| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥388.3億 | ¥357.5億 | +8.6% |
| 営業利益 | ¥12.3億 | ¥10.2億 | +20.3% |
| 経常利益 | ¥13.7億 | ¥11.6億 | +18.9% |
| 純利益 | ¥7.1億 | ¥5.5億 | +30.5% |
| ROE | 0.8% | 0.6% | - |
完成工事粗利率の改善を主因に増収増益となったが、収益性水準は業種中央値を下回る。売上高388.3億円(前年比+8.6%)、営業利益12.3億円(同+20.3%)、経常利益13.7億円(同+18.9%)、純利益7.1億円(同+30.5%)と、増収率を上回る増益率を確保した。完成工事総利益率が8.9%から9.8%へ改善したことが利益率向上の主因であり、一方で販管費率は6.6%へ上昇し、増益の一部を相殺している。
【売上高】売上高は388.3億円で前年同期比+8.6%増収。セグメントはエンジニアリング業単一で、その他(人材派遣業等)は重要性が乏しく開示省略。増収は完成工事高の伸長によるもので、案件進捗の前倒しが寄与したとみられる。
【損益】営業利益は12.3億円(同+20.3%)、経常利益13.7億円(同+18.9%)、純利益7.1億円(同+30.5%)。完成工事総利益率が8.9%から9.8%へ+95bp改善したことが営業増益の主因で、案件ミックスの好転や価格転嫁の進展が背景にあるとみられる。一方、販管費は25.8億円(売上比6.6%、前年6.0%)と伸びが速く、営業レバレッジを一部相殺した。営業外では受取配当金1.3億円が経常利益を押し上げたが、特別損益は前年の投資有価証券売却益0.6億円がなくなり、純利益の伸長はもっぱら本業の採算改善による。実効税率は48.1%と高く、税前利益+14.0%に対し純利益+30.5%となったのは前年の非支配株主帰属利益の減少や税負担の変動が影響している。結論として増収増益。
報告セグメントはエンジニアリング業のみであり、業績における「その他」(人材派遣業等)の重要性が乏しいため、セグメント別の詳細な開示は省略されている。
【収益性】営業利益率は3.2%(前年2.9%)、純利益率は1.8%(前年1.5%)で、いずれも小幅改善。完成工事総利益率は9.8%(前年8.9%)へ+95bp改善しており、工事採算の改善が収益性向上の中心的要因となっている。【キャッシュ品質】現金及び預金は64.3億円で前年末57.9億円から+11%増加し、手元流動性は積み上がっている。一方、未成工事支出金が14.0億円(前年末比+92.2%)と大幅増加しており、仕掛案件の進捗前倒しに伴う運転資本の吸収が生じている。【投資効率】ROEは0.8%(四半期実績)、自己資本比率は76.1%で前年末75.5%から小幅低下したものの高水準を維持している。総資産は1176.3億円で前年末比-2.9%減少、純資産も894.6億円で-3.4%減少しており、資産・資本の縮小は一時的な資金回収・配当支払等の影響が考えられる。【財務健全性】流動負債253.1億円に対し流動資産836.5億円と厚い流動性を確保。有利子負債は短期借入金55.0億円のみで、財務レバレッジは低位に保たれている。
キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、BS変動から資金動向を読み取ると、現金及び預金は前年末57.9億円から64.3億円へ+6.5億円増加し、手元流動性は積み上がっている。一方で未成工事支出金が+6.7億円(+92.2%)増加し、工事未払金(買掛金)は前年末比で減少しており、仕掛案件の進捗に伴う運転資本の吸収と支払進捗によるキャッシュアウトが生じている。法人税等(流動負債)も前年末から大幅に減少しており、期首以降の納税進捗が短期的な資金流出要因となっている。有形固定資産は前年末比+4%増加し、設備投資が継続している様子がうかがえる。総じて、現金は増加している一方で運転資本の膨張がキャッシュフローの重石となっており、今後の回収進捗が資金動向の鍵となる。
当第1四半期は特別損益の計上がなく、経常的な事業活動から生じた利益で構成されている点で質的に良好である。前年同期には投資有価証券売却益0.6億円が特別利益として計上されていたが、当期はその反動がなく、それでも増益を確保した点は本業の採算改善を裏付ける。営業外収益1.6億円のうち受取配当金が1.3億円を占め、売上高比では0.4%と小さく、経常利益への依存度は限定的である。完成工事総利益率の改善が営業利益の押し上げに直結しており、アクルーアルの観点では未成工事支出金の増加が将来の売上・利益認識の前倒しを示唆する一方、法人税等の減少や工事損失引当金の縮小(1.8億円、前年3.7億円)も利益の質を評価する上で留意点となる。実効税率48.1%は税前利益に対して高水準であり、純利益率の伸びを抑制する要因となっている。
通期予想に対する進捗率は、売上高22.2%(388.3億円/1750億円)、営業利益9.4%(12.3億円/130億円)、経常利益10.4%(13.7億円/132.5億円)となっており、単純進捗の目安である25%をいずれも下回っている。通期予想は前年比で営業利益-11.6%、経常利益-11.2%の減益を見込んでおり、Q1の増益基調とは対照的な計画となっている。この背離は建設業における案件計上の下期偏重・季節性を反映したものとみられ、残り3四半期での大型案件の確実な計上と粗利率の維持が通期業績の達成に向けた前提となる。業績予想・配当予想の修正は当四半期時点でともに無い。
2026年7月30日開催の取締役会で1株を3株にする株式分割が決議され、2026年10月1日を効力発生日として実施予定である。これに伴い、2027年3月期の配当予想および業績予想はEPS等が株式分割の影響を考慮した形で修正されている。株式分割を考慮しない場合の同期の配当予想は期末60円、EPS予想166.67円であり、これに基づく配当性向は約36.0%(60円÷166.67円)となる。配当は期末のみの表示であり、中間配当との区別は本資料からは確認されない。低い有利子負債比率と厚い手元資金(現金及び預金64.3億円)は、配当継続の耐性を支える要素となっている。
運転資本の膨張リスク: 未成工事支出金が前年末比+92.2%(14.0億円)と大幅増加し、工事未払金は減少している。仕掛案件の進捗前倒しに伴う資金吸収が、短期的な営業キャッシュフローの弱含みにつながる可能性がある。
高税負担の継続リスク: 実効税率は48.1%(法人税等6.6億円/税前利益13.7億円)と高水準であり、税前利益の伸び(+14.0%)に対して純利益の伸び(+30.5%)が前年の比較基準に依存している面がある。税負担の平準化度合いが今後の純利益成長に影響する。
通期進捗の下期偏重リスク: 売上高進捗22.2%、営業利益進捗9.4%と単純進捗率25%を下回っており、通期計画は下期の大型案件計上に依存する構造とみられる。案件計上の時期が後ずれした場合、通期予想との乖離が拡大する可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 3.2% | 4.5% (2.7%–6.6%) | -1.3pt |
| 純利益率 | 1.8% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | -1.9pt |
営業利益率・純利益率ともに業種中央値を下回り、収益性は業種内で相対的に低位にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.6% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +3.8pt |
売上高成長率は業種中央値を上回り、トップラインの伸長は業種内で相対的に高い水準にある。
※出所: 当社調べ
完成工事総利益率が8.9%から9.8%へ+95bp改善し、増収率(+8.6%)を上回る増益率(営業+20.3%)を実現した点は工事採算是正の進展を示している。
販管費率が上昇(6.0%→6.6%)し、営業利益率は業種中央値4.5%を下回る3.2%にとどまっており、コスト構造面での改善余地がうかがえる。
通期予想は前年比減益(営業利益-11.6%)を見込む一方、Q1は増益基調であり、下期偏重の計画である点が決算データから読み取れる。粗利率の維持と案件計上時期が通期業績の構造的な注目点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,369円 |
| base(基準) | 1,385円 |
| bull(強気) | 1,397円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,657円 |
| 調整後予想EPS | 62.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.84倍 / 22.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,347円〜1,425円、ω±0.1で 1,377円〜1,391円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。