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60982027 第1四半期プライムIFRS

リクルートホールディングス(6098) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は1兆454億円(前年同期比+18.9%)、営業利益は2,554億円(同+66.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥10453.5億¥8788.4億+18.9%
営業利益¥2554.1億¥1537.3億+66.1%
税引前利益¥2635.3億¥1589.5億+65.8%
純利益¥2025.3億¥1209.1億+67.5%
ROE11.3%7.6%-

Executive Summary

増収増益基調が加速し、HR Technology事業の高成長・高採算化が全社業績を押し上げた。売上高は1,045.4億円(前年878.8億円、+18.9%)、営業利益は255.4億円(前年153.7億円、+66.1%)、純利益は202.5億円(前年120.9億円、+67.5%)となった。営業利益率は24.4%へ前年比+6.9pt改善し、増収率を大幅に上回る増益率が示す通り、収益構造の質的改善が進んだ。

業績変動要因

【売上高】売上高は前年比+18.9%増収。主力のHR Technology事業が+33.4%と牽引し、Staffing事業も+11.8%と堅調に推移した。米国ARPJ(求人あたり平均収益)の伸長が寄与したとみられる。

【損益】営業利益は+66.1%増と売上成長を大きく上回り、粗利率は61.6%(前年59.4%)へ+2.2pt改善、販管費率は37.2%(前年42.7%)へ-5.5pt低下した。特別損益に該当する項目はなく、経常的な事業活動による改善である。税引前利益は263.5億円、純利益202.5億円で、実効税率23.1%は前年(23.9%)とほぼ同水準であり、税引前利益と純利益の乖離は税効果の範囲内にとどまる。増収増益。

セグメント別分析

売上構成比最大のセグメントはHR Technology(売上構成比43.5%)で、主力事業と位置づけられる。同事業の営業利益は2,157.7億円(前年比+80.6%)、利益率47.5%と3事業中で突出しており、全社営業利益の押し上げの主因となった。Staffingは売上4,492.0億円(+11.8%)に対し営業利益282.9億円(+5.2%)、利益率6.3%にとどまり、労働集約型の構造からセグメント間の利益率格差が大きい。Marketing & Matching Technologiesは売上1,415.6億円(+3.8%)と伸びは緩やかだが、利益率36.1%で営業利益は+18.3%増となった。全社的な増益は、高マージンのHR Technologyの構成比上昇によるミックス改善効果が主因である。

主要財務指標

収益性: ROE 11.3%(四半期ベース)、営業利益率24.4%(前年17.5%)。 キャッシュ品質: 営業CF/純利益 1.01倍、フリーCF 1,702.0億円。 投資効率: 設備投資/減価償却 約0.10倍(減価償却180.0億円に対し設備投資17.8億円)で、有形固定資産投資は低水準にとどまる。 財務健全性: 自己資本比率61.0%(前年56.8%)、流動資産1,687.0億円/流動負債807.5億円で流動比率は約2.09倍。

キャッシュフロー分析

営業CFは2,036.6億円で純利益比1.01倍と、利益に対する現金裏付けは確保されている。投資CFは△334.6億円で、設備投資17.8億円のほか投資有価証券の取得289.2億円が主因。財務CFは△697.2億円で、配当支払173.3億円と自社株買い545.0億円が中心。フリーCF(営業CF+投資CF)は1,702.0億円で、配当・自社株買いを合算した株主還元718.3億円を上回る水準。現金創出評価は標準からやや強めだが、仕入債務の減少(△416.7億円)を伴う運転資本変動が営業CF小計比で現金化を圧迫しており、モニタリングが必要。

収益の質

経常的な事業活動による利益が中心で、特別損益や一時的要因の計上は確認されない。営業外項目である金融収益96.7億円は売上高比0.9%と小さく、収益構造への影響は限定的。営業CFが純利益をわずかに上回る(1.01倍)ためアクルーアルの観点で会計上の裁量色は薄いが、営業CF小計(2,358.6億円)に対し実際の営業CF(2,036.6億円)はやや下回っており、運転資本変動(仕入債務減少、法人税支払等)が現金化のタイムラグを生んでいる。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は、売上高24.7%(1,045.4億円/4,230.0億円)、営業利益27.0%(255.4億円/945.0億円)、純利益26.8%といずれも標準進捗(Q1=25%)をやや上回るペースで推移している。当四半期に業績予想の修正があり、想定為替レートを154円/ドルから159円/ドルへ円安方向に見直したことが増額修正の一因とみられる。配当予想の修正はない。

株主還元

当四半期の配当支払額は173.3億円で、純利益202.5億円に対する配当性向は約8.6%にとどまる。自社株買いは545.0億円実施しており、配当と自社株買いを合算した総還元性向は約35.5%となる。通期予想ベースの配当性向はEPS543円、DPS26円から算出すると約4.8%と保守的な水準であり、豊富な手元資金(8,530.5億円)と強いフリーCF創出力が還元余力を裏付けている。

カタリスト

【短期】想定為替レート(159円/ドル)の前提を踏まえた為替感応度、および米国求人指数(IHL US NSA JPI)の動向。

【長期】HR Technology事業における米国ARPJの成長持続性と、Indeed等プラットフォームへのAI機能拡充の進捗。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率24.4%8.1% (2.3%–15.9%)+16.4pt
純利益率19.4%5.9% (1.6%–10.7%)+13.5pt

収益性は業種中央値を大幅に上回り、上位水準に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)18.9%9.3% (0.4%–16.9%)+9.6pt

成長率も業種中央値を上回り、IQR上限に近い水準にある。

※出所: 当社調べ

リスク要因

  1. 為替変動リスク: 想定為替レートを159円/ドルへ円安方向に修正しており、外貨建て収益比率の高いHR Technology事業を中心に、円高方向への反転時は業績への影響が想定される。

  2. 米国雇用市場の軟化: IHL US NSA JPI(米国求人指数)が前年比-4%とマイナス圏で推移しており、HR Technology事業の主要市場である米国の雇用動向が売上に影響しうる。

  3. 運転資本変動リスク: 仕入債務が416.7億円減少するなど運転資本の変動が営業CFを圧迫しており、四半期ごとのキャッシュ創出力にばらつきが生じる可能性がある。

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は24.4%と前年から+6.9pt改善し、業種中央値(8.1%)を大きく上回る水準にある。主力のHR Technology事業の高マージン化がミックス改善を通じて全社収益性を押し上げている点が構造的な特徴である。

  2. 通期進捗率は売上・利益とも標準進捗(25%)を上回っており、期中の為替前提見直し(154円→159円/ドル)を伴う業績予想の上方修正が行われた。

  3. 自己資本比率は61.0%と前年(56.8%)から上昇し、手元資金8,530.5億円を背景に配当・自社株買いを継続する財務基盤が確認できる。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,875円
base(基準)3,193円
bull(強気)3,537円
算出前提
1株純資産(BPS)1,275円
調整後予想EPS551.8円
株主資本コスト r8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向4.8%
予想EPSの信頼度調整×1.016(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER2.50倍 / 5.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,089円〜3,302円、ω±0.1で 3,123円〜3,301円。

注記:

  • 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。