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65922026 第2四半期プライムJGAAP

マブチモーター株式会社 2026年度 第2四半期 決算

マブチモーター株式会社の2026年度第2四半期決算レポート

電機・精密/電気機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1063.8億¥949.1億+12.1%
営業利益¥131.5億¥121.2億+8.5%
経常利益¥188.9億¥115.7億+63.3%
純利益¥127.1億¥89.4億+42.1%
ROE3.7%2.7%-

Executive Summary

経常利益・純利益の大幅増益が目立つ増収増益決算で、コア収益の改善と非業務収益(為替・金利)の押し上げが併存している。売上高は1063.8億円(前年比+12.1%)、営業利益131.5億円(同+8.5%)、経常利益188.9億円(同+63.3%)、純利益127.1億円(同+42.1%)となった。増収はアジアを中心とした自動車電装機器・ライフインダストリー機器市場の拡大が牽引し、経常利益の急伸は為替差益28.3億円等の営業外収益63.0億円が寄与した。営業利益率は12.4%と前年12.8%から小幅低下しており、増収に対し販管費(193.8億円、前年比+19.3%)の伸びがやや大きい点は留意点である。

業績変動要因

【売上高】売上高は1063.8億円(前年比+12.1%)と2桁増収。地域別ではアジアが956.8億円(構成比46.7%、+10.7%)と最大セグメントで、日本643.6億円(+10.1%)、欧州247.0億円(+7.8%)、米国202.7億円(+10.3%)と全地域が増収した。売上原価率は69.4%と前年70.1%から改善し、粗利率は30.6%(前年比+0.7pt)に上昇した。

【損益】営業利益は131.5億円(+8.5%)にとどまり、営業利益率12.4%は前年12.8%から低下した。粗利率改善が販管費増(+19.3%)に相殺された形である。経常利益は188.9億円(+63.3%)と大幅増益で、為替差益28.3億円・受取利息9.9億円を含む営業外収益63.0億円が主因。純利益は127.1億円(+42.1%)で、実効税率32.3%(法人税等60.5億円/税引前利益187.6億円)が経常利益からの目減り要因となった。増収増益と評価できるが、増益の主因は経常段階の非業務収益であり、営業段階の伸びは相対的に緩やかである。

セグメント別分析

アジアが営業利益84.7億円(+29.4%、利益率8.9%)と収益の柱となり、増益幅も最大である。一方、日本は売上+10.1%と増収ながら営業利益は40.6億円(-19.9%、利益率6.3%)と減益で、コスト増ないしM&A関連費用の影響が推測される。欧州は5.5億円(+321.6%)と低水準からの急回復を示すが利益率は2.2%にとどまる。米国は4.0億円(-5.5%、利益率2.0%)とほぼ横ばい。地域間で収益性の格差が鮮明であり、アジアへの利益依存度が高まっている点は収益構造上の注目点である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率12.4%、純利益率11.9%(前年9.4%から改善)と、経常段階の押し上げにより最終利益率が向上した。粗利率30.6%は前年比+0.7pt改善。【キャッシュ品質】営業CFは117.4億円で純利益127.1億円に対し0.92倍にとどまり、棚卸資産の増加83.9億円が資金化を抑制している。【投資効率】ROEは3.7%で、純利益率の改善が主導する一方、総資産の拡大(M&Aによるのれん・無形資産増)が資産回転を押し下げている。【財務健全性】自己資本比率84.1%(前年90.3%から低下)、現金及び預金1340.8億円と、レバレッジはやや上昇したものの引き続き高い財務健全性を維持している。

キャッシュフロー分析

営業CFは117.4億円で前年比ほぼ横ばい(+1.0%)となったが、棚卸資産の増加83.9億円が資金創出を圧迫し、運転資本変動前の小計166.8億円との差が大きい。投資CFは-186.0億円で、子会社株式取得(M&A)が主因とみられ、設備投資に加え事業拡張への積極的な資金投下が続いている。財務CFは-66.1億円で、自社株買い77.6億円と配当金支払いが押し下げ要因となった。営業CFと投資CFを合わせたフリーCFは-68.6億円のマイナスとなり、投資・株主還元を手元現金で賄う構図が続いている。

収益の質

営業利益131.5億円に対し、営業外収益63.0億円(売上高比5.9%)は為替差益28.3億円・受取利息9.9億円等で構成され、経常利益の伸長の大部分を占める。この為替・金利収益は市況変動に連動する性質が強く、来期以降の再現性は限定的とみられる。特別損益は純額で-1.4億円と軽微であり、経常利益から純利益への乖離は主に実効税率32.3%による税負担が要因である。営業CFが純利益比0.92倍にとどまる背景には棚卸資産増加があり、計上利益とキャッシュ創出の間に一定の差が生じている。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は、売上高47.3%(2250.0億円)、営業利益49.7%(265.0億円)と概ね半期の標準的な進捗にある一方、経常利益は60.3%(313.0億円)と上振れている。経常利益の上振れは為替差益・金利収益等の非経常的要因の寄与が大きいとみられ、下期にこれらの反動が生じる可能性がある。通期の経常利益は前年比-10.8%の予想であり、上期の大幅増益とは対照的な計画となっている。

株主還元

中間配当は35円で、通期配当予想は70円(前年実績39円から増配)。上期純利益127.1億円・期中平均株式数2.45億株から算出される基本EPSは51.84円であり、中間配当35円を用いた場合の配当性向は単純計算で高水準となる。自社株買いは77.6億円実施しており、配当と合わせた株主還元は積極姿勢を示すが、上期フリーCFがマイナスであるため、還元原資は手元現金で賄われている点はモニタリングが必要である。

リスク要因

  1. 為替感応度: 営業外収益に含まれる為替差益28.3億円は経常利益188.9億円の約15%を占め、為替市況変動が業績に与える影響が大きい。

  2. 地域別採算格差: 日本セグメントは増収(+10.1%)にもかかわらず営業利益が-19.9%と減益し、利益率6.3%は前年から低下。米州も利益率2.0%と低水準にとどまる。

  3. 運転資本・在庫リスク: 棚卸資産が前年比+15.9%(414.0億円)増加し、営業CFの資金創出力を抑制している。在庫積み上がりが続く場合、キャッシュ転換効率のさらなる低下が懸念される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率12.4%9.7% (5.4%–23.7%)+2.7pt
純利益率11.9%5.4% (1.3%–20.1%)+6.5pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を上回り、収益性は業界内で相対的に高い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)12.1%10.6% (-3.4%–25.4%)+1.5pt

売上高成長率も業種中央値をやや上回るが、IQR上限(25.4%)と比較すると成長率は業界内で突出した水準ではない。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 経常利益の急伸(+63.3%)は為替差益・受取利息等の非業務収益に依存しており、営業利益の伸び(+8.5%)との差は決算の質を見る上で重要な観察点である。

  2. 日本セグメントの営業利益が-19.9%と減益に転じており、増収基調の中での地域別収益性格差は構造的な変化の兆しとして注視される。

  3. 棚卸資産の積み増しにより営業CFが純利益に対し0.92倍にとどまっており、利益成長とキャッシュ創出の乖離が今後の運転資本管理の焦点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,321円
base(基準)1,340円
bull(強気)1,365円
算出前提
1株純資産(BPS)1,428円
調整後予想EPS99.7円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向75.8%
予想EPSの信頼度調整×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.94倍 / 13.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,305円〜1,377円、ω±0.1で 1,337円〜1,342円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。