クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥390.2億 | ¥390.6億 | −0.1% |
| 営業利益 | ¥22.4億 | ¥27.4億 | −18.2% |
| 経常利益 | ¥26.6億 | ¥30.3億 | −12.2% |
| 純利益 | ¥8.4億 | ¥13.9億 | −39.9% |
| ROE | 0.6% | 1.0% | - |
Executive Summary
当四半期は増収減益にとどまらず、営業利益が売上の減少幅を大きく上回る形で縮小した点が最大のポイントである。売上高は390.2億円(前年比-0.1%)とほぼ横ばいだったが、営業利益は22.4億円(同-18.2%)、経常利益は26.6億円(同-12.2%)、純利益は8.4億円(同-39.9%)と減益幅が段階的に拡大した。主力の時間情報システム事業は増収ながら利益率が低下し、環境関連システム事業は減収減益となったほか、高い実効税率が最終利益をさらに押し下げた。
業績変動要因
【売上高】売上高は390.2億円で前年同期比-0.1%とほぼ横ばい。時間情報システム事業は310.4億円(同+1.7%)と増収を確保し売上構成比79.6%を占める一方、環境関連システム事業は79.7億円(同-6.5%)と減収し、全社を下支えしきれなかった。
【損益】営業利益は22.4億円(同-18.2%)で、粗利率44.1%(前年ほぼ横ばい)に対し販管費率38.3%とやや上昇し、利益率を圧迫した。セグメント別では時間情報システム事業の利益率が9.6%(前年10.7%程度)に低下、環境関連システム事業も5.9%(前年7.0%程度)に低下しており、両事業とも採算悪化が確認できる。全社費用も前年の11.1億円から12.2億円へ増加し、営業レバレッジの悪化に寄与した。経常利益26.6億円は受取利息・配当金などの営業外収益5.2億円に支えられ営業利益ほど減少幅は大きくないが、純利益は特別損失0.7億円(固定資産除却損)に加え、法人税等17.5億円という高水準の税負担(税引前利益25.9億円に対し実効税率約67.6%)により8.4億円(同-39.9%)まで縮小した。結論として、増収減益であり、税負担の重さが最終減益幅を拡大させている。
セグメント別分析
時間情報システム事業は売上高310.4億円(前年比+1.7%)で全社売上の79.6%を占める中核事業だが、セグメント利益は29.9億円(同-8.1%)と減益。増収が利益成長に結び付いておらず、価格・コスト構造の圧迫がうかがえる。環境関連システム事業は売上高79.7億円(同-6.5%)、利益4.7億円(同-21.0%)と売上・利益ともに縮小し、全社利益率低下の主因の一つとなっている。両事業の利益率がそれぞれ前年から約1.1pt低下しており、事業横断的な採算悪化が確認できる。
主要財務指標
【収益性】営業利益率5.7%、純利益率2.1%はいずれも前年同期(営業利益率約7.0%、純利益率約3.5%)から低下し、ROEは0.6%(四半期ベース)にとどまる。【キャッシュ品質】営業CFは65.7億円で純利益8.4億円を大きく上回り、当期利益は現金化されているが、売上債権の66.1億円減少という一時的な回収要因に支えられている面がある。【投資効率】設備投資10.7億円は減価償却費26.9億円の約0.4倍にとどまり、投資水準は減価償却を下回る状態が続いている。【財務健全性】自己資本比率70.9%、現金及び預金560.6億円、有利子負債はごく小さく、財務基盤は極めて保守的で安定している。
キャッシュフロー分析
営業CFは65.7億円で前年同期比+19.5%となり、純利益8.4億円を大幅に上回る現金創出を確保した。ただし、この押し上げには売上債権66.1億円の減少が大きく寄与しており、棚卸資産17.1億円の増加や仕入債務10.4億円の減少を吸収した上での結果であるため、四半期特有の回収タイミングを踏まえて評価する必要がある。投資CFは36.2億円の支出で、うち設備投資は10.7億円にとどまり、フリーキャッシュフローは29.5億円の黒字となった。財務CFは97.6億円の支出で、配当支払い87.4億円が主因となり、現金及び現金同等物は減少した。設備投資が減価償却費を下回る状態が続いており、短期的な現金創出力の高さと中長期の投資充足性との間にトレードオフがみられる。
収益の質
経常段階の利益は事業本業(営業利益)の落ち込みに対し、受取利息・配当金を中心とする営業外収益5.2億円が一定程度補完しており、経常利益の減少幅(-12.2%)は営業利益の減少幅(-18.2%)より小さく抑えられている。特別損失は固定資産除却損0.7億円のみで、一時的要因としての規模は限定的である。最終利益を大きく押し下げたのは法人税等17.5億円であり、税引前利益25.9億円に対する負担率は約67.6%と高水準で、当四半期特有の税負担が純利益の質を左右している。営業CFは純利益を上回っているが、売上債権の一時的な減少に依存する部分があり、経常的な収益力そのものの改善とは区別して捉える必要がある。
業績予想・ガイダンス
通期会社計画は売上高1,840.0億円(前年比+4.3%)、営業利益240.0億円(同+6.4%)、経常利益256.0億円(同+5.1%)であり、業績・配当予想の修正はいずれも「無」である。Q1時点の進捗率は売上高21.2%、営業利益9.3%、経常利益10.4%と、標準的な四半期進捗の目安(約25%)を下回っている。特に営業利益の進捗の遅れが大きく、通期計画の達成には下期にかけての増収と両事業の採算改善が前提となる構図がうかがえる。
株主還元
通期配当予想は1株当たり180円であり、通期予想EPS254.07円に対する予想配当性向は約70.8%となる。この数値は配当金のみを分子とした配当性向であり、自社株買いを含む総還元性向ではない。前年同期の配当実績(1株当たり55円、期別)と比較し、通期ベースでは高めの性向だが、現金及び預金560.6億円、極めて低い有利子負債水準を踏まえると資金余力は大きい。なお、当四半期のフリーキャッシュフロー29.5億円は同期間の配当支払額87.4億円を下回っており、配当の資金流出時期と当四半期のキャッシュ創出は一致していない。
リスク要因
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主力事業の増収減益: 時間情報システム事業は売上高が前年比+1.7%にもかかわらずセグメント利益は-8.1%となり、コスト吸収力の低下が続けば全社利益への波及が懸念される。
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環境関連システム事業の需要・採算悪化: 同事業は売上高-6.5%、利益-21.0%と落ち込んでおり、需要回復の遅れが通期利益計画の達成を阻害する可能性がある。
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高い実効税率: 税引前利益25.9億円に対し法人税等17.5億円と実効税率が約67.6%に達しており、税引前利益が改善しても最終利益・EPSへの転換率が低くとどまるリスクがある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(manufacturing)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 5.7% | 8.7% (4.2%–14.3%) | −2.9pt |
| 純利益率 | 2.1% | 7.1% (3.2%–10.6%) | −5.0pt |
自社の収益性は業種中央値を下回り、特に純利益率の差が大きい。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −0.1% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | −6.3pt |
売上成長率も業種中央値を下回り、トップラインの伸び悩みが確認できる。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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営業利益進捗率9.3%、純利益進捗率4.7%はいずれも標準進捗(25%)を大きく下回っており、通期計画達成にはQ2以降の採算回復の確認が決算上の重要ポイントとなる。
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主力の時間情報システム事業が増収減益となっている点は、売上成長だけでは利益改善に直結しない収益構造を示しており、コスト・全社費用の伸び(前年比+9.9%)の抑制が焦点となる。
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現金及び預金560.6億円、自己資本比率70.9%と財務基盤は強固である一方、設備投資が減価償却費の約0.4倍にとどまっており、中長期の投資水準は継続的なモニタリングが有用である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,114円 |
| base(基準) | 2,178円 |
| bull(強気) | 2,270円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,891円 |
| 調整後予想EPS | 278.8円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 70.9% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.15倍 / 7.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,120円〜2,238円、ω±0.1で 2,171円〜2,187円。
注記:
- のれん償却 6.6円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。