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66512027 第1四半期プライムJGAAP

日東工業(6651) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益61%増

2027年度第1四半期の売上高は455.4億円(前年同期比+8.8%)、営業利益は29.8億円(同+60.7%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

電機・精密/電気機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥455.4億¥418.4億+8.8%
営業利益¥29.8億¥18.5億+60.7%
経常利益¥31.8億¥20.3億+56.3%
純利益¥15.6億¥9.1億+70.6%
ROE1.2%0.7%-

Executive Summary

2027年度Q1は全3セグメントの利益率改善により、売上成長を大きく上回る営業増益となった決算である。売上高は455.4億円(前年同期比+8.8%)、営業利益は29.8億円(同+60.7%)、経常利益は31.8億円(同+56.3%)、親会社株主に帰属する純利益は15.5億円(同+67.2%)となった。営業利益率は6.5%と前年同期の4.4%から改善したが、実効税率が50.7%と高水準だったため、純利益率は3.4%にとどまり前年同期の5.6%から低下した。

業績変動要因

【売上高】売上高455.4億円は前年同期比+8.8%。主力の電気・情報インフラ関連製造・工事・サービス事業(売上構成比61.6%)が+4.5%、流通事業(同31.1%)が+16.1%、電子部品関連製造事業(同10.0%)が+20.2%と、全セグメントが増収となった。特に電子部品関連製造事業の成長率が最も高い。

【損益】営業利益29.8億円(同+60.7%)は、売上原価率の抑制と各事業の利益率改善が主因である。セグメント別利益率は製造・工事・サービス事業5.8%、流通事業5.1%、電子部品関連製造事業14.1%であり、いずれも前年同期から改善した。営業外損益は差引き2.0億円の黒字(受取配当金1.6億円、為替差益0.3億円)で経常利益31.8億円(同+56.3%)を押し上げた。特別損益は特別損失0.1億円のみで、僅少な影響にとどまる。一方、法人税等16.1億円は税引前利益31.6億円に対し実効税率50.7%と高水準で、純利益15.6億円の伸び(+70.6%)は営業・経常段階の増益ペースをやや下回った。総括すると増収増益であり、収益性の改善は営業段階で明確に確認できる。

セグメント別分析

電気・情報インフラ関連製造・工事・サービス事業は売上280.8億円(同+4.5%)、営業利益16.2億円(同+42.0%)、利益率5.8%と主力事業として利益貢献度が最も大きい(セグメント利益合計の54%程度)。電気・情報インフラ関連流通事業は売上141.5億円(同+16.1%)、営業利益7.2億円(同+105.4%)と増益率が突出しており、利益率も5.1%に改善した。電子部品関連製造事業は売上45.3億円(同+20.2%)、営業利益6.4億円(同+97.2%)で、利益率14.1%と3事業中最も高く、成長性・収益性ともに優位に立つ。3事業とも増収増益であり、特定事業への依存度は低い。

主要財務指標

【収益性】営業利益率6.5%は前年同期4.4%から改善したが、純利益率3.4%は前年同期5.6%から低下しており、実効税率50.7%の高さが最終利益率を圧迫している。【キャッシュ品質】現金及び預金は357.7億円で前年同期比ほぼ横ばい、売掛金・受取手形376.3億円は総資産の20.1%を占め、売上増加に伴う運転資本負担が意識される水準である。【投資効率】ROE1.2%(四半期累計、年換算では概ね5%程度)、自己資本比率66.6%は前年同期66.8%からほぼ横ばいで推移している。【財務健全性】流動資産1060.6億円に対し流動負債381.5億円と厚い流動性を確保し、長期借入金190.0億円に対して現金及び預金357.7億円がこれを上回り、ネットキャッシュの状態にある。

キャッシュフロー分析

本決算短信にはキャッシュフロー計算書の開示がないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は357.7億円で前年同期比357.4億円からほぼ横ばいであり、資金水準は安定している。一方、売掛金・受取手形は376.3億円で前年同期418.4億円から減少し、棚卸資産は136.4億円で前年同期111.9億円から増加している。棚卸資産の積み増しは売上拡大に対応した仕入・生産活動の結果とみられ、運転資本の内訳変化としては在庫増加と売掛金減少がバランスしている。長期借入金は190.0億円で前年同期200.0億円からわずかに減少しており、有利子負債の圧縮傾向がうかがえる。総じて、資金繰りに逼迫感はなく、現預金水準を維持しながら事業拡大に対応している状況といえる。

収益の質

今期の増益は3セグメントすべての営業利益率改善に支えられており、特別損益の影響は特別損失0.1億円のみと僅少なため、経常的な事業活動による利益の質は高いと評価できる。営業外収益3.0億円のうち受取配当金1.6億円は投資有価証券98.8億円からの安定的な収益であり、為替差益0.3億円は変動性のある項目である。ただし、実効税率50.7%は前年同期の水準を上回っており、税引前利益の伸び(+51.9%)に対して純利益の伸びが抑制される要因となっている。包括利益は29.4億円で親会社株主に帰属する純利益15.5億円を上回り、その差の主因は有価証券評価差額金13.6億円の増加である。この乖離は保有株式の時価上昇によるものであり、本業の収益力とは区別して捉える必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想に対する進捗率は、売上高21.7%、営業利益17.8%、経常利益18.7%、親会社株主帰属利益13.4%であり、いずれも単純な25%進捗を下回る。特に利益系指標の進捗の遅れは、Q1の実効税率が50.7%と高かったことが主因とみられる。通期予想は前期比で売上高+7.3%、営業利益+8.1%、経常利益+4.5%の増加を見込んでおり、Q1実績の営業利益+60.7%増と比較すると、通期計画は下期にかけての増益ペース鈍化を前提とした保守的な計画と読み取れる。当四半期において業績予想・配当予想の修正はない。

株主還元

通期配当予想は1株当たり154.00円である。通期予想EPS305.77円に基づく配当性向は約50.4%であり、配当のみを分子とした数値である。前年同期の配当実績62円との比較では増配の見込みとなる。現金及び預金357.7億円、長期借入金190.0億円を上回るネットキャッシュの状況は、配当継続のための財務的な支えとなっている。

リスク要因

  1. 主力事業への利益集中: 電気・情報インフラ関連製造・工事・サービス事業はセグメント利益合計の約54%を占め、同分野の工事需要や顧客投資計画の変動が連結利益に大きく波及する構造である。

  2. 高税負担の継続リスク: 実効税率50.7%は前年同期に比べ高水準で、税引前利益の伸び+51.9%に対し純利益の伸びが抑制されている。この水準が今後も継続するかが株主利益の拡大余地を左右する。

  3. 売掛金・在庫の運転資本リスク: 売掛金・受取手形376.3億円は総資産の20.1%を占め、棚卸資産も136.4億円と前年同期から増加している。売上拡大に伴う運転資本の積み増しが資金効率に与える影響をモニタリングする必要がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率6.5%8.7% (4.2%–14.3%)−2.1pt
純利益率3.4%7.1% (3.2%–10.6%)−3.7pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回っており、収益性は業種内でやや低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)8.8%6.2% (-1.1%–14.6%)+2.6pt

売上高成長率は業種中央値を上回り、成長性は業種内で相対的に優位な水準にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は前年同期比約2.1pt改善し6.5%となった一方、純利益率は実効税率50.7%の影響で低下しており、営業面の改善が最終利益に十分反映されていない点は決算の質を評価する上での注目点である。

  2. 全3セグメントが増収増益となり、特に電子部品関連製造事業は売上+20.2%、利益率14.1%と成長性・収益性の両面で他事業を上回っている。

  3. 通期計画に対する営業利益進捗率は17.8%とQ1として標準的な水準を下回るが、通期計画自体が前期比+8.1%の緩やかな増益を前提としており、Q1の高い増益ペースとの整合性が今後の確認ポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,245円
base(基準)3,312円
bull(強気)3,397円
算出前提
1株純資産(BPS)3,288円
調整後予想EPS330.1円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向50.4%
予想EPSの信頼度調整×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.01倍 / 10.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,222円〜3,406円、ω±0.1で 3,312円〜3,313円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。