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60362026 通期プライムJGAAP

KeePer技研株式会社 2026年度 通期 決算

KeePer技研株式会社の2026年度通期決算レポート

KeePer技研株式会社

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥259.6億¥230.9億+12.4%
営業利益¥69.1億¥71.0億-2.6%
経常利益¥69.3億¥71.3億-2.8%
純利益¥98.3億¥48.9億+101.1%
ROE39.2%27.1%-

Executive Summary

当期は増収ながら営業減益となり、最終増益は投資有価証券売却益による一過性要因が主因である。売上高は259.6億円(前年比+12.4%)、営業利益は69.1億円(同-2.6%)、経常利益は69.3億円(同-2.8%)となった一方、純利益は特別利益67.9億円の計上により98.3億円(同+101.1%)と大幅増益となった。粗利率は前年から約3.9pt低下し、営業段階の収益性は伸び悩んでいる。

業績変動要因

【売上高】売上高は259.6億円で前年比+12.4%の増収。KeePerLABOOperation(構成比52.6%)が+10.5%、KeePerProductsAndOthersRelated(構成比47.4%)が+15.2%と両セグメントが増収に寄与した。

【損益】営業利益は69.1億円で前年比-2.6%の減益。粗利率48.4%は前年から約3.9pt低下し、販管費率も21.8%とわずかに上昇したため、増収効果を吸収しきれなかった。セグメント別ではLABOの営業利益が-20.1%と落ち込み、マージンは15.5%まで低下した一方、プロダクツ等は37.7%の高マージンを維持し全社利益を下支えした。純利益は投資有価証券売却益67.9億円を含む特別利益により98.3億円(+101.1%)となった。結論として、当期は増収減益(営業段階)だが、一時的要因により純利益は大幅増益となった。

セグメント別分析

KeePerLABOOperationは売上140.3億円(+10.5%)に対し営業利益21.7億円(-20.1%)、マージン15.5%と採算が悪化した。KeePerProductsAndOthersRelatedは売上125.9億円(+15.2%)、営業利益47.4億円(+8.3%)、マージン37.7%と全社利益の最大の牽引役となった。両セグメント間のマージン格差(15.5%対37.7%)が拡大しており、LABOの収益性低下が全社マージンの押し下げ要因となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は26.6%で前年30.7%から約4.1pt低下したが、純利益率は37.9%(前年21.2%)に上昇、これは特別利益計上によるものであり営業段階の実力とは分けて評価する必要がある。【キャッシュ品質】営業CFは43.9億円で純利益98.3億円に対する比率は0.45倍にとどまり、売掛金・棚卸資産の増加が資金化を遅らせている。【投資効率】ROEは39.2%と高水準だが、うち相当部分は特別利益による純利益押し上げが寄与しており、営業利益ベースの実力収益力とは区別して捉える必要がある。総資産回転率は0.774回。【財務健全性】自己資本比率は74.8%と極めて高く、長期借入金は前年比-50.3%の4.7億円まで圧縮された。現金及び預金は142.8億円(前年比+242%)に急増し、投資有価証券は0.6億円(-98.7%)まで縮小しており、資産構成の入替により流動性が大幅に改善した。

キャッシュフロー分析

営業CFは43.9億円で前年比-25.0%となり、純利益98.3億円に対する裏付けは限定的である。運転資本面では売上債権が5.0億円、棚卸資産が1.9億円それぞれ増加し、法人税等の支払26.4億円と合わせて営業CFを圧迫した。投資CFは投資有価証券売却(110.6億円)を主因に89.5億円のプラスとなり、設備投資は16.8億円にとどまった。財務CFは借入金返済や配当支払により-32.4億円。フリーキャッシュフローは133.4億円と大きいが、これは資産売却による一過性の資金流入に依存しており、平常時の営業活動のみによるキャッシュ創出力とは区別して捉える必要がある。

収益の質

当期の経常的な収益力は営業利益69.1億円および小幅な営業外収支(受取配当0.6億円、受取利息0.2億円等)に表れており、これらは前年からほぼ横ばいの水準である。一方、純利益98.3億円は投資有価証券売却益67.9億円を主因とする特別利益によって押し上げられており、経常利益69.3億円との乖離は約42%に達する。この乖離は非経常的な資産売却によるものであり、翌期以降は同水準の再現性は見込みにくい。営業CFが純利益の0.45倍にとどまる点も、利益の質を評価するうえで留意すべき要素であり、売上債権・棚卸資産の増加によるアクルーアルの膨張が背景にある。

業績予想・ガイダンス

会社計画(売上293.8億円、営業利益90.1億円、純利益62.2億円)に対し、当期実績の進捗率は売上88.4%、営業利益76.7%、純利益158.0%となった。売上・営業利益は計画に対して相対的に低い進捗である一方、純利益は特別利益の計上により計画を大幅に上回っている。この純利益の超過は一過性要因によるものであり、通期計画は当該特別利益を除いた前提で設定されている可能性がある点に留意が必要である。

株主還元

年間配当は100円(期中40円、期末60円)で、配当性向は27.8%(配当総額27.3億円÷純利益98.3億円)である。前年の配当性向33.5%からは低下しているが、これは純利益の急増によるものであり、配当額自体は前年比で増加している。自社株買いは実質ゼロにとどまり、還元は配当中心の方針がうかがえる。フリーキャッシュフロー133.4億円は配当・設備投資を大きく上回るが、当期のFCFは資産売却による一過性の流入を含む点を考慮する必要がある。

リスク要因

  1. セグメント収益性の格差拡大: KeePerLABOOperationの営業利益は-20.1%、マージン15.5%まで低下し、プロダクツ等(37.7%)との格差が拡大している。全社マージンがLABOの採算に左右されやすい構造となっている。

  2. 利益の現金裏付け不足: 営業CFは純利益の0.45倍にとどまり、売上債権・棚卸資産の増加が資金化を遅らせている。トップライン拡大に伴う運転資本膨張が構造的要因となっている。

  3. 純利益の非経常性: 当期純利益98.3億円のうち相当部分は投資有価証券売却益67.9億円に依存しており、経常利益69.3億円との乖離が大きい。翌期以降はこの押し上げ要因の剥落が見込まれる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率26.6%8.1% (3.7%–16.1%)+18.5pt
純利益率37.9%5.9% (2.2%–11.8%)+31.9pt

自社の収益性は業種中央値を大幅に上回っており、営業・純利益率ともに業種内で高水準に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)12.4%10.1% (1.8%–20.2%)+2.3pt

売上成長率は業種中央値をわずかに上回る水準で、IQRレンジ内の中位から上位に位置する。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. トップラインは+12.4%と堅調に拡大した一方、粗利率悪化とKeePerLABOOperationの採算低下により営業利益は減益となっており、増収と営業収益性の間に乖離が生じている。

  2. 当期純利益の大幅増加は投資有価証券売却益という非経常要因が主因であり、経常利益ベースでは前年並みの水準にとどまっている点は、業績の実力を評価するうえで区別が必要である。

  3. 自己資本比率74.8%、長期借入金の大幅圧縮など財務基盤は極めて強固であるが、営業CFが純利益の0.45倍にとどまるなど、キャッシュフローの質は今後のモニタリング対象となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,325円
base(基準)1,383円
bull(強気)1,453円
算出前提
1株純資産(BPS)919円
調整後予想EPS239.1円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向43.9%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.50倍 / 5.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,344円〜1,423円、ω±0.1で 1,371円〜1,400円。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。