| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥319.4億 | ¥289.9億 | +10.2% |
| 営業利益 | ¥2.3億 | ¥4.0億 | -42.4% |
| 経常利益 | ¥2.0億 | ¥2.9億 | -30.8% |
| 純利益 | ¥-1.6億 | ¥2.4億 | -169.3% |
| ROE | -1.0% | 1.4% | - |
売上高は2桁増収を確保したが、粗利率低下と特別損失・異常高税率の重なりにより営業減益から純損失転落に至った点が今回の決算の要点である。売上高は319.4億円(前年289.9億円、YoY+10.2%)、営業利益は2.3億円(前年4.0億円、YoY-42.4%)、経常利益は2.0億円(前年2.9億円、YoY-30.8%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は-1.7億円(前年2.4億円、YoY-171.1%)と赤字に転落し、なお連結の当期純利益(非支配株主帰属分控除前)は-1.6億円である。主因は原材料コスト等による粗利率の低下に加え、固定資産除却損等を含む特別損失2.1億円と、税引前利益に対して極めて高い実効税率による税負担増である。
【売上高】売上高は319.4億円で前年比+10.2%の増収となった。当社はEMS事業以外の重要性が乏しいためセグメント情報の記載を省略しており、単一事業としての増収である。原材料(+22.1%)・仕掛品(+54.1%)在庫の積み増しと売掛金(+12.7%)の増加は、需要拡大に対応した調達・生産前倒しを示唆する。
【損益】売上総利益は16.3億円(粗利率5.10%)で、前年の17.1億円(粗利率5.88%)から-0.78pt低下した。売上が伸びる一方で粗利額はほぼ横ばいにとどまり、原価面の逆風が利益を圧迫した。販管費率は4.38%(前年4.50%)とわずかに改善し、コストは抑制的に管理されている。営業利益は2.3億円(営業利益率0.72%、前年1.38%)、営業外は前年の為替差損計上から今期は為替差益0.3億円を計上し純額の悪化幅は縮小したものの、支払利息1.1億円の負担が残り、経常利益は2.0億円(経常利益率0.63%)にとどまった。さらに特別損失2.1億円(固定資産除却損等)が特別利益0.3億円を上回り純額-1.78億円の一時的要因として計上され、税引前利益は0.2億円まで縮小、法人税等1.9億円という高水準の税負担が加わり、親会社株主に帰属する当期純利益は-1.7億円の赤字となった。経常利益と純利益の乖離は主に特別損失と税負担によるもので、増収減益に区分される。
【収益性】営業利益率は0.7%(前年1.38%)、純利益率(親会社株主に帰属する当期純利益ベース)は-0.53%(前年+0.82%)と悪化し、ROEは-1.0%となった。粗利率の低下と特別損失・高税負担が収益性悪化の主因である。【キャッシュ品質】売掛金は157.6億円(前年139.8億円、+12.7%)、棚卸資産合計は210.0億円(前年174.2億円、+20.5%)と売上の伸び(+10.2%)を上回るペースで増加し、買掛金も235.7億円(前年164.4億円、+43.4%)と大幅に膨らんだ。資産の増加が売上高の伸びに先行しており、運転資本の効率は低下傾向にある。【投資効率】四半期売上高を総資産で除した比率は0.39倍(前年0.38倍相当)とほぼ横ばいで、総資産814.5億円(前年759.0億円、+7.3%)の拡大に対し収益貢献は限定的である。【財務健全性】自己資本比率は21.3%(前年22.5%)で-1.2pt低下、流動比率は流動資産517.1億円に対し流動負債542.8億円で95.3%と1倍を下回る。有利子負債合計は327.2億円(前年335.6億円)でやや減少しているが、短期借入金224.2億円が中心で満期構成は短期に偏っている。
現金及び預金は105.2億円で前年105.99億円からほぼ横ばい(-0.7%)にとどまり、資金水準自体に大きな変動はない。一方でBS内部の動きを見ると、売掛金が+12.7%、棚卸資産合計が+20.5%(原材料+22.1%、仕掛品+54.1%、製品+4.1%)と運転資本を構成する資産項目が売上高の伸び(+10.2%)を上回るペースで増加しており、資金需要が拡大している。この資金需要は買掛金の+43.4%増(235.7億円、前年164.4億円)によって相当程度相殺されており、仕入債務の活用が現金水準の維持に寄与した形である。有利子負債合計は327.2億円で前年335.6億円からやや減少し、借入への依存度は横ばいないし微減で推移している。純資産は173.4億円(前年171.4億円)で微増し、為替換算調整額を中心とした包括利益3.6億円の計上が資本の下支え要因となっている。
経常的な収益力は営業利益2.3億円(営業利益率0.72%)と薄く、本業の稼ぐ力は限定的である。営業外収益3.75億円は受取利息・受取配当・為替差益0.3億円などで構成される一方、営業外費用4.04億円(支払利息1.1億円等)とほぼ相殺し、純額はわずかにマイナスにとどまる。前年は為替差損を計上していたため純額の悪化幅は縮小したが、支払利息負担は継続的に利益を圧迫する構造にある。特別損益は特別利益0.31億円に対し特別損失2.09億円(固定資産除却損等)が上回り、純額-1.78億円の一時的要因として計上された。加えて法人税等1.88億円は税引前利益0.22億円に対して極めて高い水準で、実効税率は800%超に達し、税負担の期ズレ的要因が純損益を大きく押し下げた。経常利益2.0億円と親会社株主に帰属する当期純利益-1.7億円との乖離は、主にこの特別損失と税負担によるものである。なお包括利益は3.6億円の黒字であり、為替換算調整額+5.25億円のプラスが純損失を相殺した形となっており、純利益と包括利益の乖離は主として為替要因によるものである。
通期業績予想に対する進捗率は、売上高27.8%(319.4億円/1,150.0億円)、営業利益28.8%(2.3億円/8.0億円)、経常利益33.5%(2.0億円/6.0億円)であり、単純な四半期標準進捗(25%)をいずれも上回っている。もっとも通期の営業利益予想8.0億円は前年比-33.9%、経常利益予想6.0億円は同-45.8%の減益計画であり、純利益は通期で-14.0億円の赤字(EPS予想-49.75円)を見込む。当四半期において業績予想の修正が行われており、進捗の上振れとは対照的に通期は保守的な赤字計画となっている点から、下期にかけて追加的な費用計上や特別損失の発生を織り込んだ前提である可能性がある。
前期(前年同期)の配当は1株当たり5円であったが、当四半期において配当予想の修正はないと開示されている。2027年3月期の配当については現時点で未定とされており、具体的な配当額は開示されていない。通期の親会社株主に帰属する当期純利益予想が-14.0億円の赤字であることを踏まえると、配当性向の算出は困難であり、今後の配当方針は営業キャッシュフローの回復状況とあわせて確認が必要な項目である。
運転資本膨張リスク: 売掛金は+12.7%、棚卸資産合計は+20.5%(原材料+22.1%、仕掛品+54.1%)と売上増加率+10.2%を上回るペースで拡大している。買掛金+43.4%増でこれを部分的に吸収しているが、在庫・売掛金の圧縮が進まなければ資金繰りの変動性が高まる可能性がある。
収益性悪化・一時的損失リスク: 粗利率は5.10%(前年5.88%)へ-0.78pt低下し、特別損失2.09億円(固定資産除却損等)と法人税等1.88億円(税引前利益0.22億円に対する高水準の負担)が重なり親会社株主に帰属する当期純利益は-1.7億円の赤字となった。同様の一時的要因が再発しないかが今後の焦点となる。
財務健全性に関する留意点: 自己資本比率は21.3%(前年22.5%)で-1.2pt低下し、流動比率は95.3%と流動資産が流動負債を下回る。有利子負債327.2億円のうち短期借入金が224.2億円と中心を占め、短期資金への依存度が相対的に高い構成となっている。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 0.7% | 8.7% (4.2%–14.2%) | -8.0pt |
| 純利益率 | -0.5% | 7.0% (3.2%–10.6%) | -7.6pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく下回り、収益性は業種内で下位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.2% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +3.9pt |
売上高成長率は業種中央値を上回っており、トップラインの伸びは業種内で相対的に高い水準にある。
※出所: 当社集計
売上高は+10.2%の増収を確保した一方、粗利率が-0.78pt低下し、営業利益・経常利益がともに減益、特別損失と高水準の税負担により親会社株主に帰属する当期純利益が赤字に転落した。増収の質は原価面の逆風により損なわれている状態が読み取れる。
売掛金・棚卸資産の増加ペース(+12.7%〜+20.5%)が売上高の伸び(+10.2%)を上回り、運転資本が膨張している。買掛金の+43.4%増加でこれを部分的に相殺しており、今後の在庫・売掛金の圧縮動向が資金効率の指標として注目される。
通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上・営業利益・経常利益のいずれも標準進捗(25%)を上回るが、会社側は通期で純損失(-14.0億円)を計画している。上期の上振れと通期の保守的な赤字計画との整合性、および下期の費用計上動向が今後の観察点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 337円 |
| base(基準) | 351円 |
| bull(強気) | 365円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 616円 |
| 調整後予想EPS | -49.8円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.000(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
感応度: 株主資本コスト±1%で 341円〜360円、ω±0.1で 343円〜356円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。