。ただし、売上債権および棚卸資産の増加は今後の運転資本負担として留意すべき点であり、増収持続時の資金効率が収益の質を左右する。包括利益は12.7億円で純利益7.8億円を上回り、在外営業活動体の換算差額など為替関連のその他包括利益が上乗せされている。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高625.0億円、営業利益52.0億円(前年比+55.0%)、純利益32.0億円(同+54.9%)であり、当四半期に業績予想の修正が行われている。Q1実績の通期予想に対する進捗率は売上高24.5%、営業利益23.8%、純利益24.3%であり、単純な4分の1(25%)水準に近い標準的な進捗である。水晶発振器の高成長が通期にわたって持続するかが、進捗の上振れ・下振れを左右する。

株主還元

通期の1株配当予想は30.0円で、配当予想の修正はない。通期EPS予想139.56円に基づく予想配当性向は約21.5%であり、自社株買いの実施は確認されないため総還元性向ではなく配当性向で評価する。当四半期の配当支払額は3.0億円で、営業CF33.8億円の8.9%にとどまり、キャッシュフローによる配当カバレッジは高い。

リスク要因

  1. 在庫・売掛金の滞留: 棚卸資産は127.5億円(前年比+2.5%)、売上債権は146.2億円(前年比+6.0%)と増加している。売上成長に伴う運転資本の膨張が、今後の営業CFを圧迫する可能性がある。

  2. 金融費用の増加: 金融費用は前年同期の1.3億円から2.6億円へ倍増した。長期借入金246.2億円を背景に、金利環境の変化が損益に与える影響は継続的な確認が必要である。

  3. 製品ミックス依存: 増益の主因である水晶発振器は構成比20.5%まで拡大したが、その他製品は同△6.2%と減少しており、成長ドライバーが特定製品に集中している。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率8.1%8.7% (4.2%–14.3%)−0.6pt
純利益率5.1%7.1% (3.2%–10.6%)−2.0pt

営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値をやや下回るが、IQR下限は大きく上回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)20.5%6.2% (-1.1%–14.6%)+14.3pt

売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、IQR上限をも超える高成長である。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+20.5%に対し営業利益は+58.8%と、増収率を上回る増益率を記録した。水晶発振器の構成比が15.0%から20.5%へ上昇し、製品ミックス改善が利益成長の主因である。

  2. 営業CFは純利益の4.35倍に達し、当期利益は現金の裏付けを伴う。一方で売上債権・棚卸資産の増加が確認され、増収局面での運転資本管理が今後の観察点となる。

  3. 通期予想に対するQ1進捗率は売上高24.5%、営業利益23.8%、純利益24.3%であり、標準的な進捗にある。金融費用の増加傾向は、通期の利益進捗を評価する上で継続的な確認が必要である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,431円
base(基準)1,464円
bull(強気)1,505円
算出前提
1株純資産(BPS)1,433円
調整後予想EPS150.7円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向21.5%
予想EPSの信頼度調整×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.02倍 / 9.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,422円〜1,507円、ω±0.1で 1,463円〜1,465円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。