クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥390.4億 | ¥345.5億 | +13.0% |
| 営業利益 | −¥6.6億 | ¥14.4億 | −146.0% |
| 経常利益 | −¥7.8億 | ¥7.2億 | −209.1% |
| 純利益 | −¥5.8億 | ¥4.6億 | −225.8% |
| ROE | −0.5% | 0.3% | - |
Executive Summary
売上高は前年同期比13.0%増と伸長したものの、販管費が売上総利益を上回り営業損益が黒字から赤字に転落した増収減益決算である。売上高390.4億円(前年345.5億円、+13.0%)に対し、営業利益は-6.6億円(前年14.4億円、-146.0%)、経常利益は-7.8億円(前年7.2億円、-209.1%)、純利益は-5.8億円(前年4.6億円、-225.8%)となった。粗利率54.6%は高水準を維持しているが、販管費率が56.3%まで上昇し利益を圧迫した。
業績変動要因
【売上高】売上高は390.4億円と前年同期比+13.0%増収した。Solution SoCを主とする単一セグメント事業であり、セグメント別の内訳開示はないが、半導体・SoC需要の拡大が増収を牽引したとみられる。
【損益】売上総利益は213.2億円(粗利率54.6%)を確保したが、販管費は219.8億円(販管費率56.3%)に達し、粗利益を6.6億円上回った結果、営業損失6.6億円を計上した。営業外では為替差損2.3億円が発生し、経常損失は7.8億円に拡大、純損失は5.8億円となった。増収にもかかわらず固定費・販管費の吸収が追いつかず、増収減益に区分される。
セグメント別分析
当社グループはSolution SoCを主とする単一セグメントであり、事業セグメント別の業績開示は省略されている。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は-1.7%、純利益率は-1.5%で、いずれも前年同期の黒字(営業利益率4.2%相当)から大幅に悪化した。粗利率54.6%は高水準だが、販管費率56.3%が上回り営業赤字の主因となっている。EBITDAは39.4億円、EBITDAマージン10.1%であり、減価償却負担を除けば正の収益力を維持している。【キャッシュ品質】営業CFは32.8億円のプラスで、EBITDA対比の現金転換率は0.83倍。営業CFは売上債権減少130.8億円と仕入債務増加42.8億円に支えられており、棚卸資産178.9億円の増加を一部相殺している。【投資効率】ROEは-0.5%、総資産回転率は0.225倍と低水準で、仕掛品369.6億円を中心とする棚卸資産の滞留が資産効率を抑制している。CapEx21.2億円は減価償却46.0億円を下回り、CapEx/減価償却比率は0.46倍にとどまる。【財務健全性】自己資本比率74.1%、D/Eレシオ0.35倍、流動比率287.1%と安全性は高く、現預金373.2億円は流動負債427.1億円の87.4%に相当する。
キャッシュフロー分析
営業CFは32.8億円のプラスとなったが、前年同期比では-67.3%と大幅に減少した。純損失5.8億円に対し営業CFが黒字である点は、売上債権の減少130.8億円と仕入債務の増加42.8億円という運転資本変動が寄与したためであり、これらは一時的な資金流入要因である可能性がある。一方で棚卸資産は178.9億円増加しており、仕掛品を中心とする在庫積み上がりが資金を大きく消費している。投資CFは-63.5億円で、無形固定資産取得42.2億円と設備投資21.2億円が主な支出項目である。フリーキャッシュフローは-30.7億円となり、営業CFのみでは投資支出を賄えていない。財務CFは-45.0億円で、配当金支払44.1億円が現金流出の主因となった。これらを受け現金及び現金同等物は72.2億円減少したが、期末残高373.2億円は当面の資金繰りに十分な水準にある。
収益の質
当期の損失は、経常的な事業構造(粗利率54.6%に対し販管費率56.3%)による営業赤字が主因であり、一時的な特別損益によるものではない。営業外損益では、受取利息1.2億円に対し為替差損2.3億円が発生し、営業外費用合計2.5億円が営業外収益1.3億円を上回った。この為替差損2.3億円は営業損失6.6億円に対して相対的に大きく、経常損失を1.2億円押し下げる要因となった。営業CF32.8億円は純損失5.8億円と方向が逆であり、営業CF/純利益比率は単純計算では意味を持ちにくいが、その内訳は売上債権減少と仕入債務増加という運転資本変動に依存しており、持続的な収益力を反映したものではない点に留意が必要である。包括利益は-4.1億円で、純利益とほぼ同水準にとどまり、為替換算調整額1.7億円のプラスが一部相殺している。
業績予想・ガイダンス
通期業績予想は売上高2150.0億円(前期比+7.1%)、営業利益140.0億円(同+13.3%)、経常利益140.0億円(同+19.1%)であり、当四半期の修正はない。第1四半期の売上高進捗率は18.2%で、四半期均等配分の目安25%を下回る。営業利益・経常利益は当四半期が赤字であるため進捗率はマイナスとなっており、通期計画の達成には第2四半期以降の大幅な増収と販管費吸収、および仕掛品の売上化が前提となる。
株主還元
通期の配当予想は1株当たり50.0円で、当四半期の修正はない。期中平均株式数175,337,596株から算出される予想配当総額は約87.7億円であり、通期純利益計画100.0億円に対する配当性向は約87.7%となる。前年配当は25円(中間・期末合算値と推定)であり、増配を計画している。ただし当第1四半期は純損失5.8億円、フリーキャッシュフロー-30.7億円であり、当四半期実績のみでは配当原資は確認できない。当四半期の配当金支払44.1億円は営業CF32.8億円を上回ったが、現預金373.2億円により資金は吸収された。自己株式は105.2億円(純資産の8.2%)保有しているが、当期の自社株買い実施額は確認できないため、還元は配当のみとして評価する。
リスク要因
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在庫・運転資本リスク: 仕掛品369.6億円は棚卸資産の75.5%を占め、開発・生産工程への資金滞留が大きい。DIOは年換算252日、CCCは年換算205日と長く、需要変動や仕様変更が生じた場合、在庫評価損や売上計上遅延につながる可能性がある。
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固定費吸収リスク: 販管費219.8億円が売上総利益213.2億円を上回り、営業赤字の直接要因となった。単一のSolution SoC事業であるため、需要変動を他事業で相殺しにくく、売上成長が鈍化する局面では営業レバレッジが逆方向に働きやすい。
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為替変動リスク: 当四半期は為替差損2.3億円を計上し、営業損失6.6億円に対して相対的に影響が大きい。海外取引を伴う事業特性上、為替変動は今後も経常損益の振れ要因となり得る。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(manufacturing)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | −1.7% | 8.7% (4.2%–14.3%) | −10.4pt |
| 純利益率 | −1.5% | 7.1% (3.2%–10.6%) | −8.6pt |
自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、当四半期は赤字が業種内での劣位要因となっている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 13.0% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +6.8pt |
売上成長率は業種中央値を上回り、IQR上限に近い水準にある。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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粗利率54.6%、EBITDAマージン10.1%は事業自体の付加価値と償却前収益力を示す一方、販管費・償却費の吸収不足により営業赤字となっており、通期黒字化には売上規模の一段の拡大が必要となる。
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通期売上高進捗率18.2%は季節性目安の25%を下回り、営業利益・純利益は当四半期が赤字であるため、通期計画達成には下期偏重の大幅な業績回復が前提となる。
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自己資本比率74.1%、現預金373.2億円、D/Eレシオ0.35倍という財務基盤は、当面の営業赤字・フリーキャッシュフロー赤字に対する耐性を提供している一方、仕掛品を中心とする長いキャッシュ・コンバージョン・サイクル(年換算205日)は運転資本回収上の注視点である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 704円 |
| base(基準) | 716円 |
| bull(強気) | 731円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 733円 |
| 調整後予想EPS | 61.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 87.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.98倍 / 11.6倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 697円〜735円、ω±0.1で 715円〜716円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。