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59322027 第1四半期プライムJGAAP

三協立山(5932) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益黒字転換

2027年度第1四半期の売上高は972.7億円(前年同期比+13.3%)、営業利益は26.4億円(黒字転換)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

三協立山株式会社

建設・資材/金属製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥972.7億¥858.5億+13.3%
営業利益¥26.4億−¥11.6億+326.9%
経常利益¥24.3億−¥12.1億+301.2%
純利益¥15.4億−¥7.0億+319.5%
ROE(年換算)6.4%−3.0%-

Executive Summary

増収とマテリアル事業の採算改善により、前年同期の営業赤字から黒字へ転換したことが今四半期の最重要ポイントである。売上高は972.7億円(前年比+13.3%)、営業利益は26.4億円(前年は11.6億円の損失、38.1億円の改善)となった。経常利益は24.3億円(前年は12.1億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は15.7億円(前年は6.9億円の損失)である。粗利率の改善と販管費の減少が営業段階の利益転換を支えた。営業利益26.4億円のうちマテリアル事業が24.2億円を占め、利益の事業集中度が高い。

業績変動要因

【売上高】売上高は114.1億円増加した。増収の主因はマテリアル事業(+45.2%)と国際事業(+26.0%)である。構成比は建材事業が約41.7%と最大だが、2.1%減収となった。商業施設事業は+4.8%である。

【損益】粗利率は前年の18.5%から20.0%へ改善した。売上原価の増加率は約11.2%で、売上高の伸びを下回った。販管費も170.1億円から167.9億円へ減少し、営業利益率は2.7%(前年は△1.4%)となった。特別損益は純額で0.75億円の損失と小さく、一時的要因の影響は限定的である。黒字転換は営業段階の改善によるもので、結論は増収増益(前年の赤字からの黒字転換)である。

セグメント別分析

マテリアル事業が利益の中心で、売上高220.4億円(+45.2%)、営業利益24.2億円(前年1.7億円)、利益率11.0%となった。建材事業は売上高405.6億円(△2.1%)で営業損失4.3億円と赤字が続くが、前年の13.7億円の損失からは縮小した。国際事業は売上高241.7億円(+26.0%)、営業利益5.3億円(前年1.0億円)、利益率2.2%である。商業施設事業は売上高104.3億円(+4.8%)、営業利益1.6億円(前年は0.3億円の損失)である。

マテリアル事業と建材事業の利益率差は約12.1ptあり、連結利益の約92%がマテリアル事業に由来する。同事業の採算が連結業績を大きく左右する構造である。

なお、セグメント売上高は外部顧客向けの金額である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は2.7%(前年△1.4%)、粗利率は20.0%、純利益率(親会社株主帰属)は約1.6%である。年換算ROEは6.4%となった。【キャッシュ品質】CF計算書の開示はない。現金及び預金は297.3億円から249.0億円へ48.3億円減少した。売上債権は455.8億円、棚卸資産は213.6億円である。【投資効率】基本EPSは50.15円(前年△21.95円)である。有形固定資産は1,035.4億円で総資産の約34%を占める。【財務健全性】自己資本比率は31.1%、流動比率は約129.9%である。短期借入金は57.9億円から138.5億円へ増加した。長期借入金は681.8億円から649.2億円へ減少した。支払利息は4.5億円から6.0億円へ増加しており、利払い負担は重くなっている。

キャッシュフロー分析

CF計算書データはなく、BSの推移から資金動向を見ると、手元資金が減少する一方で短期借入が増加している。現金及び預金は48.3億円減少した。短期借入金は80.6億円増加し、長期借入金は32.6億円減少した。借入の期間構成が短期寄りにシフトしている。短期借入金と1年内返済予定長期借入金の合計は369.3億円で、現金及び預金249.0億円を上回る。売上債権は微減(460.5億円から455.8億円)、棚卸資産は196.1億円から213.6億円へ増加した。仕入債務は468.9億円から464.9億円へ減少した。運転資本の動きも資金需要に影響した可能性がある。借換えと返済時期の管理が資金面の論点である。

収益の質

今回の黒字転換は、特別損益ではなく営業段階の改善によるもので、収益の質は相対的に良好である。営業利益26.4億円に対し経常利益は24.3億円で、差は2.1億円の減少にとどまる。営業外費用7.2億円のうち支払利息が6.0億円を占め、営業外収益5.0億円(受取配当金1.5億円、持分法損益1.0億円を含む)で一部を補っている。特別利益0.3億円、特別損失1.1億円と、純額の影響は小さい。税引前利益23.5億円に対し法人税等は8.1億円である。包括利益は19.4億円で、有価証券評価差額金7.0億円が押し上げ、退職給付に係る調整額△3.9億円が押し下げた。包括利益は四半期純利益15.4億円を上回った。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高3,900億円、営業利益40億円、経常利益15億円、親会社株主帰属純利益10億円で、当四半期の修正はない。第1四半期の進捗率は売上高24.9%、営業利益66.0%である。経常利益は161.9%、純利益は157.1%で、すでに通期予想を上回っている。経常利益予想(15億円)が営業利益予想(40億円)を大きく下回る点は、予想の構造として注目される。進捗の高さは第1四半期のマテリアル事業の採算に依存しており、後続四半期の利益水準は別途確認が必要である。

株主還元

通期の配当予想は1株当たり25.0円で、当四半期の修正はない。前年の配当実績は12.5円であり、予想は増配となる。予想EPS31.91円に対する予想配当性向は約78.3%である。今期の第1四半期EPSは50.15円で、予想EPSを上回っている。配当の持続性は通期の利益水準と、現預金249.0億円を含む資金状況の双方で確認する必要がある。

リスク要因

  1. 事業集中リスク: マテリアル事業の営業利益24.2億円は連結営業利益26.4億円の約92%を占める。同事業の需要や原材料価格が変動すれば、連結利益への影響は大きい。

  2. 建材事業の収益性リスク: 最大の売上規模(405.6億円)を持つ建材事業は営業損失4.3億円である。赤字が続けば、連結の営業利益率2.7%を押し下げる。

  3. 財務レバレッジ・資金繰りリスク: 総負債は2,126.1億円で、純資産957.9億円に対し約2.22倍である。短期借入金は前年比139.2%増加し、支払利息は5.96億円(前年4.50億円)となった。利益率が低下すれば、利払い負担の比重が高まる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率2.7%8.7% (4.1%–14.3%)−5.9pt
純利益率1.6%7.0% (3.1%–10.6%)−5.5pt

収益性は、営業利益率・純利益率ともに業種IQRの下限(4.1%・3.1%)を下回る水準である。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)13.3%6.1% (-1.1%–14.6%)+7.2pt

売上高成長率は中央値を上回り、IQR上限(14.6%)に近い位置にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 黒字転換の中心はマテリアル事業であり、連結利益の約92%を同事業が占める。建材事業の赤字(△4.3億円)の解消状況が、利益の裾野の広がりを測る材料となる。

  2. 営業利益率は2.7%に改善したが、業種中央値8.7%との差は5.9ptある。粗利率は18.5%から20.0%へ改善し、販管費の減少も寄与した。この改善が通期で続くかが論点である。

  3. 第1四半期の利益は通期予想の営業利益40億円に対し66.0%まで進捗した。一方で、短期借入金の増加(+80.6億円)と現預金の減少(△48.3億円)、支払利息の増加も併せて確認する必要がある。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,346円
base(基準)2,355円
bull(強気)2,362円
算出前提値
1株純資産(BPS)3,057円
調整後予想EPS35.6円
株主資本コスト r9.99%(10年国債 2.99% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向78.3%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.77倍 / 66.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,293円〜2,421円、ω±0.1で 2,335円〜2,369円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 25%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-09 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。