| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥83.0億 | ¥86.1億 | -3.6% |
| 営業利益 | ¥8.4億 | ¥12.1億 | -30.1% |
| 経常利益 | ¥8.8億 | ¥12.1億 | -27.2% |
| 純利益 | ¥5.7億 | ¥7.8億 | -27.0% |
| ROE | 4.7% | 6.5% | - |
2026年3月期第3四半期累計は、粗利率低下と販管費増加が重なり収益性が大幅に悪化した減収減益決算となった。売上高は83.0億円(前年比-3.6%)、営業利益は8.43億円(同-30.1%)、経常利益は8.83億円(同-27.2%)、純利益(親会社株主帰属)は5.70億円(同-27.0%)となった。売上原価率上昇による粗利率28.1%(前年29.7%、-1.6pt)に加え、販管費が14.87億円(前年13.52億円、+9.9%)と売上減少下で増加したことが、営業利益率10.2%(前年14.0%、-3.8pt)への低下を招いた。通期会社予想に対する進捗は売上高69.1%、営業利益52.6%と、利益面でQ4への依存度が高い状況にある。
【売上高】売上高は83.0億円で前年同期比-3.6%となり、前期の伸長から減収に転じた。当社はインターネットセキュリティ事業の単一セグメントであり、セグメント別の増減要因は開示されていないが、通期予想では売上高120.1億円(前年比+6.1%)を見込んでおり、Q3までの進捗率69.1%を踏まえるとQ4に売上回復を織り込んだ計画となっている。
【損益】売上総利益は23.3億円(粗利率28.1%、前年29.7%)と原価率の上昇が利益を圧迫した。加えて販管費は14.87億円と前年13.52億円から+9.9%増加し、売上減少(-3.6%)を上回るペースで固定費が増加したことで、営業利益は8.43億円(同-30.1%)と大幅減益となった。営業外損益では受取利息が0.30億円(前年0.08億円)に増加し金融収支が改善したため、経常利益の減益幅は-27.2%と営業利益より緩やかとなった。特別損益はほぼ僅少(特別損失0.001億円)で一時的要因の影響は限定的である。法人税等は3.13億円(実効税率35.4%)で、税引前利益8.83億円から純利益5.70億円への圧縮要因となった。総じて減収減益であり、原価率上昇と販管費の先行増加による負の営業レバレッジが最大の要因である。
当社はインターネットセキュリティ事業の単一セグメントであり、セグメント別の売上・損益情報は開示されていない。
【収益性】営業利益率は10.2%で前年14.0%から3.8pt低下し、純利益率も6.9%と前年9.1%から2.2pt縮小した。粗利率は28.1%(前年29.7%)で、原価上昇が収益性低下の起点となっている。【キャッシュ品質】包括利益は5.80億円で純利益5.70億円との乖離は0.10億円と小さく、為替換算調整額+0.09億円が主因であり、利益の質に大きな歪みは見られない。【投資効率】ROEは4.7%で、純利益率の低下が主因となり前年から悪化している。総資産回転率は0.613と、現金比率が高い資産構成を反映して低めの水準にある。【財務健全性】自己資本比率は90.2%(前年87.8%)と一段と高まり、流動負債11.29億円に対し現金及び預金106.06億円を保有するなど、財務基盤は極めて保守的な水準を維持している。
現金及び預金は106.06億円で、前年末の109.86億円から3.81億円減少しており、利益水準に比してキャッシュの積み上がりはやや鈍い状況がうかがえる。運転資本面では、売掛金・受取手形が0.45億円増加し資金の滞留がやや進んだほか、未払法人税等が1.94億円減少、未払消費税等も0.78億円減少しており、これらは税関連の支払によるキャッシュアウトとして作用したとみられる。賞与引当金も0.59億円減少しており、賞与支給に伴う資金流出が推測される一方、その他未払金は0.29億円の増加にとどまり、キャッシュ押し上げ効果は限定的であった。投資面では、のれんが0.74億円(+38.2%)、無形固定資産が1.08億円(+34.3%)とそれぞれ増加しており、M&Aまたはソフトウェア開発投資による資金支出があったとみられるが、いずれも純資産比では小規模にとどまる。総じて、税金・賞与関連の支払と運転資本の増加が当期のキャッシュ創出を利益対比でやや重くした一方、自己資本比率90.2%、現金厚めのバランスシートにより、配当や投資に必要な資金は十分に賄える状態にある。
経常段階の損益は営業外収益0.44億円(うち受取利息0.30億円)と営業外費用0.04億円(うち為替差損0.03億円)が中心で、いずれも小規模かつ経常的な項目であり、一過性の押し上げ・押し下げ要因は限定的である。特別損失は固定資産除却損等0.001億円のみで、実質的に無視できる水準にとどまり、経常利益8.83億円と税引前利益8.83億円はほぼ一致しており利益構造に一時的な歪みはない。包括利益5.80億円と純利益5.70億円の差は為替換算調整額+0.09億円にとどまり、乖離は小さく利益の質は総じて安定的といえる。一方で、売掛金の増加や税関連未払金の減少など運転資本面の変動が当期のキャッシュ転換をやや重くしており、損益計算書上の利益ほどには現金創出が伴っていない点はモニタリングに値する。
通期会社予想は売上高120.1億円(前年比+6.1%)、営業利益16.0億円(同+6.7%)、経常利益16.3億円(同+6.5%)、EPS予想89.36円である。Q3累計の進捗率は売上高69.1%、営業利益52.6%、経常利益54.2%、EPS49.22円(進捗55.1%)と、売上に比べ利益進捗がやや遅れている。当四半期において業績予想・配当予想のいずれも修正は行われておらず、会社側は現行計画の据え置きを継続している。
通期配当予想は1株当たり38.00円である。期末発行済株式数から自己株式を控除した約1,159.6万株を基準とすると年間配当総額は約4.41億円となり、通期純利益予想10.33億円(親会社株主帰属)に対する配当性向は約42.7%と算定される。前年同期の中間配当は0円であり、当社は期末一括配当を基本とする方針とみられる。当四半期における配当予想の修正はなく、現行水準が維持されている。自己資本比率90.2%、現金106.06億円という財務基盤を踏まえると、配当原資の確保余力は高い水準にある。
収益性悪化と負の営業レバレッジ: 売上高が-3.6%減少する一方、販管費は+9.9%増加し、営業利益率は10.2%と前年14.0%から3.8pt低下した。粗利率も28.1%(前年29.7%)に低下しており、コスト構造の固定化が進む中で売上回復が遅れた場合、通期のマージン確度に影響が及ぶ可能性がある。
通期予想に対する進捗遅れ: Q3累計時点の進捗率は売上高69.1%に対し営業利益52.6%、経常利益54.2%にとどまり、利益面でQ4への依存度が高い。Q4における販管費の抑制度合いと売上回復ペースが通期計画達成の鍵となる。
運転資本・キャッシュ変動: 売掛金が0.45億円増加した一方、未払法人税等・未払消費税等が合計2.72億円減少し、賞与引当金も0.59億円減少するなど、税関連支払や賞与支給に伴う資金流出が現金残高を3.81億円押し下げた。こうした運転資本の変動は今後の営業キャッシュフローの振れ要因となり得る。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 10.2% | 8.3% (3.6%–18.6%) | +1.8pt |
| 純利益率 | 6.9% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +0.7pt |
営業利益率・純利益率ともに業種中央値を上回っており、収益性の絶対水準は同業内で相対的に高い位置にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -3.6% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | -14.1pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回っており、同業他社が増収基調にある中で当社は減収局面にある。
※出所: 当社集計
販管費の増加率(+9.9%)が売上高の減少率(-3.6%)を上回る負の営業レバレッジが発生しており、営業利益率は10.2%と前年14.0%から3.8pt低下した。今後、売上回復とコスト抑制のいずれが優先して進むかが、通期の利益率動向を左右する構造となっている。
通期予想に対する進捗は売上69.1%に対し営業利益52.6%・経常利益54.2%とギャップがあり、Q4における巻き返しの規模が計画達成の可否を左右する局面にある。業績予想・配当予想は当四半期時点で修正されていない。
のれん(+38.2%)・無形固定資産(+34.3%)の増加はM&Aまたは開発投資の進展を示すが、いずれも純資産比では軽微である。自己資本比率90.2%、現金106.06億円という財務基盤は、こうした投資や株主還元の原資として引き続き高い耐久性を有している。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,013円 |
| base(基準) | 1,032円 |
| bull(強気) | 1,054円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,054円 |
| 調整後予想EPS | 93.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 42.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.98倍 / 11.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,003円〜1,061円、ω±0.1で 1,031円〜1,032円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。