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63872026 通期プライムJGAAP

サムコ(6387) 2026年度通期決算 増収・営業益28%増

2026年度通期の売上高は108億円(前年同期比+15.6%)、営業利益は30億円(同+28.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

サムコ株式会社

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥108.0億¥93.4億+15.6%
営業利益¥30.0億¥23.4億+28.2%
経常利益¥31.1億¥23.7億+31.0%
純利益¥22.3億¥17.0億+31.4%
ROE14.3%12.5%-

Executive Summary

増収に加え、粗利率改善と販管費の抑制による営業レバレッジが働き、増収増益かつ利益成長が売上成長を上回る決算となった。売上高は108.0億円(前年比+15.6%)、営業利益は30.0億円(同+28.2%)、経常利益は31.1億円(同+31.0%)、純利益は22.3億円(同+31.4%)となった。営業利益率は27.8%(前年25.1%)へ改善し、増収効果に加え粗利採算の向上が増益を主導した。

業績変動要因

【売上高】売上高は108.0億円で前年同期比+15.6%増加した。地域別では日本が主力(前年開示ベースで57.6億円)で、台湾・中国・米国等の海外売上が一定の構成比を占め、海外案件の進捗が増収に寄与したとみられる。契約負債(前受金)は15.4億円で前年比+11.1億円増加し、案件残高の積み上がりが売上成長の基盤となっている。

【損益】粗利率は51.3%で前年の50.0%から改善し、販管費は25.3億円(前年比+8.8%)と売上高成長率15.6%を下回るペースで増加した。この結果、営業利益率は27.8%(前年25.1%)へ270bp改善し、営業利益は+28.2%増の30.0億円となった。営業外収益は為替差益0.7億円を中心に1.3億円あり、経常利益は31.1億円(+31.0%)。特別損失として固定資産除却損0.1億円を計上したが軽微であり、純利益は22.3億円(+31.4%)。増収増益であり、収益性の質も改善している。

セグメント別分析

セグメント別の営業損益データは開示されていないが、地域別売上高が開示されている。日本57.6億円、中国14.1億円、米国8.3億円、台湾5.5億円、韓国3.4億円、東南アジア・インド2.2億円、その他2.4億円(前年同期実績、合計93.4億円)であり、日本が全体の6割強を占める構成となっている。当期の地域別データは開示がないため前年同期の構成比の参考として記載する。

主要財務指標

【収益性】営業利益率27.8%(前年25.1%)、純利益率20.6%(前年18.2%)、ROE14.3%(前年13.1%)といずれも前年から改善している。粗利率は51.3%で前年50.0%から改善し、増収と採算改善の両輪が利益成長を支えている。【キャッシュ品質】営業CFは38.1億円で純利益22.3億円の約1.7倍に達し、利益の現金化は良好である。アクルーアル(利益とCFの差)はマイナス方向で会計利益の質は高いが、棚卸資産(特に仕掛品27.9億円)の増加が営業CFの押し下げ要因となっている。【投資効率】設備投資は1.2億円で減価償却費1.3億円をやや下回る水準にあり、既存設備の維持更新が中心である。総資産回転率は概算で0.5倍程度である。【財務健全性】自己資本比率72.6%(前年76.3%からやや低下)、流動比率は流動資産158.4億円に対し流動負債48.5億円と約3.3倍で高い。有利子負債は短期借入金10.0億円のみだが、現金及び預金102.0億円が大幅に上回り、実質的な資金繰りリスクは限定的である。

キャッシュフロー分析

営業活動によるキャッシュフローは38.1億円で前年比+215.7%の大幅増加となり、純利益22.3億円を上回る現金創出力を示した。増加要因は契約負債の増加11.1億円、売上債権の減少6.7億円、仕入債務の増加3.2億円などで、一方で棚卸資産の増加10.9億円が押し下げ要因となった。投資活動によるキャッシュフローは設備投資1.2億円を中心に-1.5億円となり、大規模な投資局面ではない。財務活動によるキャッシュフローは配当金支払い等により-5.2億円である。この結果、フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は36.6億円の大幅な黒字となり、配当や手元資金の積み増しに十分な原資を確保している。現金及び預金は102.0億円へ増加し、総資産の約47%を占める厚い流動性を保持している。

収益の質

経常利益31.1億円と純利益22.3億円の差額は主に法人税等8.7億円であり、実効税率は約28.1%と通常の範囲にとどまる。特別損失は固定資産除却損0.1億円のみで純利益への影響は軽微であり、一時的要因による利益の歪みはほとんどない。営業外収益1.3億円のうち為替差益0.7億円が中心だが、売上高比では1%程度に過ぎず、営業外損益への依存度は低い本業主導の収益構造である。アクルーアルの観点では、営業CF38.1億円が純利益22.3億円を上回っており、会計上の利益が実際の現金創出に裏付けられている点で収益の質は高いと評価できる。一方、棚卸資産のうち仕掛品が27.9億円と全体の8割を占め、案件進捗を反映する可能性がある一方、検収遅延や在庫評価の観点でモニタリングが必要である。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高145.0億円(前年比+34.3%)、営業利益38.8億円(+29.1%)、経常利益38.4億円(+23.5%)、純利益27.4億円(+22.8%)である。累計実績の進捗率は売上高74.5%、営業利益77.4%、経常利益81.0%、純利益81.4%であり、標準的な進捗率75%と比較すると利益面が売上高を上回るペースで進んでいる。通期の増収率34.3%を達成するには残り期間での売上成長の加速が想定される一方、利益進捗は先行しており、収益性の高さが維持されれば通期計画達成に向けて一定の裏付けとなる。

株主還元

年間配当は期末75円(前年は無配)であり、当期EPS277.73円に対する配当性向は27.0%である。自社株買いは0.0億円とごく小さく、配当を中心とした株主還元方針となっている。配当総額は約6.0億円で、フリーキャッシュフロー36.6億円および営業CF38.1億円に対して十分な水準にあり、現預金102.0億円を背景に配当の持続性は高いと考えられる。通期予想EPS341.12円に基づけば予想配当性向は約22.0%となり、利益成長が実現した場合には配当負担はさらに軽くなる。

リスク要因

  1. 仕掛品の増加: 仕掛品は27.9億円で棚卸資産全体の約8割を占め、前年同期から大きく増加している。個別受注生産の進捗を反映し得る一方、検収遅延や仕様変更が生じた場合、売上計上や在庫評価に影響する可能性がある。

  2. 短期借入への調達集中: 有利子負債10.0億円は全額短期借入金であり、短期負債への依存度が高い。ただし現金及び預金102.0億円が大幅に上回り、現時点での資金繰りへの実質的な影響は限定的である。

  3. 為替変動の影響: 営業外収益のうち為替差益は0.7億円で、営業利益の一定割合を占める。海外向け案件を有するため、円相場の変動は今後の営業外損益や採算に影響を与え得る要因である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

決算上の注目ポイント

  1. 売上高成長率+15.6%に対し営業利益成長率+28.2%となり、粗利率改善(51.3%、前年50.0%)と販管費の相対的な抑制による営業レバレッジが明確に確認できる。

  2. 営業CFは純利益の約1.7倍にあたる38.1億円に達し、利益の現金化と配当原資の創出力は良好である。自己資本比率72.6%、流動比率約3.3倍とバランスシートの安全性も高い。

  3. 棚卸資産に占める仕掛品の比率が高く、案件進捗による一時的な資金滞留か、生産・検収の遅延によるものかは、今後の契約負債の減少や売上への転化ペースを通じて確認すべき事項である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,385円
base(基準)2,486円
bull(強気)2,636円
算出前提
1株純資産(BPS)1,945円
調整後予想EPS365.5円
株主資本コスト r9.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向22.0%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.28倍 / 6.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,414円〜2,561円、ω±0.1で 2,472円〜2,507円。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。