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57132027 第1四半期プライムIFRS

住友金属鉱山(5713) 2027年度第1四半期決算 増収・税前益211%増

2027年度第1四半期の売上高は5,401億円(前年同期比+42.3%)、税引前利益は1,180億円(同+211.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

鉄鋼・非鉄/非鉄金属


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥5401.1億¥3796.0億+42.3%
営業利益¥899.4億¥161.5億+456.9%
税引前利益¥1180.4億¥379.0億+211.4%
純利益¥947.4億¥298.1億+217.8%
ROE4.0%1.3%-

Executive Summary

売上高・利益ともに大幅な増収増益となり、金属価格上昇と製錬事業の黒字転換が業績を押し上げた。売上高は5401.1億円(前年比+42.3%)、営業利益は899.4億円(前年161.5億円から+737.9億円)、経常段階に相当する税引前利益は1180.4億円(同+211.4%)、純利益(親会社株主帰属)は879.4億円(同+220.5%)となった。粗利率20.3%(前年9.2%)、営業利益率16.6%(前年4.3%)と採算が大幅に改善し、売上拡大に対して販管費増加が4.3%に留まったことで強い営業レバレッジが働いた。

業績変動要因

【売上高】売上高5401.1億円は前年比+42.3%。セグメント別では製錬が3993.0億円(+44.7%、構成比73.9%)と最大かつ主導的に増収し、資源621.0億円(+57.7%)、材料776.3億円(+22.2%)も伸長した。金属価格上昇と資源・製錬の量的拡大が全社増収を支えた。

【損益】営業利益899.4億円(前年161.5億円)は、粗利率20.3%への改善(前年9.2%)と販管費率3.6%への低下(前年5.0%)が主因。製錬セグメントは前年の損失から364.9億円の利益に転換し、資源は712.8億円と最大の利益源となった。金融収益173.9億円、持分法投資利益171.7億円が税引前利益1180.4億円を押し上げ、純利益879.4億円(+220.5%)に至った。増収増益であり、増収と利益率改善が同時に進行した点が特徴的である。

セグメント別分析

資源セグメントは外部売上高621.0億円(+57.7%)、セグメント利益712.8億円(+98.7%)で利益額最大の柱。製錬セグメントは外部売上高3993.0億円(+44.7%、構成比73.9%)と規模で最大だが、セグメント利益は364.9億円で前年同期の37.8億円の損失から黒字転換した。材料セグメントは外部売上高776.3億円(+22.2%)、セグメント利益91.7億円(+263.9%)と利益成長率が高い。製錬の損益反転が全社増益の主要な牽引役であり、資源セグメントの高い利益率は持分法損益等を含む税引前ベースのため、連結営業利益率とは単純比較できない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率16.6%、純利益率17.5%、粗利率20.3%はいずれも前年同期(4.3%、7.9%、9.2%相当)から大幅に改善し、増収に伴う操業度向上と製錬マージン回復が寄与した。【キャッシュ品質】営業CFは629.7億円(前年6.2億円の流出から黒字転換)となったが、親会社株主帰属利益879.4億円に対する比率は0.72倍にとどまり、仕入債務234.9億円減少が資金化を遅らせた。【投資効率】ROEは4.0%(四半期実績、単純年換算では約14-15%相当)で、持分法投資利益171.7億円は税引前利益の14.5%を占め、投資先の業績も利益変動要因となる。【財務健全性】自己資本比率58.7%(前年58.3%)、流動比率165.4%、社債・借入金合計7146.5億円に対し親会社株主帰属持分は2兆1299.2億円と資本余力は大きく、短期・長期いずれの観点でも健全性は良好である。

キャッシュフロー分析

営業CFは629.7億円となり、前年同期の6.2億円の流出から黒字に転じた。増益による小計803.7億円の増加が主因だが、仕入債務235.0億円の減少と法人税等支払363.4億円が資金流出要因となった。投資CFは194.4億円の支出で、設備投資265.9億円に対し投資有価証券売却81.7億円が一部相殺した。財務CFは213.1億円の支出で、配当支払441.0億円、自己株式取得200.1億円の株主還元と、短期借入の純増・社債発行入れ替えが混在した。フリーキャッシュフローは435.3億円の余剰を確保し、配当・自社株買いの原資を概ね自己資金で確保できている点は資金の健全性を示すが、営業CFと利益の比率が0.72倍にとどまる点は利益の現金化ペースとして留意される。

収益の質

税引前利益1180.4億円のうち、金融収益173.9億円と持分法投資利益171.7億円の合計345.6億円は営業利益899.4億円の38.4%に相当し、営業外の収益寄与が大きい。減損損失は6.2億円と小規模で、当四半期利益を大きく歪める一時的要因は確認されない。包括利益は1305.5億円(親会社株主分1192.0億円)で、純利益879.4億円との差は在外営業活動体の換算差額238.3億円や持分法投資先のその他包括利益65.1億円によるもので、為替変動が資本の変動要因として作用している。営業債務の減少がアクルーアル面でキャッシュフローを下押ししており、利益の質を評価する際には持分法利益や金融収益への依存度と併せて運転資本の動きを確認する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高2兆650億円(前年比+18.6%)、純利益2370億円(同+22.5%)。当第1四半期の進捗率は売上高26.2%、純利益(連結)は39.9%(純利益947.4億円÷2370.0億円)であり、標準的な四半期進捗25%を大きく上回る。当四半期において業績予想の修正が行われており、金属市況や持分法投資利益の高水準が通期を通じて継続するかが今後の進捗確認のポイントとなる。配当予想については修正なく、年間207円が維持されている。

株主還元

当第1四半期の配当支払額は441.0億円で、親会社株主帰属利益879.4億円に対する配当性向は50.2%である。自社株買い200.1億円を加えた総還元額は641.1億円となり、総還元性向は72.9%に達する。フリーキャッシュフロー435.3億円は配当支払額をほぼカバーする水準(0.99倍)だが、自社株買いを含めた総還元額はフリーキャッシュフローを205.7億円上回っている。通期配当予想は年間207円で、当四半期の配当予想修正はなく、現預金1413.4億円と自己資本比率58.7%を背景に還元余力は確保されている。

リスク要因

  1. 運転資本・在庫効率: 棚卸資産は7431.1億円で総資産の20.5%を占め、営業CF629.7億円は親会社株主帰属利益879.4億円の0.72倍にとどまる。仕入債務235.0億円の減少が資金化を遅らせており、在庫水準の圧縮動向が今後の監視点となる。

  2. 資源・製錬マージンの変動性: 資源セグメント利益712.8億円は連結利益の最大の柱であり、製錬セグメントは前年の損失から364.9億円の利益へ反転した。いずれも金属価格・製錬マージン・原料調達コストの変動により振れが生じやすい構造である。

  3. 持分法投資・金融収益への依存: 持分法投資利益171.7億円と金融収益173.9億円の合計は税引前利益の29.3%を占め、投資先の業績や市場環境の変化が連結利益に影響を及ぼす可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率17.5%7.1% (3.2%–10.6%)+10.4pt

製造業中央値を大きく上回る収益性水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)42.3%6.2% (-1.1%–14.6%)+36.1pt

売上成長率は業種内でも突出して高い水準にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収に加え粗利率・販管費率の同時改善により営業利益率が前年比で大幅に拡大した点は、製錬事業の損益反転を中心とした構造的な採算改善を示している。

  2. 純利益成長率(+220.5%)が営業CF成長を上回るペースで進み、営業CF/純利益比率が0.72倍と1倍を下回っている点は、利益の現金化速度という観点で留意される。

  3. 通期予想に対する純利益進捗率が39.9%と標準進捗を大きく上回っており、当四半期の高収益(資源価格・持分法投資利益等)の持続性が通期業績を評価する上での注目点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)8,132円
base(基準)8,489円
bull(強気)8,611円
算出前提値
1株純資産(BPS)7,933円
調整後予想EPS924.5円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向25.8%
予想EPSの信頼度調整×1.150(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.07倍 / 9.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 8,249円〜8,742円、ω±0.1で 8,476円〜8,510円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。