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60892027 第1四半期プライムIFRS

ウィルグループ(6089) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は403.6億円(前年同期比+14.6%)、営業利益は9.3億円(同+135.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥403.6億¥352.1億+14.6%
営業利益¥9.3億¥3.9億+135.6%
税引前利益¥8.8億¥3.3億+166.0%
純利益¥5.2億¥2.8億+86.7%
ROE(年換算)10.4%5.5%-

Executive Summary

国内・海外の人材支援需要を捉え、増収に加え営業利益が売上成長を大幅に上回るペースで拡大したことが今四半期の最大の特徴である。売上高は403.6億円(前年比+14.6%)、営業利益は9.3億円(同+135.6%)、純利益は5.2億円(同+86.7%、うち親会社株主帰属分5.0億円、同+78.3%)となった。粗利率の改善が販管費の伸びを吸収し、増収増益の構図となった。

業績変動要因

【売上高】売上高は403.6億円で前年比+14.6%。国内Working事業は233.7億円(同+10.3%)、海外Working事業は169.7億円(同+21.2%)と、海外事業の高成長が全体を牽引した。海外事業は連結売上の42.1%を占めるまでに拡大しており、成長ミックスの変化が進んでいる。

【損益】売上総利益は93.5億円、粗利率23.2%は前年同期21.0%から+2.2pt改善した。販管費は84.5億円(同+20.1%)と売上成長を上回るペースで増加したが、粗利拡大額が販管費増加額を上回り、営業利益は9.3億円(同+135.6%)、営業利益率2.3%(同+1.2pt)に改善した。税引前利益8.8億円に対し法人税等3.6億円が計上され、実効税率は40.7%と高水準であり、純利益の伸びを税負担が抑制した。国内・海外双方のセグメント利益拡大と全社費用の抑制により、増収増益の決算となった。

セグメント別分析

セグメント利益の主力は国内Working事業で、セグメント合計利益15.8億円の55.5%を占める。国内Working事業は売上233.7億円(同+10.3%)、利益8.8億円(同+50.6%)、利益率3.8%(前年同期2.8%から+1.0pt)。海外Working事業は売上169.7億円(同+21.2%)、利益7.0億円(同+49.5%)、利益率4.1%(前年同期3.4%から+0.7pt)と、国内事業を上回る利益率で成長を牽引した。全社費用(調整額)は5.7億円で前年同期5.9億円から減少し、増収局面での間接費コントロールが利益率改善に寄与した。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は2.3%で前年同期1.1%から+1.2pt改善したが、依然として一般的な水準からは低く、収益性改善の余地を残す。純利益率は1.2%(連結四半期利益ベース)で前年同期0.8%から改善した。【キャッシュ品質】営業CFは6.2億円で親会社株主帰属利益5.0億円に対し1.23倍となり、利益の現金化は良好である。営業債権は期首比+4.7億円増加し運転資本の資金負担が拡大している一方、営業債務の増加がこれを補完した。【投資効率】ROE(年換算)は10.4%で、総資産回転率の高さを収益性の低さで補う事業構造がうかがえる。【財務健全性】自己資本比率は36.0%(前年同期35.8%から小幅改善)。現金及び預金64.9億円に対し短期借入金は30.1億円、有利子負債合計は52.5億円で、短期借入が有利子負債の過半を占める構成である。のれん99.6億円は純資産199.4億円の50.0%を占め、資本構成上の留意点となる。

キャッシュフロー分析

営業CFは6.2億円で前年同期2.98億円から倍増した。減価償却費・償却費6.0億円と営業債務の増加7.2億円が資金創出を支えた一方、営業債権の増加5.6億円が資金を圧迫し、法人税等の支払6.8億円が営業CFの過半を占める規模で現金創出力を抑制した。投資CFは設備投資0.9億円を中心に0.9億円の支出で、投資規模は小さく既存資産の維持更新にとどまる。フリーキャッシュフローは5.2億円の黒字を確保した。財務CFは20.7億円の支出で、短期借入金3.0億円の削減、長期借入金4.3億円の返済、リース負債3.6億円の返済、配当10.0億円の支払が主因である。結果として現金及び現金同等物は期首比14.9億円減少し64.9億円となった。フリーキャッシュフローが配当支払額を下回っており、四半期単体では手元資金の一部を配当・返済に充当した形である。

収益の質

営業利益9.3億円に対し、その他収益0.5億円、その他費用0.1億円、金融収益0.1億円、金融費用0.7億円が加減算され、税引前利益は8.8億円となった。営業外収支は売上高比0.2%程度と小さく、一時的な収益への依存は限定的である。親会社株主帰属利益5.0億円は税引前利益8.8億円を42.7%下回り、その主因は法人税等3.6億円(実効税率40.7%)であり、経常的な事業損益とは別の税務要因が純利益を圧縮している。包括利益7.8億円は四半期利益5.2億円を上回るが、差額の大半は在外営業活動体の換算差額2.5億円によるもので、事業の本源的な収益力を示すものではない。営業CFが純利益を上回っており、アクルーアル(会計上の利益と現金の差)の観点からは利益の質に大きな懸念は見られない。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高1,570.0億円、営業利益34.0億円(前期比+3.7%)、純利益22.2億円(同-4.6%)である。当第1四半期の進捗率は売上高25.7%、営業利益27.4%と標準的な四半期進捗(25%)を上回るペースだが、純利益は税負担の影響で22.7%と標準を下回る。通期予想の営業利益率は2.2%とQ1実績の2.3%に近く、会社計画はQ1の収益性を大きく上回る前提を置いていない。当四半期に業績予想の修正が行われている点は、事業環境の変化を反映した見直しとして留意される。

株主還元

通期配当予想は1株当たり44.00円、通期予想EPS96.37円に対する配当性向は45.7%である。当第1四半期の配当支払額は10.0億円で、前年同期の配当支払額とほぼ同水準を維持している。当四半期のフリーキャッシュフロー5.2億円は配当支払額を下回ったが、現金及び現金同等物64.9億円と有利子負債52.5億円の状況を踏まえると、単一四半期の不足が直ちに配当継続を制約する状況ではない。当四半期の配当予想修正は行われていない。

リスク要因

  1. 低収益性構造: 営業利益率2.3%は改善傾向にあるものの、一般的な水準と比べて低く、人件費や顧客単価の小幅な変動が利益に大きく波及しやすい構造である。

  2. 資産構成におけるのれん依存: のれん99.6億円は純資産199.4億円の50.0%を占める。買収先事業の収益力が悪化した場合、減損によって資本・利益に影響が及ぶ可能性がある。

  3. 短期資金構成と運転資本: 短期借入金30.1億円は有利子負債52.5億円の57.3%を占め、借換え環境の変化に対する感応度がある。加えて営業債権が期首比4.7億円増加しており、回収動向が営業CFに影響を与え得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率2.3%8.0% (2.4%–15.8%)−5.7pt
純利益率1.3%5.9% (1.6%–10.7%)−4.6pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、収益性面では業種内で低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)14.6%9.3% (0.4%–16.9%)+5.3pt

売上高成長率は業種中央値を上回り、成長性の面では業種内で上位に位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収増益の質: 売上高+14.6%に対し営業利益は+135.6%増と、粗利率改善(+2.2pt)と全社費用抑制により増益率が売上成長を大幅に上回った。この収益性改善が一時的な要因によるものか構造的な改善かは、次期以降の粗利率・販管費率の推移で確認する必要がある。

  2. 海外事業の成長寄与拡大: 海外Working事業は売上+21.2%、利益+49.5%、利益率4.1%と国内事業を上回るペースで成長し、連結利益への寄与度を高めている。為替換算差額が包括利益に影響している点も踏まえ、地域別ミックスの変化が今後の連結収益性を左右する可能性がある。

  3. 通期進捗と税負担: 営業利益の通期進捗率27.4%は順調な一方、実効税率40.7%が純利益進捗率(22.7%)を押し下げている。通期純利益予想が前期比-4.6%とされている点は、Q1の大幅増益がそのまま通期に反映される前提ではないことを示している。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)897円
base(基準)917円
bull(強気)942円
算出前提
1株純資産(BPS)873円
調整後予想EPS101.0円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向45.7%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.05倍 / 9.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 892円〜943円、ω±0.1で 916円〜919円。

注記:

  • 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。