- 売上高: 41.85億円
- 営業利益: 2.35億円
- 当期純利益: 2.99億円
- 1株当たり当期純利益: 31.02円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 41.85億円 | 39.76億円 | +5.3% |
| 売上原価 | 29.93億円 | 27.02億円 | +10.8% |
| 売上総利益 | 11.92億円 | 12.74億円 | -6.4% |
| 販管費 | 9.56億円 | 9.80億円 | -2.4% |
| 営業利益 | 2.35億円 | 2.93億円 | -19.8% |
| 営業外収益 | 2.13億円 | 1.31億円 | +62.6% |
| 営業外費用 | 12百万円 | 2.56億円 | -95.3% |
| 経常利益 | 4.36億円 | 1.68億円 | +159.5% |
| 税引前利益 | 4.36億円 | 2.73億円 | +59.7% |
| 法人税等 | 1.36億円 | 1.21億円 | +12.4% |
| 当期純利益 | 2.99億円 | 1.52億円 | +96.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.86億円 | 1.68億円 | +70.2% |
| 包括利益 | 6.58億円 | -2.63億円 | +350.2% |
| 支払利息 | 1百万円 | 5百万円 | -80.0% |
| 1株当たり当期純利益 | 31.02円 | 17.94円 | +72.9% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 191.14億円 | 188.46億円 | +2.68億円 |
| 現金預金 | 111.31億円 | 112.27億円 | -96百万円 |
| 売掛金 | 28.12億円 | 28.95億円 | -83百万円 |
| 棚卸資産 | 19.41億円 | 17.32億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 6.8% |
| 粗利益率 | 28.5% |
| 流動比率 | 688.8% |
| 当座比率 | 618.8% |
| 負債資本倍率 | 0.20倍 |
| インタレストカバレッジ | 235.00倍 |
| 実効税率 | 31.2% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.2% |
| 営業利益前年同期比 | -19.9% |
| 経常利益前年同期比 | +158.5% |
| 税引前利益前年同期比 | +59.7% |
| 当期純利益前年同期比 | +96.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +69.5% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 9.86百万株 |
| 自己株式数 | 622千株 |
| 期中平均株式数 | 9.23百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,182.05円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| ElectronicParts | 40.26億円 | 2.06億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 180.00億円 |
| 営業利益予想 | 15.00億円 |
| 経常利益予想 | 16.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 14.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 151.62円 |
| 1株当たり配当金予想 | 125.00円 |
2027年度Q1は増収・減益で、営業段階は弱含みだが営業外の追い風で最終利益は大幅増益となった。売上高は41.85億円で前年同期比+5.2%と拡大。売上総利益は11.92億円、粗利率は28.5%と前年から低下。販管費は9.56億円、売上比22.9%でコスト上昇が営業利益を圧迫。営業利益は2.35億円で前年同期比-19.9%、営業利益率は5.6%と前年の7.4%から176bp縮小。これに対し、営業外収益2.13億円(売上比5.1%)が寄与し、経常利益は4.36億円で+158.5%と急増。営業外の主因は為替差益0.52億円、受取配当金0.63億円、受取利息0.21億円で、前年の為替差損2.39億円からの反転が大きい。税負担を経て当期純利益は2.86億円、純利益率6.8%で前年の4.2%から約260bp改善。包括利益は6.58億円と評価益の押し上げも大きい。デュポン分解ではROEは1.0%(Q1算出値)と低位で、利益率と総資産回転の弱さが主因。財務体質は強固で、流動比率688.8%、当座比率618.8%、有利子負債0.44億円に対し現金111.31億円と実質ネットキャッシュ。もっとも、品質フラグが示す通りDSO245日、DIO500日、CCC646日と運転資本効率は大幅に悪化しており、営業CFの伸びに逆風となる可能性が高い。セグメントはElectronicParts単独で売上40.26億円(+4.5%)、営業利益2.06億円(-22.8%)、マージン5.1%と採算悪化が鮮明。通期計画に対する進捗は、売上23.3%で標準(25%)に近い一方、営業利益は15.7%と遅れ、経常は27.3%とやや先行、純利益は20.4%と遅行。営業の弱さと非営業の強さというミスマッチは利益の質の観点で警戒が必要。今後は為替寄与の剥落、在庫圧縮と回収改善の進捗、ならびに販管費のコントロールが鍵となる。
ROE = 純利益率(6.8%) × 総資産回転率(0.119) × 財務レバレッジ(1.20倍) ≒ 1.0%。この期で最も変化が大きいのは純利益率で、営業段階は悪化した一方、為替差益・受取配当等の営業外収益により最終段階は改善した。営業利益率は5.6%と前年から176bp縮小しており、粗利率の低下(コスト上昇・製品ミックス)と販管費比率の上昇が要因。営業外では前年の為替損から今期は為替益へ反転し、金利負担は極小(インタレストカバレッジ235倍)で金利面の逆風はない。この純利益率の改善は為替・金融収益に依存しており持続性は限定的。一方、総資産回転率0.119は低水準で、現金過多と在庫積み上がりが資産効率を押し下げている。販管費成長率(-2.4%程度)自体は抑制されているが、売上総利益の目減りが大きく営業レバレッジはマイナスに働いた。結果として、基礎的なROEドライバー(営業利益率・資産回転)の改善が見られず、非営業要因に支えられた一時的なROE押し上げに留まっている。
売上は+5.2%と堅調だが、セグメント主力のElectronicPartsで営業利益が-22.8%と減益、マージン5.1%まで低下しており収益性の伸びは伴っていない。地域別では日本が売上2.02→2.02千百万円水準、アジアはやや減速、北米横ばいと、成長は偏在。営業外収益が経常段階を牽引し、純利益も+69.5%と伸びたが、為替益0.52億円・配当0.63億円・利息0.21億円の寄与が大きく、持続的成長の裏付けには乏しい。通期計画の進捗は、売上23.3%と概ね線形、営業利益15.7%と遅れ、経常27.3%はやや先行、純利益20.4%は遅行。今後は粗利率の回復(価格転嫁・ミックス改善)と在庫水準の正常化が成長の質を左右する。
流動比率688.8%、当座比率618.8%と極めて健全。負債資本倍率0.20倍、Debt/Capital 0.1%で実質無借金に近い。短期借入金0.44億円に対し現金111.31億円で現金/短期負債は約253倍、満期ミスマッチの実質的リスクは低い。固定負債30.12億円(退職給付負債2.43億円等)も現金水準で十分吸収可能。オフバランスの示唆要因は限定的で、投資有価証券32.45億円の含み変動が自己資本に与える影響の管理が論点。
投資有価証券: +5.11億円(+18.7%)- 評価益の計上等により増加。AOCI押し上げを通じて自己資本を増強。棚卸資産: +2.09億円(+12.1%)- 在庫積み上がり。需要減速や生産のタイムラグを示唆し、DIO悪化の一因。流動負債: +2.26億円(+8.9%)- 主にその他流動負債の増加。運転資本の負担増につながる可能性。固定負債: +1.27億円(+4.4%)- 退職給付関連等の増加。現金水準で十分吸収可能。現金及び預金: -0.96億円(-0.9%)- 期中の資金変動は軽微で高水準を維持。売掛金: -0.83億円(-2.9%)- 名目は減少だがDSOは長期化傾向で回収効率は依然弱い。評価・換算差額等(AOCI): +3.24億円(+6.0%)- 有価証券評価差額+3.45億円等の押し上げで包括利益に寄与。
営業外収益が経常利益の拡大に寄与している一方、在庫19.41億円(前年17.32億円)と増加し、DSO245日、DIO500日、CCC646日というワーキングキャピタルの滞留シグナルは強い。これらは期中の営業CF圧迫要因となり得る。売掛金は28.12億円と前年からやや減少するが、売上規模対比の回収日数は依然として長い。買掛金8.20億円に対し、サプライヤークレジットの活用余地は限定的で、在庫圧縮と与信・回収条件の是正がキャッシュ創出の肝となる。配当や投資を含むFCFの持続性は、在庫・回収の正常化進捗に依存する局面。
会社計画の年間DPSは125円、EPS151.62円見込みで配当性向は約82.4%と高め。ネットキャッシュリッチなB/Sが下支えとなるが、営業段階の採算悪化と運転資本滞留が続く場合、キャッシュ創出力に対するプレッシャーは増す。今後は営業CFの改善(在庫圧縮・回収短縮)を伴った利益成長が持続性確保の前提となる。
ビジネスリスクとして、単一セグメント依存:ElectronicPartsが売上の100%を占め、事業集中リスクが高い、粗利率低下と価格転嫁遅れ:原材料・部材コストや為替の変動に対する価格改定のタイムラグ、需要サイクル依存:電子部品市況の変動に伴う在庫調整リスク、為替感応度:為替損益が業績に与える影響が大きいが挙げられます。
財務リスクとしては、運転資本滞留:DSO245日、DIO500日、CCC646日と効率悪化が継続、営業CF圧迫要因、投資有価証券の価格変動:評価差額の変動が包括利益・自己資本へ波及、短期負債100%構成のリファイナンス指標:絶対額は小さいが管理の継続が必要が挙げられます。
主な懸念事項としては、利益の質:営業外収益(売上比5.1%)依存度が高く、為替の反転で経常・最終利益が振れやすい、資本効率の低位:ROIC0.9%、総資産回転0.119と資産効率が課題、在庫と回収の正常化:在庫日数・回収日数の高止まりがマージンとキャッシュに二重の圧力が挙げられます。
重要ポイントとして、増収ながら営業利益率は5.6%へ低下、営業段階の採算悪化が顕在化、為替益・金融収益により経常・純利益は大幅増、非営業依存の色彩が濃い、運転資本の滞留(DSO・DIO・CCC)がキャッシュ創出を阻害、改善が最重要KPI、バランスシートは極めて堅固(実質ネットキャッシュ)、短期ショック耐性は高い、通期営業利益の進捗15.7%と遅れ、上期の巻き返しが必要が挙げられます。
注視すべき指標は、粗利率と営業利益率(価格改定とミックスの改善度合い)、在庫回転日数(DIO)と売掛金回転日数(DSO)、CCCの四半期推移、営業外収益の比率(売上比5%超の継続可否)、為替感応度(為替損益/営業利益の比率)、通期計画に対する営業利益進捗(Q2時点で≥50%へ接近できるか)です。
セクター内ポジションについては、電子部品セクター内の小型株として、財務安全性はセクタートップクラスだが、営業利益率・ROE・ROICは同業平均を下回る。非営業収益への依存と運転資本効率の低さが相対的な弱点。