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60132027 第1四半期プライムJGAAP

タクマ(6013) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益223%増

2027年度第1四半期の売上高は404.5億円(前年同期比+32.9%)、営業利益は32.8億円(同+223.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社タクマ

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥404.5億¥304.4億+32.9%
営業利益¥32.8億¥10.1億+223.4%
経常利益¥37.0億¥13.4億+175.8%
純利益¥26.4億¥10.8億+143.8%
ROE(年換算)9.5%3.8%-

Executive Summary

タクマの当第1四半期は国内環境・エネルギー事業の急回復を主因に増収増益となり、営業利益は前年の3倍超に拡大した。売上高は404.5億円(前年比+32.9%)、営業利益は32.8億円(同+223.4%)、経常利益は37.0億円(同+175.8%)、純利益は26.4億円(同+143.8%)。増収率を上回るペースで粗利・営業利益が拡大しており、販管費の増加を売上成長が大きく上回ったことで固定費吸収が進んだ点が特徴である。

業績変動要因

【売上高】売上高は404.5億円で前年比+32.9%増。セグメント別では国内環境・エネルギー事業が336.0億円(構成比83.1%、前年比+44.5%)と伸長し全体を牽引した。民生熱エネルギー(パッケージボイラ)事業は50.7億円(同+5.5%)、設備・システム事業は13.2億円(同-13.9%)、海外環境・エネルギー事業は5.5億円(同-40.9%)と、国内事業への依存度が一段と高まった。

【損益】営業利益は32.8億円(同+223.4%)、営業利益率は8.1%で前年3.3%から4.8pt改善した。粗利率も22.2%と前年21.4%から改善し、販管費増加率(+3.3%)を大幅に上回る増収により操業レバレッジが効いた。国内環境・エネルギー事業の営業利益は39.5億円(同+115.3%、利益率11.7%)とセグメント利益の中核を占め、海外環境・エネルギー事業は0.7億円の損失(前年0.3億円の損失から拡大)となった。経常利益には受取配当金4.5億円が寄与し、純利益には投資有価証券売却益2.7億円(一時的要因、純利益の約10%相当)が含まれる。総じて増収増益であり、増益率が増収率を上回る質の高い決算内容といえる。

セグメント別分析

国内環境・エネルギー事業は売上336.0億円(構成比83.1%)、営業利益39.5億円(利益率11.7%、前年7.9%)と収益性・規模の両面で改善し、事実上の利益源となっている。民生熱エネルギー事業は売上50.7億円で前年並みの伸びながら、営業利益は前年0.8億円の損失から1.4億円の利益に転換した。設備・システム事業は売上が減少したものの営業利益は0.8億円と小幅な利益を確保した。海外環境・エネルギー事業は売上5.5億円(同-40.9%)、営業損失0.7億円と損失が拡大し、全社の利益成長の広がりを制約している。全社費用等の調整額は8.2億円のマイナスで前年6.8億円から拡大したが、国内事業の利益拡大がこれを吸収した。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は8.1%で前年3.3%から4.8pt改善し、純利益率も6.5%(前年3.5%)へ拡大した。ROE(年換算)は9.5%となり、収益性改善が資本効率にも反映されている。【キャッシュ品質】受取手形・売掛金は490.3億円で前年比大幅減となり、キャッシュフローの質を支える一方、年換算の債権回収期間は約111日と長く、工事進行・検収のタイミングに起因する構造的特性がある。棚卸資産は98.7億円と前年から増加しており、工事進行に伴う在庫動向として留意点となる。【投資効率】投資有価証券は258.9億円、受取配当金は4.5億円で営業外収益の85%超を占め、政策保有株式からの安定収益が経常利益に一定寄与している。投資有価証券売却益2.7億円は特別利益として一時的に純利益を押し上げた。【財務健全性】自己資本比率は61.9%(前年59.1%)と改善し、有利子負債は0.2億円強にとどまるほぼ無借金の財務構造。現金及び預金は555.9億円で総資産の30.9%を占め、高い流動性を維持している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の直接開示はないが、バランスシートの変動から資金動向を読み取れる。現金及び預金は555.9億円と前年から152.7億円増加し、受取手形・売掛金は前年から338.2億円減少しており、事業活動を通じた資金回収が進んだことがうかがえる。一方で棚卸資産は28.0億円増加しており、工事進行に伴う投入資金の増加要因となっている。短期借入金は前年から6.2億円減少し78.5億円へと縮小、財務面での資金流出は限定的である。契約負債(前受金)は156.2億円で、顧客からの前受けが工事資金の一部を支える構造となっている。総じて、受取債権の圧縮と現金増加が同時に進んだ点は、資金効率の観点で良好な動きと解釈できる。

収益の質

当期の経常利益37.0億円には受取配当金4.5億円が含まれ、これは営業外収益合計5.2億円の85.7%を占める安定的な収益要素である。一方、純利益26.4億円には投資有価証券売却益2.7億円(特別利益)が含まれており、これは一時的要因であって純利益の約10.1%に相当する。この売却益を除いた実質的な純利益は前年からの増益率がやや緩やかになる可能性があり、営業利益の伸び(+223.4%)と比較すると純利益の伸び(+143.8%)が相対的に抑制されている一因ともなっている。法人税等の実効税率は33.5%相当となり、税引前利益から純利益への変換率を押し下げている。包括利益は33.3億円(前年20.9億円)で純利益26.4億円を上回り、有価証券評価差額金6.9億円の増加が主因である。全体として、経常段階の収益は配当収入という比較的安定的な要素に支えられており、特別利益による純利益への一時的な押し上げ効果を除けば、本業由来の収益改善が中心となっている。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高1910.0億円(前年比+15.3%)、営業利益178.0億円(同+15.5%)、経常利益185.0億円(同+13.6%)で、当四半期に修正はない。第1四半期の進捗率は売上高21.2%、営業利益18.4%、経常利益20.0%、純利益(EPS基準)16.8%で、いずれも単純な4分の1(25%)を下回るペースとなっている。通期計画が示す営業利益率は9.3%であり、第1四半期実績の8.1%を上回る水準を想定していることから、下期にかけて工事進行や検収のタイミングによる収益性の一段の改善が計画の前提となっている。

株主還元

通期の配当予想は1株当たり108円で、前四半期時点から修正はない。通期EPS予想215.00円に対する配当性向は約50.2%となる。第1四半期のEPSは36.19円(前年14.20円、同+154.9%)で、通期予想に対する進捗率は16.8%と純利益進捗率17.1%とおおむね整合的である。自己株式は前年から16.8億円増加し69.3億円となっているが、具体的な取得金額の開示はなく、配当のみでの評価にとどめる。現金及び預金555.9億円、自己資本比率61.9%という財務基盤は、計画配当の実行を支える水準にある。

リスク要因

  1. プロジェクト遂行・収益認識リスク: 国内環境・エネルギー事業は売上高の83.1%、セグメント利益の大半を占める。大型環境・エネルギー設備工事における進行遅延や検収タイミングのずれは、四半期業績に大きな影響を与えうる。年換算の債権回収期間は約111日と長く、工事進行に伴う請求・検収サイクルへの感応度が高い。

  2. 海外事業の収益性リスク: 海外環境・エネルギー事業の売上は5.5億円(前年比-40.9%)に縮小し、営業損失は0.7億円に拡大した。海外案件の遂行状況が改善しない場合、事業ポートフォリオの多角化と収益基盤の広がりが限定的なままとなる可能性がある。

  3. 工事契約に係る損失リスクと在庫増加: 工事損失引当金は3.6億円計上されており、材料費・外注費・工程遅延等のコスト変動リスクを内包する。棚卸資産は前年から39.6%増加し98.7億円となっており、工事進行状況と整合しない増加が続く場合、資金効率や損失計上リスクのモニタリングが必要となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率8.1%8.7% (4.2%–14.3%)−0.6pt
純利益率6.5%7.1% (3.2%–10.6%)−0.6pt

営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値をわずかに下回り、収益性は業種内で中位程度に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)32.9%6.2% (-1.1%–14.6%)+26.7pt

売上高成長率は業種中央値を大幅に上回り、業種内でも高い増収ペースにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 第1四半期は営業利益率が前年3.3%から8.1%へ大幅に改善し、増収率(+32.9%)を大きく上回る増益率(+223.4%)を達成した。この差は主に国内環境・エネルギー事業における操業レバレッジの効きを反映しており、固定費吸収力の構造的な変化を示唆する。

  2. 通期計画に対する第1四半期進捗率は売上高21.2%、営業利益18.4%と標準的な4分の1ペースをいずれも下回っており、通期計画達成には下期における国内事業の工事進行・検収の積み上げが鍵となる。通期計画上の営業利益率9.3%は第1四半期実績を上回る前提であり、この差分の実現状況が今後の決算で注目点となる。

  3. 純利益には投資有価証券売却益2.7億円が特別利益として含まれ、純利益の約10.1%に相当する一時的要因である。この点を踏まえると、本業由来の増益ペースは純利益の伸び率(+143.8%)よりもやや緩やかである可能性があり、次四半期以降の一時的要因の有無が収益の質を評価する上での観察点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,712円
base(基準)1,767円
bull(強気)1,849円
算出前提
1株純資産(BPS)1,539円
調整後予想EPS230.4円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向50.2%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.15倍 / 7.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,719円〜1,818円、ω±0.1で 1,762円〜1,775円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。