| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥427.8億 | ¥402.6億 | +6.3% |
| 営業利益 | ¥9.4億 | ¥22.5億 | -58.3% |
| 経常利益 | ¥7.6億 | ¥18.9億 | -59.7% |
| 純利益 | ¥2.6億 | ¥9.3億 | -71.7% |
| ROE | 0.5% | 1.8% | - |
2027年度第1四半期は増収ながら大幅減益となり、収益性の悪化が最大の注目点である。売上高は427.8億円(前年比+6.3%)と伸長したものの、営業利益は9.4億円(同-58.3%)、経常利益は7.6億円(同-59.7%)、純利益は2.6億円(同-71.7%)といずれも大幅に縮小した。粗利率が13.6%へ悪化したことに加え、実効税率の上振れと非支配株主帰属利益の増加が純利益を一段と圧縮している。
【売上高】売上高は427.8億円(前年比+6.3%)と3期ぶりの増収基調を維持した。地域別では北南米が200.2億円(+18.1%)と最大の伸長要因となり、アジア81.2億円(+8.0%)、欧州56.4億円(+11.7%)も増収に寄与した。一方、日本121.0億円(-10.3%)、中国21.8億円(-26.2%)は減収となり、地域間で成長の明暗が分かれた。
【損益】営業利益は9.4億円(前年比-58.3%)、営業利益率は2.2%と前年の約5.6%から大幅に低下した。粗利率が13.6%(前年約17.4%)へ悪化したことが主因で、販管費率は11.4%とやや改善したものの粗利悪化を相殺できなかった。セグメント別では北南米の利益率が1.3%へ低下、欧州(-2.7%)・中国(-10.7%)が赤字化し、アジア(9.3%)のみ高採算を維持した。経常利益は7.6億円(-59.7%)で、為替差益1.7億円や受取配当1.1億円のプラスを支払利息3.2億円等の営業外費用が上回った。純利益は2.6億円(-71.7%)で、実効税率の高さと非支配株主帰属利益0.3億円の影響がさらに圧縮要因となった。増収減益の決算である。
セグメント利益率には地域間で大きな格差がみられる。アジアは売上81.2億円(+8.0%)・利益率9.3%と最も高い採算を確保しているが、前年比では利益は-10.6%と縮小している。北南米は売上牽引役(+18.1%)でありながら利益率は1.3%まで低下し、利益は-71.4%の大幅減となった。日本は売上・利益ともに減少(売上-10.3%、利益-37.7%)。欧州(利益率-2.7%)と中国(利益率-10.7%)は営業損失となり、全社利益率を押し下げる構造的要因となっている。地域ミックスの悪化が今期の減益の中心的背景であり、欧州・中国の損益分岐点回復が今後の焦点となる。
【収益性】営業利益率は2.2%、純利益率は0.02%と、前年(営業利益率約5.6%、純利益率約2.3%)から大幅に低下した。ROEは0.5%と極めて低水準にとどまり、粗利率悪化と高税負担がその背景にある。【キャッシュ品質】営業CFは8.9億円で、EBITDA相当(営業利益9.4億円+減価償却18.5億円=27.9億円)に対する比率は0.32倍と低い。売上債権が17.0億円増加、棚卸資産も4.2億円増加し、運転資本の拡大がキャッシュ転換を阻害している。【投資効率】設備投資14.4億円に対し減価償却18.5億円で、CapEx/減価償却比は0.78倍と投資は選別的なペースにある。フリーCFは-5.7億円で、投資と配当を営業CFで賄えていない。【財務健全性】自己資本比率は36.0%で前年33.8%からほぼ横ばい。長期借入金288.0億円、短期借入金266.2億円と有利子負債水準は高く、支払利息負担の増加が経常利益を圧迫している。
営業CFは8.9億円で前年比-64.6%の大幅減少となり、キャッシュ創出力の低下が明確になった。売上増加に伴い売上債権が17.0億円増加、棚卸資産も4.2億円増加したことが運転資本の拡大要因となり、賞与引当金の積み増し7.3億円が一時的に営業CFを押し上げた一方でこれを相殺した。投資CFは-14.7億円で、うち設備投資が14.4億円を占め、既存事業の維持・選別投資にとどまっている。財務CFは-6.7億円で、長期借入金の返済や配当支払いが主因である。この結果フリーキャッシュフローは-5.7億円となり、投資と配当の合計を営業CFで賄えず、外部資金への依存度がやや高まっている状況がうかがえる。
本業の収益力を示す営業利益率は2.2%にとどまり、経常的な収益基盤が前年から弱まっている。営業外収益は為替差益1.7億円、受取配当1.1億円を含め合計3.9億円だが、支払利息3.2億円を含む営業外費用5.6億円がこれを上回り、ネットでは経常利益を押し下げる方向に働いている。特別損益は利益0.9億円の純額と軽微で、一時的要因の影響は限定的である。一方、税引前利益8.5億円に対し法人税等5.8億円と実効税率が高く、加えて非支配株主帰属利益0.3億円が上乗せされることで、純利益は0.03億円未満相当まで圧縮されている。営業CFがEBITDA相当を大きく下回っている点は、売上債権・棚卸資産の増加による収益の現金化遅延を示しており、利益の質としてはモニタリングが必要な状態にある。
通期計画(売上1670.0億円、営業利益55.0億円、経常利益35.0億円)に対する第1四半期の進捗率は、売上高25.6%と標準的な水準にある一方、営業利益は17.1%、純利益は0.5%と利益面で進捗の遅れが目立つ。業績・配当予想の修正はなく、下期における粗利率改善と欧州・中国の損益改善が計画達成の前提になると考えられる。
通期の配当予想はDPS28.00円で、前期実績(中間14円水準)から据え置きとなっている。予想EPS41.89円に基づく配当性向は約66.8%とやや高めの水準にある。当第1四半期の純利益進捗が0.5%と低く、営業CFも投資・配当の合計を下回っているため、配当の原資は当面手元資金や借入に依存する形となっており、通期利益の回復状況が配当の持続性を評価する上で重要な観察点となる。
地域ミックスの悪化: 欧州(営業利益率-2.7%)と中国(-10.7%)が営業損失となり、北南米も利益率1.3%へ低下した。アジア(9.3%)のみが高採算を維持しており、地域間の収益力格差が全社利益率を圧迫している。
高レバレッジと金利負担: 長期借入金288.0億円、短期借入金266.2億円と有利子負債水準が高く、支払利息は3.2億円で前年2.2億円から増加した。自己資本比率は36.0%にとどまる。
運転資本の拡大とキャッシュ転換の低下: 売上債権が17.0億円、棚卸資産が4.2億円それぞれ増加し、営業CFは8.9億円と前年比-64.6%に縮小した。フリーCFは-5.7億円と資金創出力の低下がみられる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 2.2% | 8.7% (4.2%–14.2%) | -6.5pt |
| 純利益率 | 0.6% | 7.0% (3.2%–10.6%) | -6.4pt |
自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、製造業内でも低採算な位置づけにある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 6.3% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +0.1pt |
売上成長率は業種中央値とほぼ同水準にあり、トップラインの成長ペースは平均的である。
※出所: 当社調べ
増収と大幅減益の併存が今期の特徴であり、売上成長(+6.3%)に対し粗利率が13.6%へ悪化した点が利益圧迫の中心要因として観察される。
地域別では欧州・中国の営業損失化と北南米の採算悪化が全社利益率を押し下げており、アジアの高採算(利益率9.3%)が相対的に下支えとなっている構図が読み取れる。
通期計画に対する進捗は売上高が25.6%と標準的な一方、純利益は0.5%にとどまり、利益面での立ち上がりの遅れが下期の回復ペースを見る上での確認点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,114円 |
| base(基準) | 1,125円 |
| bull(強気) | 1,136円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,353円 |
| 調整後予想EPS | 46.2円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 66.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.83倍 / 24.4倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,095円〜1,157円、ω±0.1で 1,118円〜1,130円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。