| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥28377.7億 | ¥26216.2億 | +8.2% |
| 営業利益 | ¥4765.0億 | ¥3399.6億 | +40.2% |
| 税引前利益 | ¥4774.9億 | ¥3566.0億 | +33.9% |
| 純利益 | ¥3500.1億 | ¥2407.0億 | +45.4% |
| ROE | 4.0% | 2.8% | - |
2026年度第1四半期は、モバイル向けイメージセンサーの製品ミックス改善とゲーム事業の関税還付・為替効果により、増収を上回るペースで増益した決算となった。売上高は28,377.7億円(前年同期比+8.2%)、営業利益は4,765.0億円(同+40.2%)、税引前利益は4,774.9億円(同+33.9%)となり、連結の四半期純利益は3,500.1億円(同+45.4%、うち親会社株主に帰属する分は3,421.6億円、同+44.4%)となった。営業利益率は16.8%と前年同期13.0%から+3.8pt改善し、増益は売上拡大よりも収益性向上に支えられている。増益の主因はイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)とゲーム&ネットワークサービス(G&NS)の2セグメントで、両者合計で全セグメントの営業利益増加額の9割超を占めた。
【売上高】売上高は28,377.7億円で前年同期比+8.2%の増収。I&SS(+27.9%、モバイル向けイメージセンサーの製品ミックス改善)とMusic(+21.6%、ストリーミング収入拡大とRecognition Music Group連結子会社化)が牽引した。G&NSは+0.3%とほぼ横ばいながら、ネットワークサービス収入は+20.8%伸長し、デジタルソフト・アドオン(-1.4%)とハードウェア・その他(-10.5%)の減少を相殺した。Picturesはテレビ番組制作の減少により-4.3%の減収。
【損益】営業利益は4,765.0億円で前年同期比+40.2%と、売上成長を大幅に上回るペースで増益した。増益の中心はI&SS(営業利益+125.3%、利益率24.8%)とG&NS(+36.5%、利益率22.1%)で、両セグメントの増益額(合計1,220.1億円)は全セグメント増益(1,323.9億円)の92.1%を占める。ET&Sはメモリコスト増加が圧迫し利益率は8.0%とほぼ横ばい。金融収益244.6億円と金融費用234.7億円はほぼ相殺し、本業の収益性改善が税引前利益4,774.9億円(+33.9%)を押し上げた。前年同期はスピンオフに伴う非継続事業損失-221.2億円を計上していたため、連結純利益のYoY(+45.4%)は税引前利益のYoY(+33.9%)より高くなっており、この差は前年側の一時的要因に起因する。結論として増収増益。
主力事業はゲーム&ネットワークサービス(G&NS)で、売上構成比32.3%(9,158.5億円)・営業利益2,020.1億円と全セグメント中最大。他セグメントの状況は、Pictures 売上3,122.1億円(利益248.1億円、利益率7.9%)、ET&S 売上5,344.2億円(利益426.0億円、8.0%)、I&SS 売上4,928.4億円(利益1,222.0億円、24.8%)、Music 売上5,578.7億円(利益1,058.8億円、19.0%)。
増益の主要因はI&SS(営業利益+679.5億円、+125.3%)とG&NS(+540.6億円、+36.5%)で、両セグメントで全セグメント増益(1,323.9億円)の92.1%を占め、業績変動への寄与度が突出している。利益率ではI&SS(24.8%)とG&NS(22.1%)が高収益セグメントである一方、ET&S(8.0%)とPictures(7.9%)は相対的に低いミックスにとどまり、セグメント間の収益性差が拡大している。
収益性: ROE 4.0%(当四半期実績)、営業利益率16.8%(前年同期13.0%、+3.8pt) キャッシュ品質: 営業CF/純利益(連結)0.56倍(1,974.3億円/3,500.1億円)、FCF 206.5億円 投資効率: 設備投資/減価償却 0.55倍(1,378.7億円/2,507.97億円)、減価償却を下回る投資水準 財務健全性: 自己資本比率52.2%(前年同期51.8%、+0.4pt)、流動比率124.6%
営業CF: 1,974.3億円(前年同期773.3億円、+155.3%)で、連結純利益3,500.1億円の0.56倍にとどまる。 投資CF: -1,767.8億円(設備投資-1,378.7億円が主因、事業買収関連支出-149.4億円など)。 財務CF: -866.3億円(配当支払-734.3億円、自己株式取得-1,274.8億円を長期借入調達+1,680.2億円等で一部相殺)。 FCF: 206.5億円(営業CF+投資CF)。 現金創出評価: 要モニタリング。FCFは配当・自己株式取得の合計2,009.1億円を下回り、現金及び現金同等物は前期末比-388.6億円減少している。
税引前利益4,774.9億円(+33.9%)に対し連結純利益3,500.1億円は+45.4%と伸び率が大きいが、これは前年同期にスピンオフに伴う非継続事業損失-221.2億円を計上していたことによる一時的な比較効果であり、継続事業ベースでは伸び率はより近接する。金融収益244.6億円は売上高比0.86%と小さく、金融費用234.7億円とほぼ相殺しており、営業外項目の業績への影響は限定的。営業CF(1,974.3億円)が連結純利益(3,500.1億円)を下回っており、棚卸資産の増加(前期末比+1,377.3億円)とコンテンツ資産の増加(+1,061.3億円)が主因である。この運転資本の積み増しは、当期の利益が現金では完全に裏付けられていないことを示している。
通期予想に対するQ1進捗率は、売上高22.7%(標準25%比-2.3pt)、営業利益27.7%(同+2.7pt)、親会社純利益28.3%(同+3.3pt)と、収益面で標準を上回るペースで進行している。通期予想は5月時点から上方修正され、売上高は125,000億円(+2,000億円)、営業利益は17,200億円(+1,200億円)となった。契約負債(前受金)は6,904.2億円(前期末5,943.4億円、+16.2%)に増加し、将来収益の一定の裏付けとなっている。なお、2026年7月28日発生の令和8年熊本地震による熊本テクノロジーセンターの生産停止は、影響額の合理的な見積りが困難として通期見通しに未反映であり、下期業績の確認ポイントとなる。
配当予想は年間35円/株で、当四半期は修正無し。発行済株式数(自己株式除く)ベースで年間配当総額は約2,055億円と算定され、通期予想の親会社株主に帰属する純利益12,100億円に対する配当性向は約17.0%となる。当第1四半期の配当支払額は734.3億円(前年同期598.7億円、+22.7%)。自己株式取得は1,274.8億円(前年同期933.4億円、+36.5%)実施し、期末に一部を消却した。配当と自己株式取得を合わせた当四半期の総還元額は2,009.1億円で、四半期の親会社株主に帰属する純利益3,421.6億円に対する総還元性向は58.7%(四半期実績であり、通期の配当性向17.0%とは算定期間・基準が異なる点に留意)。
【短期】熊本テクノロジーセンターの生産復旧進捗と、次回決算における業績影響の反映有無。メモリ価格動向がET&S・I&SSのコストとハイエンド端末の下期出荷に及ぼす影響。
【長期】TSMCとの合弁会社設立に向けた準備、Recognition Music Group連結によるMusic事業ポートフォリオの拡大、次世代ゲームプラットフォームへの投資動向。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 16.8% | 8.8% (4.3%–14.4%) | +8.0pt |
| 純利益率 | 12.3% | 7.3% (3.3%–10.6%) | +5.1pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.2% | 6.6% (-0.5%–14.7%) | +1.6pt |
売上高成長率も業種中央値を上回るが、収益性の優位性に比べると差は小さい。
※出所: 当社集計
生産拠点の被災リスク: 2026年7月28日発生の令和8年熊本地震により熊本テクノロジーセンターが生産停止となった。長崎・大分・鹿児島の各拠点は稼働継続中だが、業績影響は現時点で合理的な見積りが困難として通期見通しに未反映であり、下期業績の不確実性要因となっている。
キャッシュフロー面の運転資本負荷: 営業CFは1,974.3億円で連結純利益3,500.1億円の0.56倍にとどまる。棚卸資産が前期末比+1,377.3億円(+11.2%)、コンテンツ資産が+1,061.3億円(+4.1%)増加し、キャッシュ転換を圧迫している。
メモリ市況変動によるコスト圧迫: ET&S分野はメモリコスト増加により営業利益がほぼ横ばい(利益率8.0%)となった。会社側はメモリ市況が下期にハイエンド端末の出荷数量にも波及する可能性を懸念材料として開示している。
営業利益の増益率(+40.2%)が売上高の増収率(+8.2%)を大幅に上回り、営業利益率は16.8%(前年13.0%)へ改善した。I&SS(利益率24.8%)とG&NS(利益率22.1%)という高収益セグメントの伸長が、この収益性向上の構造的な要因となっている。
通期業績予想は5月時点から売上・営業利益ともに上方修正され、Q1進捗率も営業利益27.7%・純利益28.3%と標準的な25%を上回るペースで進行している。ただし熊本地震の影響は未反映であり、次回決算での実績確認が注目点となる。
営業CFが連結純利益の0.56倍にとどまり、在庫・コンテンツ資産の積み増しがキャッシュ転換を圧迫している一方、1,274.8億円の自己株式取得を含む株主還元は継続している。現金及び現金同等物2兆1,700億円という手元資金水準を踏まえた資金配分の持続性がモニタリングポイントである。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,680円 |
| base(基準) | 1,735円 |
| bull(強気) | 1,804円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,425円 |
| 調整後予想EPS | 221.7円 |
| 株主資本コスト r | 8.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 17.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.22倍 / 7.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,684円〜1,788円、ω±0.1で 1,727円〜1,747円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 1株あたりの値は株式分割を最新基準に調整しています。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。