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63012027 第1四半期プライムUS-GAAP

小松製作所(6301) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益8%増

2027年度第1四半期の売上高は1兆431億円(前年同期比+14.7%)、営業利益は1,516億円(同+8.0%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥10431.4億¥9095.2億+14.7%
営業利益¥1515.5億¥1403.9億+8.0%
税引前利益¥1400.4億¥1313.0億+6.7%
純利益¥961.5億¥911.9億+5.4%
ROE(年換算)10.4%9.8%-

Executive Summary

コマツの2026年度第1四半期は増収増益となったが、増収率に対して利益成長は鈍化し、利益率がやや低下した点が最大の注目点である。売上高は1兆431億円(前年比+14.7%)、営業利益は1,515億円(同+8.0%)、純利益は962億円(同+5.4%)となった。円安・物量増・販売価格改善が増収に寄与した一方、原価上昇等が利益成長を抑制し、営業利益率は14.5%と前年同期の15.4%から低下した。会社は中東情勢の影響縮小や米国関税見直しを反映し、通期業績予想を上方修正している。

業績変動要因

【売上高】売上高は1兆431億円で前年同期比+14.7%増加した。主力の建設機械・車両セグメントが円安・物量増・価格改善により9,669億円(+14.4%)と増収を牽引し、部品売上高も+18.4%増の2,865億円と伸びた。産業機械他はエキシマレーザーメンテナンス売上増加等により+21.7%増収と高い成長を示した。

【損益】営業利益は1,515億円(+8.0%)にとどまり、売上増加額1,336億円に対し営業利益増加額は112億円と、増収を利益成長に十分に転換できていない。税引前利益は1,400億円(+6.7%)、純利益は962億円(+5.4%)で、税負担係数の影響から純利益の伸びは税引前利益の伸びをさらに下回った。特別損益による大きな一時的要因は確認されない。増収増益ではあるが、利益率の圧縮を伴う点が特徴である。

セグメント別分析

売上構成比で最大となる主力事業は建設機械・車両であり、売上9,669億円(+14.4%)、セグメント利益1,301億円(+6.4%)を計上した。同セグメントの利益率は前年から低下傾向にあり、円安・物量増のプラスを関税影響や調達価格上昇が一部相殺した構図がうかがえる。産業機械他は売上529億円(+21.7%)、利益90億円(+25.1%)と増収増益率が全社を上回り、大型プレスやエキシマレーザー関連の好調が寄与した。リテールファイナンスは売上327億円(+7.4%)、利益96億円(+2.8%)と小幅な増収増益にとどまった。全社の増益は主力の建設機械・車両が牽引したが、その伸び率は売上成長を下回り、利益率面では産業機械他が相対的に高い伸びを示した。

主要財務指標

収益性: ROE(年換算)10.4%、営業利益率14.5%(前年15.4%)。 キャッシュ品質: 営業CFデータの詳細な倍率算出には制約があるが、FCFは当第1四半期実績で16億円の支出となった。 投資効率: 総資産は前年同期比+5.6%増加した一方、純資産はほぼ横ばいで、資産拡大に対する資本蓄積の伸びは限定的である。 財務健全性: 自己資本比率51.8%(前年54.7%)、ネットD/Eレシオは前年度末0.26から0.30へ上昇(リテールファイナンス除きではマイナス)。

キャッシュフロー分析

当第1四半期のFCFは16億円の支出となり、通期見通しでは+2,600億円のプラス転換が見込まれている。総資産の増加は現金・預金+1,322億円、棚卸資産+1,133億円と運転資本の積み増しを伴っており、事業拡大局面での投資・在庫増加が資金需要を高めたとみられる。借入金・社債は前年度末比+3,026億円増加し、資産拡大の資金調達を負債側で賄った。現金創出評価は、四半期時点では投資・運転資本増加により一時的に圧迫されたものの、通期では改善が見込まれる標準的な水準といえる。

収益の質

営業利益から税引前利益への減少幅は115億円で、金融費用等による侵食は限定的であり、経常的な事業損益との乖離は大きくない。税引前利益(+6.7%)に対し純利益(+5.4%)の伸びがやや下回っており、この差は税負担構成の影響によるものである。特別損益に起因する一時的要因は確認されず、当四半期の利益は概ね経常的な事業活動から生まれたものと評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画に対するQ1進捗率は売上高24.3%、営業利益27.3%、純利益27.6%で、いずれも標準進捗率25%(Q1)を上回った。会社は4月公表の見通しから、中東情勢の影響縮小(代替輸送ルート活用)と米国関税影響の見直し(IEEPA関税廃止、301条関税への切替)を反映し、売上高4兆3,020億円、営業利益5,550億円、純利益3,490億円へ上方修正した。主要7建機需要見通しも前年比0%~+5%へ上方修正された一方、鉱山機械需要は▲5%~▲10%とやや厳しい見通しが据え置かれている。部品売上高の通期見通しも1兆999億円へ上方修正されており、アフターマーケット収益の安定性が下期進捗を支える可能性がある。

株主還元

通期予想の年間配当金は1株190円で据え置かれ、会社が示す予想連結配当性向は48.6%である。予想EPS390.87円に対する配当性向は持続可能とされる60%未満の水準にとどまり、利益計画に対する配当負担は過大ではない。自己株式3,883万株を保有するが、自社株買いの実施額は開示されておらず、株主還元は配当性向で評価される。

カタリスト

【短期】米国関税制度(301条追加関税、鉄鋼アルミ関税)の運用動向と、中東情勢に伴う代替輸送ルートの継続状況が下期業績に影響する。

【長期】グローバルAI体制の強化やスマートコンストラクションの拡大、アフターマーケット(部品・サービス)比率向上を通じた収益安定化の取り組みが注目される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率14.5%8.7% (4.2%–14.3%)+5.9pt
純利益率9.2%7.1% (3.2%–10.6%)+2.1pt
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を上回り、収益性は業種内で良好な位置にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)14.7%6.2% (-1.1%–14.6%)+8.5pt
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、IQR上限に近い高成長を示している。

※出所: 当社集計

リスク要因

  1. 建設・鉱山機械需要の循環変動: 鉱山機械需要は前年比▲5%~▲10%の見通しで、インドネシア石炭需要低迷等が影響する。国内建設投資低迷により当第1四半期のレンタル・一般ユーザー向け需要は前年比▲11%であった。

  2. 米国関税・通商リスク: 122条追加関税は7/23失効し10%、301条追加関税は日本・中国・韓国12.5%、ブラジル37.5%へ移行する見通しが織り込まれている。制度変更が今後も継続する場合、原価・採算への影響が変動しうる。

  3. 収益性低下リスク: 営業利益率は前年同期比で低下しており、円安・物量増のプラスを調達価格上昇や関税影響が一部相殺する構図が続けば、通期の利益率回復ペースに影響する。

決算上の注目ポイント

  1. 増収率(+14.7%)に対し営業利益の伸び(+8.0%)が下回り、営業利益率が前年同期比で低下した点は、増収の質を評価するうえでの注目点である。

  2. 通期計画に対するQ1利益進捗率は27%台と標準を上回り、会社も中東・関税リスクの縮小を理由に通期予想を上方修正しており、下期の需要動向と採算回復ペースが引き続きの確認点となる。

  3. 資産拡大(総資産+5.6%)に対し純資産はほぼ横ばいで、借入金・社債の増加が資金調達を担っている。自己資本比率は51.8%と健全水準を維持するが、資本構成の推移はモニタリングが必要である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)4,001円
base(基準)4,151円
bull(強気)4,350円
算出前提
1株純資産(BPS)3,943円
調整後予想EPS418.8円
株主資本コスト r8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向48.6%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.05倍 / 9.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 4,037円〜4,272円、ω±0.1で 4,147円〜4,159円。

注記:

  • 想定為替レートから±5円変動した場合のEPS影響(約17.7円/株)をbear/bullシナリオに反映しています。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。