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64402026 第2四半期プライムJGAAP

JUKI(6440) 2026年度第2四半期決算 減収1%

2026年度第2四半期の売上高は438.5億円(前年同期比-1.2%)、営業利益は21.7億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥438.5億¥443.7億−1.2%
営業利益¥21.7億¥0.9億+2257.6%
経常利益¥8.0億−¥10.1億+179.1%
純利益¥5.1億¥1.4億+254.9%
ROE(年換算)3.0%0.9%-

Executive Summary

2026年度Q2累計は、構造改革と販管費削減を主因に営業利益が急回復した増収減益ならぬ減収増益決算である。売上高は438.5億円(前年443.7億円、YoY-1.2%)と減収となった一方、営業利益は21.7億円(前年0.9億円、YoY+2257.6%)、経常利益は8.0億円(前年-10.1億円、赤字転換)、純利益は5.1億円(前年1.4億円、YoY+254.9%)と大幅に改善した。粗利率は30.4%へ改善し、販管費削減も加わって営業レバレッジが働いたが、支払利息9.9億円や為替差損3.5億円を含む営業外費用が営業利益の多くを相殺し、経常利益への転換率は低い。

業績変動要因

【売上高】売上高は438.5億円、前年同期比-1.2%の減収。セグメント別ではアパレル製造機械(縫製事業)が326.7億円(構成比74.5%、YoY-3.6%)と主力事業が減収した一方、産業機械(産機事業)は110.4億円(構成比25.2%、YoY+6.6%)と増収した。全社売上の減少は主力の縫製事業の需要鈍化が主因である。

【損益】営業利益は21.7億円(YoY+2257.6%)と急回復した。アパレル製造機械の営業利益が22.2億円(YoY+78.3%、利益率6.8%)と全社利益を牽引し、産業機械は営業損失0.5億円ながら前年の損失から大幅に縮小した。粗利率は30.4%へ改善し、販管費は111.7億円と前年比7.5%減少、固定費圧縮が増益に寄与した。ただし経常利益は8.0億円にとどまり、支払利息9.9億円・為替差損3.5億円を含む営業外費用16.1億円が営業利益の大半を相殺している。純利益5.1億円には投資有価証券売却益4.0億円を含む特別利益4.2億円も寄与した。結論として減収増益であり、増益は主にコスト構造改善と一時的な特別利益による。

セグメント別分析

アパレル製造機械(縫製事業)は売上326.7億円(構成比74.5%、YoY-3.6%)、営業利益22.2億円(YoY+78.3%、利益率6.8%、前年3.7%から改善)と採算改善が顕著である。産業機械(産機事業)は売上110.4億円(構成比25.2%、YoY+6.6%)、営業損失0.5億円(前年-11.2億円から縮小、利益率-0.5%)と赤字幅を大きく縮小したが黒字化には至っていない。全社の増益は縫製事業の採算改善が主導し、産機事業は損益分岐点への接近が今後の焦点となる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は4.9%で前年同期の0.2%から約474pt改善したが、純利益率は1.1%にとどまり、支払利息や為替差損が利益の下振れ要因となっている。ROE(年換算)は3.0%であり、財務レバレッジの寄与が大きい一方、本源的な収益力は依然低水準である。【キャッシュ品質】営業CFは51.1億円で純利益の約10倍に達し、会計発生高の観点からは利益の裏付けは確認できるが、売掛金減少への依存度が高い。【投資効率】設備投資は7.5億円と減価償却16.6億円を下回り、CapEx/減価償却は約0.45倍にとどまる。【財務健全性】自己資本比率は30.0%(前年26.8%から改善)、総資産は1126.1億円で前年から縮小した。棚卸資産494.7億円は総資産の43.9%を占め、運転資本の資金滞留が大きい。

キャッシュフロー分析

営業CFは51.1億円で前年比+29.1%増加し、フリーCFも51.1億円と投資CFがほぼゼロに近い水準にとどまったことから営業活動が現金創出の中心となった。運転資本面では売掛金26.4億円の減少が営業CFを押し上げた一方、棚卸資産21.9億円の増加と仕入債務10.4億円の減少が資金を圧迫しており、在庫の資金滞留は依然課題である。財務CFは-90.5億円と大きく、短期借入金の返済や自己株式取得3.0億円を含む借入金圧縮に充当された結果、現金及び預金は前年から減少している。全体として、営業キャッシュ創出力を活用した有利子負債の圧縮が進行中である。

収益の質

当期利益の質を見ると、営業利益21.7億円の改善は粗利率改善と販管費削減という経常的な要因によるものであり、持続性のある収益構造の変化を示唆する。一方で経常利益8.0億円への転換過程では、支払利息9.9億円や為替差損3.5億円といった営業外費用が大きく作用しており、これらは為替変動や金利水準に左右される変動要因である。純利益5.1億円には投資有価証券売却益4.0億円を含む特別利益4.2億円が寄与しており、これは一時的要因である。包括利益は16.2億円と純利益5.1億円を大きく上回っており、為替換算調整額14.1億円の増加が主因であるため、円建ての実質的な収益力とは別の要因である点に留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高900.0億円(YoY+1.4%)、営業利益45.0億円(YoY+69.0%)、経常利益20.0億円(YoY+41.6%)である。Q2累計の進捗率は売上高48.7%、営業利益48.2%とおおむね標準的な水準にある一方、経常利益進捗率は40.1%、純利益進捗率は32.9%と相対的に低い。下期には営業利益段階の改善継続に加え、支払利息・為替差損の抑制など営業外損益の改善が通期計画達成の鍵となる。業績予想の修正は行われていない。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円であり、通期配当予想は1株当たり15円である。通期純利益予想15.0億円を基準とした予想配当性向は約29.7%であり、配当のみで見た場合は持続可能な水準といえる。当期は自社株買いとして3.0億円を実施しており、配当2.95億円と合わせた総還元額は5.95億円となる。Q2累計のフリーキャッシュフロー51.1億円は通期配当・還元額を十分にカバーする水準にあるが、有利子負債水準や短期借入金への依存度を踏まえると、還元の継続性は今後のキャッシュ創出力にも左右される。

リスク要因

  1. 運転資本効率の低下: 棚卸資産は494.7億円と総資産の43.9%を占め、在庫回転日数は長期化している。需要予測の誤差や製品構成の変化が生じた場合、在庫評価損や資金効率の一段の悪化につながる可能性がある。

  2. 財務レバレッジの高さ: 短期借入金461.8億円が有利子負債の大半を占め、現金及び預金94.0億円に対する依存度が高い。支払利息9.9億円は営業利益21.7億円の約46%に相当し、金利上昇や借換え条件の変化が利払い余力を圧迫し得る。

  3. 産機事業の収益性: 産業機械セグメントは営業損失0.5億円と赤字が継続しており、需要変動や価格競争により損益改善の持続性が損なわれる可能性がある。また為替差損3.5億円は海外事業に伴う為替変動リスクを示している。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.9%9.7% (5.4%–23.7%)−4.7pt
純利益率1.2%5.4% (1.3%–20.1%)−4.2pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を下回り、収益性は業種内で相対的に低位にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−1.2%10.6% (-3.4%–25.4%)−11.8pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、トップラインの伸びは業種内で劣後している。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は前年同期比で約474pt改善し、粗利率改善と販管費削減という経常的な要因が利益回復を主導している点は、コスト構造改善の進捗を示す事実として注目される。

  2. 経常利益・純利益への進捗率(40.1%、32.9%)は営業利益進捗率(48.2%)を下回っており、支払利息・為替差損などの営業外損益が下期業績の変動要因となる可能性がある。

  3. 棚卸資産が総資産の43.9%を占め、短期借入金への依存度も高いことから、運転資本の効率化と有利子負債の圧縮動向が財務構造の変化を読み取る上での注目点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)976円
base(基準)988円
bull(強気)1,005円
算出前提
1株純資産(BPS)1,144円
調整後予想EPS54.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向29.7%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.86倍 / 18.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 960円〜1,016円、ω±0.1で 982円〜991円。

注記:

  • のれん償却 0.5円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 33%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。