| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥412.0億 | ¥334.5億 | +23.2% |
| 営業利益 | ¥11.3億 | ¥11.2億 | +1.5% |
| 経常利益 | ¥10.8億 | ¥10.7億 | +0.7% |
| 純利益 | ¥4.2億 | ¥7.3億 | -42.8% |
| ROE | 0.3% | 0.5% | - |
当四半期は売上高が2桁増収となる一方、金利負担の増加と特別損失の計上により純利益が大幅に減少し、増収と最終減益が併存する決算となった。売上高は412.0億円(前年比+23.2%)、営業利益は11.3億円(同+1.5%)、経常利益は10.8億円(同+0.7%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は4.2億円(同-42.8%)となった。増収は橋梁事業・エンジニアリング事業の伸長によるもので、粗利率は13.3%(前年13.0%)へ改善したが、販管費増加により営業利益率は2.8%(前年3.3%)へ低下し、加えて支払利息の増加(前年0.9億円→2.5億円)と特別損失4.8億円の計上が純利益を押し下げた。
【売上高】売上高412.0億円(前年比+23.2%)は、橋梁事業222.5億円(+19.6%、全社構成比54.0%)、システム建築事業110.3億円(+11.4%、同26.8%)、エンジニアリング事業64.8億円(+76.4%、同15.7%)がいずれも増収となったことで実現した。特にエンジニアリング事業の伸びが顕著で、前年の低水準からの急回復が全体の増収率を押し上げている。
【損益】粗利率は13.3%と前年の13.0%から+0.3pt改善したが、販管費率が10.6%と前年9.6%から+0.9pt上昇し、コスト増を吸収しきれず営業利益率は2.8%(前年3.3%)へ-0.6pt低下した。経常利益は営業外収益(受取配当2.0億円等)と営業外費用(支払利息2.5億円等)が相殺し合い、前年比+0.7%とほぼ横ばい。一方、特別損失4.8億円の計上により税引前利益は6.1億円まで圧縮され、純利益は4.2億円(前年比-42.8%)へ落ち込んだ。増収であるにもかかわらず最終利益が大きく減少しており、増収減益の決算と評価できる。
最大の増収セグメントはエンジニアリングで、売上64.8億円(前年比+76.4%)と大幅に伸長した。損益面では高採算のシステム建築(売上110.3億円、営業利益10.2億円、利益率9.3%)が全社利益の最大の牽引役となっている一方、最大売上構成の橋梁事業は採算が大きく悪化した。
セグメント間の利益率格差(1.6%~9.3%程度)が大きく、最大売上構成の橋梁事業の採算悪化が全社営業利益率2.8%を押し下げる構造となっている。全社費用等の調整額は-8.6億円で前年-5.8億円から拡大しており、管理部門コストの増加も利益圧迫要因の一つである。
【収益性】営業利益率は2.8%で前年同期の3.3%から低下し、純利益率も1.0%と前年2.2%から縮小した。ROEは0.3%にとどまり、粗利率13.3%(前年13.0%から+0.3pt改善)にもかかわらず販管費率が10.6%(前年9.6%から+0.9pt上昇)へ拡大したことが収益性低下の主因である。【キャッシュ品質】現金及び預金は542.3億円で前期末比+21.9%増加し、完成工事未収入金は1,059.1億円(前期末比-11.7%)へ減少、未成工事受入金は84.6億円(同+13.8%)へ増加しており、工事代金の回収進捗と前受金の積み上がりが資金繰りを下支えしている。【投資効率】総資産回転率は0.164回(四半期ベース、非年換算)にとどまり、総資産2,507.1億円に対する利益創出効率は低水準にある。【財務健全性】自己資本比率は52.7%で前期末52.9%からほぼ横ばいを維持し、流動比率は190.7%(流動資産1,717.0億円/流動負債900.6億円)と流動性は厚い。一方、有利子負債合計は約569.1億円で、うち1年内返済・償還分が約443億円と全体の77.8%を占めて短期性が高く、支払利息の増加(前年0.9億円→2.5億円)によりインタレストカバレッジは12.6倍から4.5倍へ低下しており、財務コストの動向はモニタリングが必要である。
現金及び預金は542.3億円で前期末比+97.4億円(+21.9%)増加し、資金の流動性は一段と厚みを増した。主要な資金創出要因として、完成工事未収入金が1,059.1億円と前期末の1,198.9億円から-139.8億円(-11.7%)減少し、工事代金の回収が進捗した。一方、未成工事受入金(前受金)は84.6億円と前期末74.3億円から+13.8%増加し、先行受注案件からのキャッシュインが下支えとなった。短期借入金は252.0億円と前期末271.0億円から-19.0億円(-7.0%)減少し、短期資金需要も緩和している。これらの動きから、当四半期は完工債権の回収と前受金の積み上がりにより運転資本が改善方向にあり、現金残高の増加に寄与したと解釈できる。
経常利益10.8億円に対し特別損失4.8億円を計上し、税引前利益は6.1億円まで圧縮された。特別損失は純利益4.2億円の113%相当に達し、当期の最終損益は一時的要因の影響を強く受けている。営業外損益は受取配当金2.0億円を含む営業外収益2.9億円に対し、支払利息2.5億円を含む営業外費用3.4億円が計上され、差引き0.5億円の費用超過となった。支払利息は前年の0.9億円から2.5億円へ182%増加し、金利負担の高まりが経常段階の収益性を圧迫する一因となっている。包括利益は8.3億円と純利益4.2億円を上回り、有価証券評価差額金4.1億円を中心とした評価益が上乗せされた形で純利益と包括利益の間に乖離がみられる。前年同期も同様の構図(包括利益19.1億円に対し純利益7.3億円)であり、保有投資有価証券の時価変動が業績のブレ要因となりうる点は留意点である。
通期会社計画に対する進捗率は売上高20.8%、営業利益9.5%、経常利益9.6%、純利益5.1%で、単純な4分の1(25%)対比ではいずれも下回るスタートとなった。特に利益系指標の遅れが目立ち、通期営業利益予想120.0億円(前期比-11.1%)、経常利益予想112.0億円(同-17.7%)は前期比で減益を見込む計画であり、当四半期の増収・利益横ばい基調とは方向性が異なる。会社は当四半期時点で業績予想および配当予想の修正を行っておらず、通期計画は下期偏重の内容とみられる。橋梁事業の採算改善、および金利負担・特別損益の一巡が下期の利益回復を左右する要素となる。
通期配当予想は1株65円で、前期実績60円から+5円(+8.3%)の増配計画である。予想EPS209.62円に対する配当性向は約31.0%(65円÷209.62円)で、無理のない水準といえる。現金及び預金542.3億円、自己資本比率52.7%という財務基盤を踏まえると、配当実行力に対する裏付けは相応にある。当四半期時点で配当予想の修正は行われていない。
橋梁事業の採算悪化: 売上高222.5億円(+19.6%)に対し営業利益は3.7億円(-49.0%)、利益率は1.6%(前年3.9%相当から-2.3pt)へ低下した。全社売上の54.0%を占める最大セグメントの採算悪化が、全社営業利益率2.8%を押し下げる主因となっている。
金利負担の増加と有利子負債の短期性: 支払利息は前年0.9億円から2.5億円へ増加し、EBITに対するインタレストカバレッジは12.6倍から4.5倍へ低下した。有利子負債合計約569.1億円のうち1年内返済・償還分が約443億円(全体の77.8%)を占め、金利上昇局面での調達コスト増加が財務コストに影響しうる。
完成工事未収入金の水準: 完成工事未収入金は1,059.1億円(前期末比-11.7%)とやや減少したものの、総資産2,507.1億円の42.2%を占める水準にあり、工事進捗・検収スケジュュール次第でキャッシュ回収のタイミングが変動する可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 2.8% | 8.8% (4.4%–14.3%) | -6.1pt |
| 純利益率 | 1.0% | 7.3% (3.3%–10.6%) | -6.2pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく下回り、収益性は業種内で低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 23.2% | 6.6% (-0.3%–14.8%) | +16.6pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも高い増収率を示している。
※出所: 当社集計
増収率+23.2%に対し営業利益は+1.5%にとどまった。売上総利益率は+0.3pt改善した一方、販管費率が+0.9pt上昇し、コスト増を吸収しきれず営業利益率は2.8%へ-0.6pt低下している。増収基調と利益率動向の乖離は、コスト構造や価格転嫁の進捗を見る上での注目点である。
経常利益はほぼ横ばい(+0.7%)である一方、特別損失4.8億円の計上により純利益は4.2億円(-42.8%)まで縮小した。特別損失は純利益の113%規模に相当し、当四半期の最終利益は一時的要因の影響を強く受けた形である。
通期計画に対する進捗率は売上高20.8%に対し営業利益9.5%、純利益5.1%と利益系が下回っており、通期計画自体も営業利益・経常利益は前期比減益を見込む内容である。下期における橋梁事業の採算動向、および金利・特別損益の発生状況が、通期進捗を評価する上でのポイントとなる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,037円 |
| base(基準) | 3,104円 |
| bull(強気) | 3,152円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 3,354円 |
| 調整後予想EPS | 234.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 31.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.93倍 / 13.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,018円〜3,194円、ω±0.1で 3,095円〜3,109円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。