| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2098.6億 | ¥1664.8億 | +26.1% |
| 営業利益 | ¥188.6億 | ¥57.8億 | +226.0% |
| 税引前利益 | ¥184.8億 | ¥58.2億 | +217.8% |
| 純利益 | ¥109.6億 | ¥49.3億 | +122.4% |
| ROE | 1.3% | 0.6% | - |
IAB(制御機器事業)の需要回復を主因に増収増益となり、営業利益率が前年から大幅に改善した。売上高は2,098.6億円(前年比+26.1%)、営業利益は188.6億円(同+226.0%)、税引前利益は184.8億円(同+217.8%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は106.4億円(同+131.1%、連結ベースの当期純利益は109.6億円・同+122.4%)で、EPSは54.08円(前年23.37円)。増収率+26.1%に対し営業利益の伸びが大幅に上回り、粗利率改善と販管費率低下による正の営業レバレッジが働いた。なお非継続事業(DMB電子部品事業の譲渡関連)で34.0億円の損失を計上しており、継続事業ベースの改善幅はこれを上回る。
【売上高】連結売上高は2,098.6億円で前年比+26.1%。セグメント別ではIndustrialAutomation(IAB)が1,311.9億円(+37.2%、構成比62.5%)と全体を牽引し、Healthcare(HCB)も364.3億円(+16.7%)、DataSolution(DSB)は130.7億円(+22.8%)と増収した。一方、SocialSystemsSolutionsAndService(SSB)は242.5億円(-2.0%)で唯一減収となり、案件構成の変化がうかがえる。
【損益】営業利益は188.6億円(+226.0%)、営業利益率は9.0%と前年3.5%から+550bt改善した。粗利率は46.5%(前年45.5%から+101bt)、販管費率は30.8%(前年34.8%から-400bt)で、増収に対して費用の伸びが抑制され利益率が押し上げられた。セグメント利益ではIABが212.5億円(+100.8%、利益率16.2%)と最大の貢献をした一方、SSBは0.6億円(-62.6%、利益率0.3%)と採算悪化が続く。税引前利益は184.8億円(+217.8%)で営業利益の伸びとほぼ整合的に推移し、金融収益・費用や持分法損益による特段の一時的要因は小さい。結論として増収増益であり、IABの数量回復とコスト効率化が利益率改善を主導した。
IABは売上1,311.9億円(+37.2%)、営業利益212.5億円(+100.8%)、利益率16.2%(前年11.1%)と全社利益の中核を担い、売上構成比は62.5%に達する。HCBは売上364.3億円(+16.7%)、営業利益24.0億円(+101.8%)、利益率6.6%(前年3.8%)と収益性が改善。SSBは売上242.5億円(-2.0%)、営業利益0.6億円(-62.6%)、利益率0.3%(前年0.7%)と唯一減益・低採算が継続している。DSBは売上130.7億円(+22.8%)、営業利益2.5億円(+596.1%)、利益率1.9%(前年0.3%)と低水準ながら急回復した。セグメント間の収益性格差が拡大しており、IAB依存度の高さとSSBの構造的な採算課題が全社ポートフォリオ上の特徴として観察される。
【収益性】営業利益率9.0%(前年3.5%から+550bt改善)、親会社株主帰属ベースの純利益率5.1%(前年2.8%から+230bt改善)と、増収に伴う費用効率化で収益性が改善した。【キャッシュ品質】営業CF639.7億円は親会社株主帰属純利益106.4億円の約6.0倍、営業利益188.6億円対比でも約3.4倍の水準で、会計利益に対しキャッシュ創出が先行している。【投資効率】ROEは1.3%(四半期実績)で、総資産回転率が低位にとどまることが資本効率の制約要因となっている。【財務健全性】自己資本比率は60.1%(前年60.3%からほぼ横ばい)、流動資産7,165.7億円に対し流動負債3,722.2億円で流動比率は約193%、現金及び現金同等物2,178.7億円に対し有利子負債(社債・借入・リース合計)は2,729.2億円で、純有利子負債は550.5億円にとどまる。
営業CFは639.7億円で前年164.5億円から+288.9%と大幅に増加した。増加の主因は税引前利益の伸びに加え、退職給付資産・負債の増減が+414.6億円と大きく寄与したことと、売上債権の回収+278.8億円である一方、棚卸資産は76.0億円増加、仕入債務は19.2億円減少し運転資本面では一部逆風となった。投資CFは-302.6億円で、子会社取得(M&A)に171.8億円を充当したことが主因であり、設備投資は66.3億円(売上比3.2%)と抑制的な水準にとどまる。フリーキャッシュフローは営業CFと投資CFの差引で337.1億円となり、配当支払98.3億円を大きく上回る規模を確保した。財務CFは139.6億円のプラスで、短期借入の純増109.6億円が主要因である。この結果、現金及び現金同等物は期末2,178.7億円となり、前期末比+512.7億円増加した。
親会社株主に帰属する四半期包括利益は206.5億円で、同純利益106.4億円との乖離は100.1億円に達し、主因は在外営業活動体の換算差額(為替換算差額)+80.2億円である。この乖離は事業損益ではなく為替換算という非経常的な要素によるものであり、経常的な収益力とは区別して捉える必要がある。また、継続事業からの四半期利益は143.5億円である一方、非継続事業(DMB電子部品事業の譲渡関連)で34.0億円の損失を計上しており、これが最終純利益を押し下げている。アクルーアルの観点では、営業CF639.7億円が親会社株主帰属純利益106.4億円を大きく上回っており、会計上の利益に対しキャッシュの裏付けは強いといえるが、その差の一部は退職給付資産・負債の増減+414.6億円という再測定要因によるもので、当該項目の持続性は今後の推移で見極める必要がある。
通期予想は売上高8,800億円、営業利益800億円(前期比+41.7%)、EPS205.97円、配当110円で、当四半期に業績予想の修正が行われている(配当予想の修正はなし)。第1四半期時点の進捗率は売上高23.8%、営業利益23.6%、親会社株主帰属純利益(通期予想405億円対比)26.3%、EPS26.3%(54.08円/205.97円)で、単純進捗の目安である25%前後に沿った推移となっている。IABの需要回復が継続すれば通期計画に沿った進捗が期待される一方、SSBの採算是正の進捗が下期の焦点となる。
通期の配当予想は1株110円で、通期EPS予想205.97円から算出される配当性向は53.4%である。当第1四半期の配当支払額は親会社所有者向けで98.3億円、フリーキャッシュフロー337.1億円で十分にカバーされている。自社株買いに関する記載はなく、本レポートでは配当性向をベースに評価している。
のれん集中リスク: のれんは2,598.3億円(純資産8,643.8億円の30.1%)で前期末比+169.8億円(+7.0%)増加した。JMDC社など買収案件に伴う増加であり、統合効果の顕在化と将来の減損リスクのモニタリングが必要である。
セグメント収益性の偏在: IAB(利益率16.2%)が売上構成比62.5%を占める一方、SSBは売上242.5億円(-2.0%)、利益率0.3%と極めて低く、全社収益がIABの需要動向に左右されやすい構造となっている。
非経常項目とキャッシュフローの変動要因: 非継続事業(DMB電子部品事業譲渡関連)で34.0億円の損失を計上し、退職給付資産は前期末比413.7億円(-64.4%)減少した。これらは営業CFの押し上げにも寄与しており、再測定・組替に伴う一時的な変動として推移を注視する必要がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 9.0% | 8.7% (4.2%–14.2%) | +0.3pt |
| 純利益率 | 5.2% | 7.0% (3.2%–10.6%) | -1.8pt |
自社の営業利益率は業種中央値をわずかに上回るが、純利益率は中央値を下回り、非継続事業損失や税負担の影響がうかがえる。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 26.1% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +19.9pt |
売上高成長率は業種中央値を大幅に上回り、業種内でも高い伸びを示している。
※出所: 当社集計
IABの数量回復とコスト効率化により営業利益率は9.0%(前年3.5%)へ急改善し、増収率+26.1%を上回る利益成長(+226.0%)で正の営業レバレッジが明確に表れている。
通期予想に対する進捗率は売上高23.8%、営業利益23.6%、純利益26.3%と概ね標準的な水準で推移しており、業績予想の修正が当四半期に行われている点は注記に値する。
のれん比率の上昇(純資産の30.1%)とSSBの低採算(利益率0.3%)という2つの構造的な特徴があり、セグメント間の収益性格差が今後の分析上の注目点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,725円 |
| base(基準) | 3,804円 |
| bull(強気) | 3,835円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,232円 |
| 調整後予想EPS | 235.9円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 53.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.145(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.90倍 / 16.1倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,701円〜3,913円、ω±0.1で 3,790円〜3,813円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。