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64802027 第1四半期プライムJGAAP

日本トムソン(6480) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益282%増

2027年度第1四半期の売上高は198.5億円(前年同期比+32.9%)、営業利益は27.9億円(同+281.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥198.5億¥149.4億+32.9%
営業利益¥27.9億¥7.3億+281.9%
経常利益¥31.6億¥7.7億+311.8%
純利益¥24.4億¥7.1億+243.7%
ROE2.8%0.9%-

Executive Summary

今四半期は価格・ミックス改善と費用規律により、増収に加え利益率が大幅に正常化した点が最重要ポイントである。売上高は198.5億円(前年比+32.9%)、営業利益は27.9億円(同+281.9%)、経常利益は31.6億円(同+311.8%)、純利益は24.4億円(同+243.7%)となった。粗利率は35.8%へ改善し、販管費の伸び(+9.2%)が売上増を大きく下回ったことで営業レバレッジが強く発現した。

業績変動要因

【売上高】売上高は198.5億円で前年同期の149.4億円から+32.9%増加した。単一セグメント(軸受等ならびに諸機械部品の製造・販売事業)であり、需要回復と価格改定・製品ミックス改善が売上増を牽引したとみられる。

【損益】売上原価は127.4億円(売上比64.2%)にとどまり、粗利率は35.8%と前年から改善した。販管費は43.1億円で+9.2%の増加に留まり、売上の伸びを大きく下回った結果、営業利益率は14.1%へ上昇した。営業外では受取配当金2.0億円、為替差益1.7億円が経常利益を押し上げ、経常利益は31.6億円(+311.8%)となった。純利益は24.4億円(+243.7%)で、実効税率は約24.4%であった。増収増益であり、増益の主因は本業の粗利率改善と費用規律にある。

セグメント別分析

当社グループは軸受等ならびに諸機械部品の製造・販売事業の単一セグメントであり、セグメント別の開示は行われていない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は14.1%(前年4.9%)、純利益率は12.3%と大幅に改善し、粗利率も35.8%へ上昇した。改善の主因は価格・ミックス改善と販管費の相対的な抑制にある。【キャッシュ品質】売掛金は197.1億円(前年比+25.5億円)、仕掛品は107.9億円(同+2.3億円)と増加しており、売上増に対して回収・在庫のキャッシュ化ペースが追随していない可能性がある。一方で製品在庫は155.3億円と前年から減少している。【投資効率】ROEは2.8%で、純利益率の改善が主なドライバーとなっている。総資産回転率は低位で安定しており、財務レバレッジは1.46倍程度と大きな変化はない。【財務健全性】自己資本比率は68.4%(前年66.2%から改善)、現金及び預金は231.2億円と厚く、長期借入金131.7億円・社債50.0億円に対して十分な資本余力を有している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、バランスシートの変化から資金動向を分析する。現金及び預金は231.2億円で前年の250.0億円から減少しており、売掛金(+25.5億円)や仕掛品(+2.3億円)の増加が資金を吸収したことが背景として考えられる。一方で投資有価証券は177.6億円(+33.7億円)へ増加し、評価益の積み上がりに加え追加投資の実施もうかがえる。長期借入金は131.7億円(+8.8億円)とやや増加しているが、自己資本比率68.4%、流動比率の高さから資金調達余力は十分にある。総じて、利益成長に対して運転資本の拡大が資金の圧迫要因となっている点が特徴である。

収益の質

今期の利益成長は本業の改善によって支えられており、収益の質は相対的に高いと評価できる。営業外収益4.9億円のうち受取配当金2.0億円、為替差益1.7億円が主な構成要素だが、経常利益31.6億円に対する比率は限定的で、増益の中心はあくまで営業利益の伸びである。特別利益0.6億円(投資有価証券売却益)は一時的要因であり、税引前利益32.3億円に対する影響は小さい。一方で、包括利益は51.8億円と純利益24.4億円を大きく上回っており、有価証券評価差額金+23.1億円が主因である。この乖離は市場環境要因によるものであり、本業の収益力とは区別して捉える必要がある。また、売掛金・仕掛品の増加は将来のアクルーアル(会計上の利益と現金の乖離)を示唆する要素であり、利益の現金化タイミングには留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期計画は売上高800.0億円(YoY+26.9%)、営業利益115.0億円(YoY+180.3%)、経常利益117.0億円(YoY+126.7%)である。当第1四半期の進捗率は売上高24.8%、営業利益24.3%、経常利益27.0%であり、四半期進捗として標準的な水準にある。当四半期に業績予想の修正が行われている点は、通期見通しに対する会社側の意識の高さを示す。配当予想については修正がなく、年間32円で計画されている。

株主還元

会社が公表する年間配当予想は32円である。通期予想EPS136.92円に基づく配当性向は約23.4%であり、保守的な水準にある。現金及び預金231.2億円、自己資本比率68.4%という財務基盤の厚さから、配当の持続性は高いと考えられる。自社株買いに関する記載はないため、現時点では配当のみによる株主還元となっている。

リスク要因

  1. 運転資本の膨張リスク: 売掛金は197.1億円(前年比+25.5億円、+14.8%)、仕掛品は107.9億円(同+2.3億円)と増加しており、売上増を上回るペースでの運転資本拡大がキャッシュ創出のタイミング遅延につながる可能性がある。

  2. 有価証券評価のボラティリティ: 投資有価証券は177.6億円(前年比+33.7億円)に増加し、有価証券評価差額金は+23.1億円と包括利益を押し上げている。市場環境の変化により、この評価差額は反転しうる要素である。

  3. 金利上昇時の調達コスト増: 長期借入金は131.7億円(前年比+8.8億円)、社債50.0億円を有する。現時点でインタレストカバレッジは高水準(EBIT/支払利息で高倍率)だが、金利環境の変化は今後の財務費用に影響を与える可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率14.1%8.7% (4.2%–14.2%)+5.4pt
純利益率12.3%7.0% (3.2%–10.6%)+5.3pt

収益性指標は営業利益率・純利益率ともに業種中央値を上回り、業種内でも上位水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)32.9%6.2% (-1.1%–14.6%)+26.7pt

売上高成長率は業種中央値を大幅に上回り、業種内トップクラスの伸びとなっている。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 粗利率は前年から改善し、営業利益率も14.1%へ上昇するなど、価格・ミックス改善と費用規律による利益体質の正常化が進展している。営業外要因の寄与は限定的で、増益の中心は本業の改善である。

  2. 一方で、売掛金・仕掛品の増加ペースが売上増を上回っており、運転資本の拡大が今後のキャッシュ創出における注視点となる。在庫回転・回収サイトの動向が次期以降のモニタリング項目となる。

  3. 自己資本比率68.4%、現金及び預金231.2億円という厚い財務基盤を背景に、配当性向は約23.4%と保守的な水準に留まっており、株主還元の持続性を支える構造となっている。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,284円
base(基準)1,320円
bull(強気)1,373円
算出前提
1株純資産(BPS)1,247円
調整後予想EPS146.7円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向23.4%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.06倍 / 9.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,283円〜1,359円、ω±0.1で 1,318円〜1,323円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。