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62542027 第1四半期プライムJGAAP

野村マイクロ・サイエンス(6254) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は92億円(前年同期比-25.8%)、営業利益は6.3億円(同-54.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥92.0億¥124.0億−25.8%
営業利益¥6.3億¥13.8億−54.4%
経常利益¥3.4億¥7.8億−56.2%
純利益¥2.4億¥4.6億−48.4%
ROE0.6%1.2%-

Executive Summary

2027年度第1四半期は減収減益となり、金融費用の増加が利益を一段と圧迫した。売上高は92.0億円(前年同期比-25.8%)、営業利益は6.3億円(同-54.4%)、経常利益は3.4億円(同-56.2%)、純利益は2.4億円(同-48.4%)となった。主力の日本・米国事業の売上減少に加え、支払利息5.6億円が営業利益の大部分を消費したことが減益幅を拡大させた。通期会社予想に対する進捗率は売上高9.5%、営業利益3.9%にとどまり、期後半への業績集中を前提とした計画となっている。

業績変動要因

【売上高】売上高は92.0億円で前年同期比-25.8%となった。地域別では主力の日本が53.1億円(同-32.9%)、米国が11.2億円(同-58.1%)と大幅減収となった一方、台湾は17.3億円(同+168.4%)、韓国は14.1億円(同+101.5%)と増収を確保した。連結売上の約58%を占める日本の落ち込みが全体の減収を主導している。

【損益】営業利益は6.3億円(同-54.4%)、営業利益率は6.8%と前年同期の約11.1%から大きく低下した。日本の営業利益は4.0億円(同-48.1%)で連結営業利益の約63%を占めるが、米国は0.4億円(同-88.9%)、中国は-0.2億円と赤字転落した。台湾は1.9億円とほぼ横ばいを維持し、利益率10.9%と相対的に高い。営業外では為替差益2.1億円を計上したが、支払利息5.6億円が営業利益の約9割を消費し、経常利益は3.4億円(同-56.2%)まで縮小した。純利益は2.4億円(同-48.4%)となり、結論として減収減益である。

セグメント別分析

セグメント別では、日本(売上53.1億円、営業利益4.0億円、利益率7.5%)が連結利益の中核だが前年同期比で減収減益。米国(売上11.2億円、営業利益0.4億円、利益率3.6%)は大幅減益。中国(売上10.4億円、営業利益-0.2億円)は増収も赤字化。韓国(売上14.1億円、営業利益0.2億円、利益率1.4%)は増収だが利益率は低水準。台湾(売上17.3億円、営業利益1.9億円、利益率10.9%)は増収を維持しつつ利益水準もほぼ横ばいで、地域別では最も採算性が高い。日本・米国の減収減益が連結業績悪化の主因である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は6.8%で前年同期の約11.1%から低下し、純利益率も2.6%(前年同期約3.7%)に縮小した。売上原価率76.7%、粗利率23.3%であり、収益性の低下は主に売上減少局面での固定費負担増加と支払利息の増加による。【キャッシュ品質】売掛金は839.8億円と総資産の75.6%を占め、仕掛品は35.9億円で棚卸資産の68.5%を構成する。回収サイクルの長期化が資金効率に影響している。【投資効率】ROEは0.6%(四半期ベース)、自己資本比率は34.7%で前年同期の35.6%からやや低下した。EPSは6.25円(前年12.27円)、BPSは982.15円である。【財務健全性】流動比率は約143%を確保しているが、短期借入金545.4億円に対し現金及び預金は84.7億円にとどまり、短期資金への依存度が高い水準にある。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書は開示されていないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は84.7億円で前年同期の104.3億円から減少し、一方で短期借入金は545.4億円と前年同期の510.7億円から増加した。売掛金は839.8億円と高水準で推移しており、売上減少局面にもかかわらず回収が進んでいない状況がうかがえる。仕掛品も35.9億円と大きな残高を維持しており、プロジェクト進行資産への資金滞留が資金繰りの制約要因となっている。買掛金は57.1億円で前年同期の77.6億円から減少しており、支払サイドでの資金創出余地も限定的である。全体として、売掛金・仕掛品への資金滞留を短期借入金で補う構図が続いている。

収益の質

経常利益への影響要因を見ると、為替差益2.1億円は営業利益6.3億円の約34%に相当する規模であり、継続的な事業収益とは切り離して評価する必要がある。一方で支払利息5.6億円は営業外費用の大部分を占め、営業利益をほぼ相殺する水準まで拡大しており、金融費用が利益の質を大きく左右している。特別損益は固定資産売却益0.1億円のみで金額的重要性は乏しい。包括利益は7.9億円と純利益2.4億円を上回っており、その差異は為替換算調整額3.9億円や有価証券評価差額金1.6億円による。この乖離は本業の収益力とは別の要因によるものであり、純利益の実質的な水準を評価する際には為替差益や金融費用の変動要因を切り分けて見る必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高970.0億円(前期比+72.5%)、営業利益160.0億円(同+140.0%)、経常利益150.0億円(同+166.5%)と、期後半への大幅な業績積み上がりを前提とした計画となっている。第1四半期の進捗率は売上高9.5%、営業利益3.9%、経常利益2.3%、純利益2.2%であり、いずれも単純平準化した場合の25%を大きく下回る。業績予想・配当予想ともに修正は行われていない。計画達成には、期後半における日本・米国を中心とした大型案件の売上計上と利益率改善が前提となる。

株主還元

通期配当予想は1株当たり85.00円である。通期予想EPS289.21円に対する予想配当性向は約29.4%であり、水準としては相対的に抑制的である。ただし第1四半期の純利益進捗率は2.2%にとどまっており、配当の実現可能性は期後半の利益計画達成に依存する。自己株式2,217千株を保有しているが、自社株買いの実施額については開示がなく、本セクションでは配当性向のみを評価対象とする。

リスク要因

  1. 主力地域の減収減益: 日本売上高は前年同期比-32.9%、米国は同-58.1%となり、連結業績悪化の主因となっている。両地域の案件計上時期の遅れが、通期計画達成の最大の不確実要因である。

  2. 運転資本の滞留: 売掛金839.8億円は総資産の75.6%を占め、仕掛品35.9億円は棚卸資産の68.5%に達する。案件の検収・回収の遅延は資金繰りに影響を及ぼしうる。

  3. 金融費用負担の増加: 支払利息5.6億円は営業利益6.3億円に近い水準であり、短期借入金545.4億円が有利子負債の大部分を占める。借入金利や借換条件の変化が今後の利益水準に影響する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率6.8%8.7% (4.2%–14.3%)−1.9pt
純利益率2.6%7.1% (3.2%–10.6%)−4.5pt

収益性は業種中央値を下回り、特に純利益率は金融費用負担の影響もあり4.5pt下回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−25.8%6.2% (-1.1%–14.6%)−32.0pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、当四半期は業種内でも減収幅の大きい部類に位置する。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 主力の日本事業は連結営業利益の約63%を占めており、同地域の案件計上回復が通期計画達成の最重要ドライバーとなる。

  2. 通期予想の営業利益率は16.5%相当である一方、第1四半期実績は6.8%にとどまり、会社計画は期後半の大幅な採算改善を前提としている。

  3. 売掛金839.8億円・仕掛品35.9億円という運転資本の規模と、支払利息5.6億円という金融費用負担は、利益額そのもの以上に今後の業績動向を左右する構造的な観察ポイントである。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,609円
base(基準)1,710円
bull(強気)1,863円
算出前提
1株純資産(BPS)982円
調整後予想EPS309.9円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向29.4%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.74倍 / 5.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,660円〜1,762円、ω±0.1で 1,689円〜1,741円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。