| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥13305.9億 | ¥11484.4億 | +15.9% |
| 営業利益 | ¥970.6億 | ¥603.0億 | +61.0% |
| 経常利益 | ¥1030.4億 | ¥618.4億 | +66.6% |
| 純利益 | ¥690.1億 | ¥409.4億 | +68.6% |
| ROE | 2.4% | 1.4% | - |
情報通信・産業素材事業を中心とした高採算事業の伸長により収益ミックスが改善し、増収増益かつ利益成長率が売上成長率を大きく上回る決算となった。売上高は13,305.9億円(前年比+15.9%)、営業利益は970.6億円(同+61.0%)、経常利益は1,030.4億円(同+66.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は664.1億円(同+89.1%、前年354.2億円)となった。なお非支配株主帰属分を含む連結の四半期純利益は690.1億円(同+68.6%)である。営業利益率は7.3%と前年5.3%から+204bp改善しており、粗利率の上昇と販管費率の低下が主因である。
【売上高】全社売上高は13,305.9億円で前年比+15.9%。構成比60.3%を占める自動車事業が8,028.0億円(+19.7%)と最大の牽引役となった。情報通信(+40.3%)、産業素材他(+24.6%)、エレクトロニクス(+22.8%)も高い伸びを示す一方、環境エネルギーは2,530.4億円(-3.7%)と唯一の減収セグメントとなった。
【損益】営業利益は970.6億円(+61.0%)、営業利益率7.3%(前年5.3%、+204bp)。粗利率19.5%(前年18.0%、+149bp)の改善と、販管費率12.2%(前年12.8%、-55bp)の低下がともに寄与した。セグメント別では情報通信(利益率31.5%、+235.1%)と産業素材他(利益率14.7%、+203.1%)の高採算化が全社利益率を押し上げた一方、最大セグメントの自動車は増収ながら営業利益260.3億円(-2.1%)、利益率3.2%(前年3.97%)へ低下し、唯一の減益セグメントとなった。経常利益1,030.4億円(+66.6%)は持分法投資損益88.8億円(前年31.5億円)の増加などが寄与している。特別損失は固定資産除却損6.6億円のみで一時的要因は軽微であり、経常利益と純利益の乖離は主に法人税等(実効税率32.6%)による。結論として増収増益であり、増益率が増収率を大きく上回る利益率改善型の決算である。
情報通信事業は営業利益272.5億円(+235.1%)、利益率31.5%と全セグメント中最高で、規模は小さいものの(売上構成比6.5%)全社利益成長の主要な牽引役となった。産業素材他も営業利益170.5億円(+203.1%)、利益率14.7%へ急改善している。エレクトロニクスは営業利益117.2億円(+86.4%)、利益率10.6%。環境エネルギーは売上が-3.7%の減収ながら営業利益は152.7億円(+12.1%)、利益率6.0%へ改善しており、構成見直しが進んだ可能性がある。自動車は売上構成比60.3%と最大規模ながら、営業利益260.3億円(-2.1%)、利益率3.2%(前年3.97%)と唯一の減益・低採算セグメントであり、全社利益率の押し下げ要因となっている。
【収益性】営業利益率7.3%(前年5.3%、+204bp改善)、粗利率19.5%(前年18.0%、+149bp改善)、販管費率12.2%(前年12.8%、-55bp)、純利益率(親会社株主帰属ベース)5.0%(前年3.1%、+193bp改善)。【投資効率】ROE2.4%。【キャッシュ品質】現金及び預金2,647.3億円(前年2,369.8億円、+11.7%)、包括利益1,768.1億円は親会社株主帰属純利益664.1億円を大きく上回り、有価証券評価差額868.6億円や為替換算調整200.2億円といった評価性項目が主因である。【財務健全性】自己資本比率55.1%(前年56.9%、-1.8pt)、流動比率167.1%、当座比率93.2%で短期安全性は良好。インタレストカバレッジは17.8倍(営業利益970.6億円/支払利息54.5億円)と利払い負担余力は高いが、短期借入金は3,284.5億円(前年2,107.3億円、+55.9%)へ増加している。
CF計算書データがないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は2,647.3億円と前年から+277.5億円(+11.7%)増加した。棚卸資産は11,399.4億円(前年10,181.5億円、+12.0%)、売掛金は9,177.5億円(前年9,482.1億円、-3.2%)となっており、売上高の伸び+15.9%に対し棚卸資産と売掛金の合計は+4.6%増にとどまるため、運転資本の効率は概ね維持されている。一方、短期借入金は3,284.5億円(前年2,107.3億円、+55.9%)へ急増しており、資金需要の一部を短期調達で賄う構図がうかがえる。利益剰余金は18,889.8億円と前年から146.5億円減少しており、四半期純利益の積み増しを上回る配当支払等が生じたとみられる。有形固定資産は12,200.3億円(前年11,894.3億円、+2.6%)、投資有価証券は8,488.7億円(前年7,130.3億円、+19.1%)と増加しており、設備投資と有価証券への資金配分が継続していることを示す。
経常的な収益が中心で、一時的損益の影響は限定的である。特別損失は固定資産除却損6.6億円のみで、売上高比0.05%と軽微である。営業外収益は179.7億円で、内訳は持分法投資損益88.8億円(前年31.5億円から増加)、受取配当金37.0億円、受取利息13.8億円などで構成される。営業外費用は119.9億円で支払利息54.5億円を含むが、インタレストカバレッジ17.8倍と利払い負担は小さい。税引前利益1,023.8億円に対し法人税等は333.8億円で、実効税率は32.6%とおおむね標準的な水準である。親会社株主に帰属する四半期純利益664.1億円と営業利益970.6億円の乖離は、税負担と非支配株主帰属損益(25.9億円)でおおむね説明できる。包括利益1,768.1億円は純利益を大きく上回っており、有価証券評価差額や為替換算調整といった評価性の項目が主因であるため、経常的な収益力とは区別して捉える必要がある。
通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高24.6%(13,305.9億円/54,000.0億円)、営業利益21.6%(970.6億円/4,500.0億円)、経常利益22.4%(1,030.4億円/4,600.0億円)、純利益(親会社株主帰属ベース)19.5%(664.1億円/3,400.0億円)となった。売上高は四半期均等進捗の目安25%に近い一方、利益系指標はやや下回る進捗となっている。最大セグメントである自動車事業の利益率低下が、利益系指標の進捗を相対的に抑えている一因と考えられる。なお当四半期において業績予想の修正が行われている。
会社は2027年3月期の年間配当予想を39.00円としているが、これは2026年7月1日付で実施した株式1株につき4株の割合の株式分割後の金額である。分割を考慮しない場合の年間配当金合計は156.00円となり、前期(2026年3月期)実績の50円と比較する際にはこの分割調整を踏まえる必要がある。配当性向は、予想EPS108.99円(分割後ベース)に対し配当39.00円で約35.8%となる。当四半期において配当予想の修正は行われていない。
自動車セグメントの収益性低下: 売上高8,028.0億円(構成比60.3%、+19.7%)に対し営業利益は260.3億円(-2.1%)、利益率は3.2%と前年の3.97%から低下した。全社売上の6割を占める同セグメントの低採算が続く場合、全社利益成長の重石となりうる。
短期借入金の急増: 短期借入金は3,284.5億円と前年の2,107.3億円から+55.9%増加した。流動比率167.1%・インタレストカバレッジ17.8倍と当面の支払能力は確保されているが、短期資金への依存度上昇は金利環境の変化を受けやすい。
自己資本比率の低下: 自己資本比率は55.1%と前年の56.9%から-1.8pt低下した。総資産が+6.6%拡大する一方、自己資本の増加は+3.3%にとどまっており、資産拡大が負債の増加を伴う形で進んでいる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 7.3% | 8.8% (4.3%–14.4%) | -1.5pt |
| 純利益率 | 5.2% | 7.3% (3.3%–10.6%) | -2.1pt |
自社の収益性は業種中央値をやや下回る水準にあり、営業利益率・純利益率とも改善余地がある位置づけである。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 15.9% | 6.6% (-0.5%–14.7%) | +9.3pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、IQR上限も超える高水準の伸びとなっている。
※出所: 当社集計
情報通信事業(利益率31.5%、+235.1%)と産業素材他事業(利益率14.7%、+203.1%)の高採算化が、全社営業利益率の+204bp改善を主導した。両事業の構成比拡大は利益ミックスの構造的改善を示唆する。
最大セグメントの自動車事業は増収(+19.7%)ながら営業利益は-2.1%減、利益率は3.2%へ低下した。売上構成比60.3%を占めるため、この収益性動向が通期の利益系進捗(19.5〜22.4%)に影響している可能性がある。
短期借入金+55.9%増と自己資本比率-1.8pt低下は、増収局面における資金調達構造の変化を示しており、財務レバレッジの推移が今後の観察点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,005円 |
| base(基準) | 1,070円 |
| bull(強気) | 1,087円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 938円 |
| 調整後予想EPS | 125.3円 |
| 株主資本コスト r | 8.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 35.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.150(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.14倍 / 8.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,040円〜1,102円、ω±0.1で 1,067円〜1,075円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。