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62892026 通期プライムJGAAP

技研製作所(6289) 2026年度通期決算 増収・営業益19%増

2026年度通期の売上高は284.2億円(前年同期比+7.9%)、営業利益は30.6億円(同+19.3%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥284.2億¥263.4億+7.9%
営業利益¥30.6億¥25.7億+19.3%
経常利益¥34.4億¥27.3億+25.7%
純利益¥25.2億¥14.9億+97.1%
ROE6.2%3.7%-

Executive Summary

今期は増収に加え、販管費の伸びが売上高の伸びを下回ったことで営業増益となり、前年の特別損失縮小も重なって純利益が大きく伸びた決算である。売上高は284.2億円(前年比+7.9%)、営業利益は30.6億円(同+19.3%)、経常利益は34.4億円(同+25.7%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は25.2億円(同+69.5%)である。売上総利益率は38.4%と前年の38.5%からほぼ横ばいで、営業利益率は9.7%から10.8%へ改善した。増益の主因は粗利率ではなく販管費率の低下にある。純利益の伸びには、前年8.5億円だった特別損失が当期0.6億円へ縮小した比較効果が含まれる。

業績変動要因

【売上高】売上高は284.2億円(前年比+7.9%)で、両セグメントが増収となった。建設機械事業は192.0億円(+8.8%、構成比67.6%)、圧入工事事業は92.2億円(+6.2%、同32.4%)である。地域別では国内が231.7億円(+8.7%)、その他地域が52.5億円(+4.8%)で、国内が増収を主導した。

【損益】営業利益は30.6億円(+19.3%)となった。販管費は78.5億円(+3.8%)と売上高の伸びを下回り、営業レバレッジが働いた。売上原価率はほぼ横ばいのため、利益改善の中心はコスト効率にある。営業外収益は4.9億円で、為替差益0.7億円を含む。特別損失は減損損失0.6億円で、前年の8.5億円から縮小しており、これは一時的要因である。以上から、増収増益の決算である。

セグメント別分析

営業利益の中心は建設機械事業である。売上高192.0億円(+8.8%)、セグメント利益43.3億円(+11.3%)、利益率22.6%となった。圧入工事事業は売上高92.2億円(+6.2%)、セグメント利益11.6億円(+6.1%)、利益率12.5%である。両事業の利益率差は約10ptで、建設機械事業の販売構成が全社収益性を左右する。セグメント利益合計54.9億円から、全社費用を主因とする調整額24.3億円を差し引いた額が連結営業利益30.6億円である。

地域別の売上構成比は、国内81.5%、その他地域(欧州・アジア・北米)18.5%である。建設機械事業の減損損失0.6億円も当期に計上された。

主要財務指標

【収益性】ROEは6.2%で前年の3.7%から改善した。営業利益率は10.8%(前年9.7%)、純利益率は8.9%(前年5.6%)である。経常利益ベースのROAは7.1%(前年5.7%)となった。【キャッシュ品質】営業CFは41.8億円で、純利益の1.66倍である。減価償却費14.3億円を加えたEBITDAは44.9億円で、営業CF/EBITDAは0.93倍となる。利益の現金裏付けは良好である。【投資効率】設備投資は20.0億円で、減価償却費の1.4倍にあたる。EPSは98.62円(前年55.74円)、BPSは1,603.61円である。【財務健全性】自己資本比率は83.8%(前年84.2%)、流動比率は約325%である。現金及び預金は74.2億円で、有利子負債約10億円を大きく上回る。厚い自己資本が、ROEが一桁にとどまる一因となっている。

キャッシュフロー分析

営業CFは41.8億円と前年の13.8億円から約3倍に拡大し、前年に大きかった法人税等支払の負担が3.3億円に低下したことも寄与した。売上債権の増加で5.3億円、契約負債の減少で1.8億円の資金流出があった一方、棚卸資産の減少2.0億円と仕入債務の増加2.7億円が支えとなった。投資CFは△12.3億円で、設備投資20.0億円に対し定期預金の払戻超過などが相殺した。フリーCF(営業CF+投資CF)は29.5億円、営業CFから設備投資を引くと21.8億円である。財務CFは△35.2億円で、自社株買い20.0億円と配当金約15.2億円が主因である。期末現金同等物は48.7億円と、前年の52.8億円から4.0億円減少した。

収益の質

当期の利益は営業利益が中心で、質は概ね良好である。営業外損益は差し引き3.7億円のプラスで、受取利息0.7億円、受取配当金0.4億円、為替差益0.7億円が含まれる。為替差益は変動性が高く、反復性は限定的とみられる。特別損失は減損0.6億円のみで、前年の8.5億円から縮小したため、純利益の前年比+69.5%には比較上の押し上げがある。営業CFは純利益を16.5億円上回り、アクルーアルの面でも利益の現金裏付けは確認できる。包括利益は38.8億円で、純利益25.2億円を13.5億円上回った。為替換算調整額と有価証券評価差額金が各6.1億円ずつ寄与しており、評価性の変動を含む点に留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

次期予想は売上高310.0億円(+9.1%)、営業利益33.0億円(+7.8%)、経常利益36.0億円(+4.8%)、純利益26.5億円(+5.1%)、EPS 104.47円である。予想営業利益率は約10.6%で、当期実績の10.8%を約0.2pt下回る。増収に対し利益の伸びが売上高の伸びを下回る計画であり、利益率の維持が今後の焦点となる。

株主還元

当期の年間配当は55円(中間27円、期末28円)で、配当性向は55.8%である。前年は年間22円で、期末配当には普通配当22円と記念配当10円が含まれていた。配当総額は約14億円で、フリーCF29.5億円の範囲内に収まる。自社株買い20.0億円を加えた総還元額は約34億円となり、純利益25.2億円を上回る。次期の配当予想は57円である。

リスク要因

  1. 事業集中リスク: 建設機械事業は売上高の67.6%、セグメント利益合計の約79%を占める。建設投資動向の変化が全社利益に与える影響は大きい。

  2. 運転資本リスク: 仕掛品は7.8億円から12.8億円へ約65%増加した。売掛金も54.2億円から59.2億円へ増え、資金の滞留が長期化する可能性がある。ただし現金及び預金74.2億円が緩衝材となる。

  3. 海外・為替リスク: その他地域の売上高は52.5億円(構成比18.5%)である。為替換算調整額は包括利益に6.1億円寄与しており、為替変動が業績や純資産に影響し得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率10.8%7.6% (4.8%–12.0%)+3.2pt
純利益率8.9%5.9% (2.9%–9.2%)+3.0pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、四分位範囲の上位寄りに位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)7.9%3.4% (-0.8%–8.8%)+4.5pt

売上高成長率は業種中央値を上回り、四分位範囲の上限に近い水準である。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業増益は販管費率の改善が主因で、営業CFも41.8億円へ拡大した。利益の現金裏付けは良好である。一方、粗利率は横ばいで、増益の持続性は販管費の抑制に左右される。

  2. 純利益の+69.5%は前年の特別損失縮小を含む。営業利益の+19.3%と分けて評価することが、業績の質の理解に有用である。

  3. 配当は55円(配当性向55.8%)で、自社株買いを含む総還元額は純利益を上回った。自己資本比率83.8%の厚い財務基盤の下で、ROEは6.2%にとどまる。次期予想では営業利益率が約0.2pt低下する見通しで、利益率の推移と運転資本の動向が確認ポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,448円
base(基準)1,473円
bull(強気)1,509円
算出前提値
1株純資産(BPS)1,604円
調整後予想EPS111.9円
株主資本コスト r9.99%(10年国債 2.99% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向54.6%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.92倍 / 13.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,434円〜1,514円、ω±0.1で 1,469円〜1,476円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-09 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。