| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥136.3億 | ¥143.3億 | -4.9% |
| 営業利益 | ¥8.7億 | ¥1.9億 | +353.8% |
| 経常利益 | ¥10.9億 | ¥2.7億 | +307.7% |
| 純利益 | ¥8.3億 | ¥2.1億 | +286.0% |
| ROE | 1.2% | 0.3% | - |
2027年3月期第1四半期は減収ながら大幅増益となり、収益性の急回復が最大のポイントである。売上高は136.3億円(前年143.3億円、YoY-4.9%)と減収したが、営業利益は8.7億円(前年1.9億円、YoY+353.8%)、経常利益10.9億円(同+307.7%)、純利益8.3億円(同+286.0%)といずれも大幅増益となった。粗利率が51.1%へ改善し、北米・タイの高採算化が全社利益を押し上げた一方、国内(日本)セグメントは赤字が続いており、地域間の収益構造の二極化が今期の特徴である。
【売上高】売上高は136.3億円で前年比-4.9%の減収。売上の過半を占める日本セグメントが110.7億円(-10.1%)と大きく減少し、全体を押し下げた。一方、北米は28.9億円(+16.2%)、タイは28.0億円(-7.5%ながら内部売上含む構成)と一部地域は増収基調を維持し、欧州はほぼ前年並み(+0.1%)、ベトナムは13.8億円(-16.2%)と減収した。地域構成比は日本が約56%を占め、依然として国内依存度が高い。
【損益】売上原価は66.6億円(前年比-18.7%)へ大きく減少し、粗利率は51.1%(前年42.8%)へ改善した。販管費は60.9億円(+2.4%)と増加したが、売上減少下でも粗利拡大がこれを吸収し、営業利益率は6.4%(前年1.3%)へ拡大した。営業外収益は2.3億円(受取配当金1.4億円、為替差益0.2億円等)で経常利益を10.9億円まで押し上げ、特別損益は特別利益0.04億円のみで一時的要因の影響は限定的である。経常利益と純利益の差は主に法人税等2.7億円によるもので、税負担以外に大きな乖離要因はない。減収増益の主因は原価率改善と北米・タイの採算向上であり、収益構造の質的な改善がうかがえる。
セグメント別では北米が営業利益6.9億円(YoY+821.3%)、利益率24.0%と全社の稼ぎ頭となり、前年の低採算から大きく改善した。タイも営業利益2.4億円(YoY+780.0%)、利益率8.5%へ改善し、北米とともに増益をけん引した。一方、売上の過半を占める日本は営業損失3.0億円(前年比損失拡大49.5%)、利益率-2.7%と赤字が継続し、全社利益の下押し要因となっている。欧州も営業損失0.1億円(YoY-236.4%)で前年の黒字から赤字転落し、ベトナムは黒字を維持したものの利益率0.2%まで低下した。北米・タイの高採算化と日本・欧州の低採算という二極化構造が、当四半期の増益を特徴づけている。
【収益性】営業利益率は6.4%で前年の1.3%から大幅に改善し、純利益率も6.1%(前年1.5%)へ拡大した。粗利率は51.1%(前年42.8%)へ改善しており、原価構造の改善が増益の起点となっている。【キャッシュ品質】キャッシュフロー計算書は開示されていないが、営業外収益は受取配当金1.4億円・受取利息0.5億円が中心で安定的であり、特別損益は0.04億円と小さく、利益の大部分は本業改善によるものである。【投資効率】総資産回転率は0.171(売上高136.3億円/総資産796.5億円)、ROEは1.2%(四半期非年率化)で、資本効率は総資産回転率の低さが制約要因となっている。【財務健全性】自己資本比率は88.6%(前年87.6%)へ改善し、流動比率は745%(流動資産561.8億円/流動負債75.4億円)と高水準を維持しており、財務基盤は極めて健全である。
キャッシュフロー計算書の開示はないため、バランスシートの変化から資金動向を分析する。現金及び預金は259.8億円で前年の235.98億円から+23.8億円増加し、資金は積み増しの方向にある。受取手形・売掛金は84.4億円で前年比-28.1%と大きく減少しており、回収の進展あるいは国内売上減速の反映として、短期的な資金回収にはプラスに作用したとみられる。一方で原材料77.4億円・仕掛品26.8億円・製品71.9億円を合わせた棚卸資産は前年から積み上がっており、在庫のキャッシュ化には時間を要する構造がうかがえる。有形固定資産は116.6億円へ増加し、建設仮勘定26.8億円を含む投資活動が継続している一方、リース債務は流動1.8億円・固定2.9億円と軽微で、財務活動面での大きな負担は見られない。
当期利益の増加は本業の改善が主因であり、収益の質は総じて良好である。営業外収益は2.3億円で売上高比1.7%にとどまり、内訳は受取配当金1.4億円、受取利息0.5億円、為替差益0.2億円と安定的な項目で構成されている。特別利益は固定資産売却益0.04億円のみで、特別損失は発生しておらず、一時的要因が利益に与えた影響は極めて限定的である。経常利益10.9億円に対し純利益8.3億円となった差は主として法人税等2.7億円によるもので、税負担以外に不自然な乖離は見られない。包括利益は11.3億円で純利益8.3億円を上回り、為替換算調整額2.5億円や有価証券評価差額金0.9億円といった評価項目がプラスに寄与している。
通期計画に対する進捗率は、売上高が136.3億円/658.0億円で20.7%、営業利益が8.7億円/40.0億円で21.9%、経常利益が10.9億円/45.0億円で24.3%、純利益が8.3億円/32.0億円で25.8%となった。四半期進捗の目安である25%と比較すると、売上高・営業利益はやや遅れ、経常利益・純利益はほぼ標準線上にある。当四半期において業績予想・配当予想の修正はなく、会社は現行計画を維持している。北米・タイの高採算が継続する一方、日本の赤字縮小が進捗回復の鍵となる。
会社は年間配当予想を1株当たり130円としており、当四半期での修正はない。期中平均株式数16,366,749株に基づく年間配当総額は約21.3億円と推計され、通期純利益計画32.0億円に対する配当性向は約66.5%となる。配当性向はやや高めだが、現金及び預金259.8億円、自己資本比率88.6%という健全な財務基盤が配当の下支えとなっている。
日本セグメントの収益性: 売上の過半(56.5%)を占める日本セグメントが営業損失3.0億円と赤字継続であり、前年から損失が拡大している。国内需要の回復ペースが全社収益に与える影響は大きい。
棚卸資産水準と資本効率: 原材料・仕掛品・製品を合わせた棚卸資産は前年から増加しており、総資産回転率0.171という低水準の一因となっている。在庫の滞留は将来の評価損リスクや資金効率の抑制要因となりうる。
地域収益の二極化と為替変動: 北米・タイが高採算を維持する一方、欧州が営業損失に転落しており、米ドル・タイバーツ・ベトナムドン・ユーロなど複数通貨への事業展開が採算のばらつきを生んでいる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.4% | 8.7% (4.2%–14.2%) | -2.3pt |
| 純利益率 | 6.1% | 7.0% (3.2%–10.6%) | -1.0pt |
自社の営業利益率・純利益率は前年から大幅に改善したものの、業種中央値と比較するとなお下位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -4.9% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | -11.2pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、増収企業が多い業種内では減収組に位置づけられる。
※出所: 当社集計
営業利益率は前年の1.3%から6.4%へ約5.1pt改善し、粗利率拡大(42.8%→51.1%)を起点とした収益性の回復軌道が確認できる。北米・タイの高採算化がこの改善を主導している。
セグメント間の収益格差が拡大しており、北米(利益率24.0%)・タイ(8.5%)と日本(-2.7%)・欧州(-1.4%)の明暗が鮮明である。全社利益は北米への依存度が高まっている。
通期計画への進捗は純利益で25.8%と標準線に近い一方、売上高は20.7%とやや遅れている。業績予想・配当予想の修正は行われておらず、会社は現行計画を維持している。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,723円 |
| base(基準) | 3,764円 |
| bull(強気) | 3,815円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,311円 |
| 調整後予想EPS | 211.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 66.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.87倍 / 17.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,663円〜3,869円、ω±0.1で 3,746円〜3,775円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。