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58202026 第3四半期スタンダードJGAAP

三ッ星(5820) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益104%増

2026年度第3四半期の売上高は85.7億円(前年同期比+4.4%)、営業利益は2.8億円(同+104.3%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社 三ッ星

鉄鋼・非鉄/非鉄金属


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥85.7億¥82.1億+4.4%
営業利益¥2.8億¥1.4億+104.3%
経常利益¥2.9億¥1.2億+145.5%
純利益¥1.9億¥1.8億+9.9%
ROE(年換算)3.8%3.5%-

Executive Summary

第3四半期累計は増収に加えて営業利益・経常利益が大幅に伸びる着地となった。売上高は85.7億円(前年同期82.1億円、+4.4%)、営業利益は2.8億円(前年1.4億円、+104.3%)、経常利益は2.9億円(前年1.2億円、+145.5%)、純利益は1.9億円(前年1.8億円、+9.9%)となった。営業・経常利益の伸びに比べ純利益の伸びが小幅なのは、前年同期に投資有価証券売却益1.12億円という特別利益が計上されていたためであり、今期の特別損益は固定資産除却損0.1億円のみで一時的な押し上げ効果は縮小している。

業績変動要因

【売上高】売上高は85.7億円で前年比+4.4%増収。セグメント別では主力の電線が60.2億円(構成比70.2%)で前年比+2.9%増、ポリマテックが19.0億円で+9.0%増、電熱線が6.5億円で+5.4%増と全セグメントが増収した。

【損益】営業利益は2.8億円(前年比+104.3%)と大幅改善し、粗利率は18.3%、販管費は12.8億円(前年13.1億円)に減少した。セグメント別営業損益では電線が3.3億円(利益率5.4%)と唯一のプラスで全体利益を牽引する一方、ポリマテックは△0.4億円、電熱線は△0.0億円と損失が続いている。経常利益は営業利益の改善をほぼ反映し2.9億円(+145.5%)となったが、純利益は前年に計上されていた投資有価証券売却益(一時的要因)が今期は無いため+9.9%の伸びにとどまった。結論として増収増益である。

セグメント別分析

電線セグメントは売上60.2億円(構成比70.2%)、営業利益3.3億円(利益率5.4%)で全社利益の実質的な源泉となっている。ポリマテックは売上19.0億円(構成比22.2%)だが営業損失0.4億円(利益率△2.0%)と前年(△1.2億円)から損失は縮小したものの依然マイナスが続く。電熱線は売上6.5億円(構成比7.6%)、営業損失0.0億円(利益率△0.5%)とほぼ収支均衡である。全社の増益は電線セグメントの増収・利益率改善に大きく依存しており、他2セグメントの収益化が今後の課題となる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は3.3%(前年1.7%)に改善したが粗利率は18.3%と依然低水準にあり、原価構造の重さが利益率の制約となっている。【キャッシュ品質】売掛金21.1億円、棚卸資産17.7億円と運転資本の規模が大きく、在庫・回収の滞留は営業キャッシュフローの創出力に影響を与えうる。【投資効率】ROE(年換算)は3.8%で、純利益率の低さと総資産回転率の低さが制約要因となっている。【財務健全性】自己資本比率は52.1%(前年52.4%)とほぼ横ばいで、流動資産83.5億円に対し流動負債38.2億円と短期の資金余力は確保されている。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、バランスシートの動きから資金動向を読み取ると、現金及び預金は18.6億円で前年同期の20.4億円から減少している。売掛金・棚卸資産を合算した運転資本は45.3億円規模に達し、買掛金は9.3億円(前年6.3億円、+48.2%)と大きく増加しており、仕入拡大または支払条件の調整によって短期の資金繰りを補っている可能性がある。長期借入金は19.6億円で前年20.6億円からわずかに減少し、有利子負債への依存度は大きくは変化していない。全体として、営業利益の改善が現金水準の改善には直結しておらず、在庫・売掛金の滞留がキャッシュ創出の制約要因となっていると考えられる。

収益の質

今期の税引前利益2.8億円のうち、特別損失0.1億円(固定資産除却損)を除けば本業由来の利益が中心であり、前年同期に見られた投資有価証券売却益1.12億円のような一時的な押し上げ要因は今期には存在しない。営業外収益は0.3億円(受取配当金0.1億円、為替差益0.1億円等)、営業外費用は0.3億円(支払利息0.3億円が主体)でほぼ相殺されており、経常利益と営業利益の差は小さく本業の実力に近い水準である。包括利益は2.4億円で純利益1.9億円をやや上回り、有価証券評価差額金+0.8億円が押し上げ要因、為替換算調整額△0.3億円が押し下げ要因となっている。総じて今期の利益は前年に比べ一時項目への依存度が低く、収益の質は改善している。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高111.8億円(YoY+2.8%)、営業利益2.3億円(YoY+63.3%)、経常利益2.1億円(YoY+38.8%)である。第3四半期累計の売上高85.7億円は通期予想の76.7%まで進捗しており、順調な水準にある。一方、営業利益は累計2.8億円に対し通期予想2.3億円と、累計実績が既に通期予想を上回っている状態であり、通期の営業利益予想は保守的な設定である可能性がある。業績予想・配当予想ともに当四半期での修正は行われていない。

株主還元

配当は中間0円、期末予想17.00円で年間配当予想として提示されている。通期純利益予想1.58億円と配当予想を基にした配当性向は約33%程度となり、一般的な持続可能水準(60%未満)の範囲内にある。自社株買いに関する開示はなく、現時点では配当を中心とした株主還元方針である。

リスク要因

  1. セグメント収益偏重リスク: 全社営業利益2.8億円のうち電線セグメントが3.3億円を稼ぎ、ポリマテック(△0.4億円)と電熱線(△0.0億円)が損失を計上している。単一セグメントへの利益依存度が高い。

  2. 運転資本滞留リスク: 売掛金21.1億円、棚卸資産17.7億円と運転資本規模が大きく、資産の滞留がキャッシュフロー創出力を圧迫する可能性がある。買掛金は前年比+48.2%と急増しており、支払条件の変化や仕入増加の要因精査が必要である。

  3. 低収益構造リスク: 粗利率18.3%、営業利益率3.3%は改善傾向にあるものの、コスト構造上の低マージン体質が続いており、外部環境変化(原材料費・為替等)に対する利益の感応度が相対的に高いと考えられる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率3.3%8.6% (4.3%–12.7%)−5.3pt
純利益率2.3%6.4% (2.8%–10.3%)−4.2pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、収益性は製造業平均に対し見劣りする水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)4.4%3.3% (-2.1%–8.9%)+1.1pt

売上高成長率は業種中央値をわずかに上回り、トップラインの拡大ペースは平均的な水準にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収に加え営業利益・経常利益が大幅改善したが、前年に計上された投資有価証券売却益の反動から純利益の伸びは+9.9%にとどまっており、増益の内訳として一時項目の影響が縮小し本業由来の利益質が改善している点が読み取れる。

  2. セグメント別では電線が営業利益3.3億円を稼ぎ全社利益をけん引する一方、ポリマテック・電熱線は損益ゼロ近傍にとどまっており、セグメント間の収益性のばらつきが決算の構造的特徴として観察される。

  3. 買掛金の+48.2%増加と売掛金・棚卸資産の高水準は運転資本の動向として注視点であり、通期の営業利益予想(累計実績が既に上回る水準)の進捗と合わせて、今後の開示データでの確認が有用である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,543円
base(基準)1,565円
bull(強気)1,571円
算出前提
1株純資産(BPS)1,988円
調整後予想EPS52.8円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向37.0%
予想EPSの信頼度調整×1.150(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.79倍 / 29.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,523円〜1,609円、ω±0.1で 1,552円〜1,573円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。