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62982027 第1四半期プライムJGAAP

ワイエイシイホールディングス(6298) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は60.2億円(前年同期比+28.2%)、営業損失は5,200万円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥60.2億¥47.0億+28.2%
営業利益−¥0.5億−¥3.2億+83.8%
経常利益−¥2.0億−¥4.0億+50.1%
純利益−¥3.1億−¥4.0億+22.4%
ROE(年換算)−7.7%−9.4%-

Executive Summary

当第1四半期は増収に加え営業損失が大幅縮小し、収益改善が進行中である一方、営業外費用の負担により純損失は継続した。売上高は60.2億円(前年47.0億円、+28.2%)、営業利益は-0.5億円(前年-3.2億円、+83.8%改善)、経常利益は-2.0億円(前年-4.0億円、+50.1%改善)、純利益は-3.1億円(前年-4.0億円、+22.4%改善)となった。増収は環境・社会インフラ関連の大幅増収と半導体・メカトロニクス関連の伸長が主因で、粗利率改善と販管費の増収比抑制により営業損益は590bp改善したが、支払利息0.7億円と為替差損0.7億円を含む営業外費用が経常損益・純損益の回復を制約している。

業績変動要因

【売上高】売上高は60.2億円で前年比+28.2%増収。セグメント別では環境・社会インフラ関連が24.1億円(+83.9%)と大幅増収し全社を牽引、半導体・メカトロニクス関連は25.9億円(+18.9%)で最大の売上規模を維持した一方、医療・ヘルスケア関連は11.4億円(-7.1%)と減収した。

【損益】粗利率は25.1%(前年21.8%)へ330bp改善し、販管費は15.7億円(前年比+16.5%)と売上成長率を下回るペースで増加したため、営業利益率は-0.9%(前年-6.8%)へ590bp改善した。セグメント利益は半導体・メカトロニクス関連2.0億円(-16.0%減益、利益率7.9%)、環境・社会インフラ関連0.1億円(前年損失から黒字転換)、医療・ヘルスケア関連-0.4億円(前年比555.6%減益)となり、全社調整額(管理部門費用)2.3億円を吸収しきれず連結営業損失となった。営業外では支払利息0.7億円、為替差損0.7億円が経常損失を拡大させ、特別損失0.4億円も税引前損益を押し下げた。増収に加え営業損益・経常損益・純損益のいずれも損失縮小となる増収減益期からの改善局面であり、増収により損失幅を圧縮した増収減益(損失縮小)の構図である。

セグメント別分析

半導体・メカトロニクス関連は売上25.9億円(+18.9%)、営業利益2.0億円(利益率7.9%)で最大の利益貢献セグメントだが、前年同期比では16.0%の減益であり、増収が利益成長へ直結していない。環境・社会インフラ関連は売上24.1億円(+83.9%)、営業利益0.1億円で前年の損失(-3.6億円)から黒字転換したが、利益率は0.5%と低水準にとどまる。医療・ヘルスケア関連は売上11.4億円(-7.1%)、営業損失0.4億円で前年の黒字(0.1億円)から悪化した。セグメント利益合計1.8億円に対し、各セグメントに帰属しない管理部門費用2.3億円が計上され、連結営業損失0.5億円となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-0.9%(前年-6.8%)、純利益率は-5.2%(前年-8.6%)へそれぞれ改善したが、依然マイナス圏にある。年換算ROEは-7.7%で、純利益率の悪化が主因であり、資産効率や財務レバレッジの影響は限定的である。【キャッシュ品質】年換算DSOは98日、年換算DIOは240日、年換算CCCは286日と長く、仕掛品76.3億円が棚卸資産の64.4%を占め、案件の検収・回収の遅延が資金効率を圧迫している。【投資効率】研究開発費は0.8億円(売上高比1.3%)で、機械・電機セクターとしては相対的に低い水準にある。【財務健全性】自己資本比率は36.1%(前年38.7%)で低下し、流動比率176.6%・当座比率167.4%は短期流動性を確保しているものの、短期借入金79.5億円と1年内返済長期借入金30.0億円を合わせた短期負債比率は54.1%と高く、支払利息を営業利益でカバーできない状態が続いている。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、BS変動から資金動向を分析する。現金及び預金は107.8億円で前年同期比+20.3億円(+23.3%)増加し、短期的な資金余力は拡大した。一方、売掛金・受取手形は64.9億円で前年同期比-16.0億円(-19.7%)減少し回収が進展した兆候がみられるが、仕掛品は76.3億円とほぼ前年同水準で高止まりしており、年換算DIO240日・CCC286日の運転資本滞留が資金効率の課題として残る。資金調達面では短期借入金が79.5億円(前年比+7.7億円)と増加し、短期資金への依存度が高まっている。買掛金・支払手形は25.7億円(前年比+4.6億円)増加し、支払サイトの活用も進んでいるが、売掛金・在庫の滞留を相殺するには十分でない。

収益の質

営業損益は前年から大幅に改善したものの、経常損益・純損益の改善はそれに比べて限定的であり、収益の質を評価する上では営業外項目の影響を分けて捉える必要がある。営業外費用1.7億円には支払利息0.7億円と為替差損0.7億円が含まれ、これらは事業の本源的な収益力とは別の、金融・為替要因による一時的性格の強い項目である。特別損失0.4億円(固定資産除売却損等)も税引前損益を押し下げた一時的要因である。包括利益は-2.4億円で純損益-3.1億円と近接しており、有価証券評価差額金や為替換算調整額による純利益との大きな乖離はみられない。法人税等0.7億円は税引前損失2.4億円に対して計上されており、赤字局面でも税負担が最終損失を拡大させる構造となっている点は、利益の質を評価する上で留意すべき点である。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高350.0億円(前期比+32.3%)、営業利益33.0億円(同+150.0%)、経常利益30.0億円(同+145.6%)であり、業績予想・配当予想ともに修正はない。当第1四半期の売上進捗率は17.2%(60.2億円/350.0億円)で、単純な四半期進捗の目安である25%を下回る。営業利益は当第1四半期時点で-0.5億円の損失であり、通期33.0億円の達成には第2四半期以降での大幅な収益改善が必要となる。環境・社会インフラ関連の黒字定着と医療・ヘルスケア関連の採算改善が、下期偏重とみられる計画達成の前提条件となる。

株主還元

通期配当予想は1株当たり45.00円で、当第1四半期時点で修正はない。通期純利益予想20.0億円と期中平均株式数1,759.9万株を用いると、予想配当総額は概算7.9億円となり、予想配当性向は約39.6%と計算される。ただし当第1四半期は3.1億円の純損失であり、配当の実現可能性は通期利益計画の達成に依存する。自己株式取得の実施状況は開示データに含まれず、総還元性向としての評価は行っていない。現金及び預金107.8億円は当面の配当支払い余力を支える一方、短期負債比率54.1%や利払い負担の状況を踏まえると、配当の安定性は今後の収益回復と運転資本の現金化にかかっている。

リスク要因

  1. 主力セグメントの採算変動リスク: 半導体・メカトロニクス関連は売上25.9億円(+18.9%)で最大の利益貢献事業だが、セグメント利益は2.0億円で前年比-16.0%の減益となっており、増収が利益成長に直結していない。顧客の投資タイミングや案件採算の変動が全社利益への影響を持ちやすい構造である。

  2. 運転資本の滞留リスク: 仕掛品76.3億円は棚卸資産の64.4%を占め、年換算DIO240日・年換算CCC286日という長い資金回転期間となっている。案件の検収・回収遅延が生じた場合、資金効率のさらなる悪化につながる可能性がある。

  3. 金利・為替変動リスク: 支払利息0.7億円は当第1四半期の営業利益(-0.5億円)を上回る規模であり、営業利益による利払いカバーができていない。加えて為替差損0.7億円も計上されており、短期借入金79.5億円を含む有利子負債への依存度の高さと合わせて、金利・為替環境の変化が業績に与える影響が相対的に大きい構造である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−0.9%8.7% (4.2%–14.3%)−9.5pt
純利益率−5.2%7.1% (3.2%–10.6%)−12.3pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく下回り、収益性は業種内で低位にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)28.2%6.2% (-1.1%–14.6%)+22.0pt

売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、成長性は業種内で高位にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+28.2%増収と営業損益590bp改善は、粗利率改善と販管費の増収比抑制による固定費吸収の進展を示す。環境・社会インフラ関連の黒字転換が全社改善に寄与した一方、利益率は0.5%と低く、定着の有無が今後の観察点となる。

  2. 半導体・メカトロニクス関連は増収の一方で減益となっており、増収が採算改善に結びつくかが全社収益回復のカギとなる。医療・ヘルスケア関連は減収・損失拡大に転じており、採算回復の道筋が課題として残る。

  3. 通期計画に対する売上進捗率は17.2%、営業利益は第1四半期時点で損失であり、通期の大幅増益計画(営業利益+150.0%)の達成は下期における損益の急回復を前提としている。仕掛品の売上・回収への転換ペースが、利益実現と資金効率の両面で注目点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)982円
base(基準)1,011円
bull(強気)1,055円
算出前提値
1株純資産(BPS)918円
調整後予想EPS122.0円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向39.5%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.10倍 / 8.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 983円〜1,041円、ω±0.1で 1,009円〜1,015円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。