| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥497.9億 | ¥479.0億 | +3.9% |
| 営業利益 | ¥4.5億 | ¥29.6億 | -84.7% |
| 経常利益 | ¥9.8億 | ¥36.9億 | -73.4% |
| 純利益 | ¥6.7億 | ¥29.4億 | -77.3% |
| ROE | 0.5% | 2.0% | - |
当四半期は増収減益となり、鉄鋼事業における原料・電力コスト上昇への価格転嫁遅れがスプレッドを圧迫した点が最大のポイントである。売上高は497.9億円(前年比+3.9%)と伸長した一方、営業利益は4.5億円(同-84.7%)、経常利益は9.8億円(同-73.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は6.7億円(同-77.3%)といずれも大幅減益となった。粗利率は12.4%と前年18.1%から約570bt低下し、販管費がほぼ横ばい(57.2億円)であったため、粗利縮小がそのまま営業減益に直結した。営業外収益(受取配当金4.2億円等)や投資有価証券売却益(特別利益2.4億円)が利益を下支えしたが、本業の収益力低下を補うには至っていない。
【売上高】売上高は497.9億円で前年比+3.9%。構成比91.1%を占める鉄鋼(Metal)が454.1億円(+2.7%)と増収を主導し、農業資材事業は33.9億円(+31.6%)と高い伸びを示した一方、その他事業は10.7億円(-11.5%)と減収した。全体としては主力の鉄鋼事業の数量・価格動向が業績を左右する構造である。
【損益】粗利率は12.4%で前年18.1%から約570bt悪化し、原料・電力コスト上昇に対する価格転嫁の遅れとみられるスプレッド縮小が主因である。販管費は57.2億円とほぼ前年並み(前年57.3億円)で推移し、費用抑制は進んだものの粗利縮小を吸収できず、営業利益は4.5億円(-84.7%、営業利益率0.9%)まで落ち込んだ。経常利益は営業外収益7.7億円(うち受取配当金4.2億円)に支えられ9.8億円(-73.4%)にとどまった。特別損益では投資有価証券売却益2.4億円(一時的要因)と固定資産除却損1.5億円(一時的要因)が発生し、税引前利益は10.7億円、実効税率37.7%を経て親会社株主に帰属する当期純利益は6.7億円(-77.3%)となった。増収減益の決算である。
鉄鋼(Metal)は売上454.1億円(+2.7%)、セグメント利益(経常利益ベース)9.7億円(前年36.5億円、-73.3%)で、利益率は2.1%と前年8.3%から大幅に低下した。売上の9割超を占める同事業の採算悪化が全社減益の主因である。農業資材事業は売上33.9億円(+31.6%)、セグメント利益0.3億円(前年-0.9億円)と黒字転換したが、利益率は0.8%にとどまる。その他事業は売上10.7億円(-11.5%)、セグメント利益0.9億円(利益率8.1%)で、規模は小さいものの相対的に高い採算を維持している。全社利益の変動は鉄鋼事業のスプレッド動向に強く連動する構造である。
【収益性】営業利益率0.9%(前年6.2%)、純利益率1.3%(前年6.1%)といずれも前年から大幅に低下し、粗利率悪化が収益性全般を押し下げている。【キャッシュ品質】キャッシュフロー計算書の開示はないが、包括利益は-11.7億円と純利益6.7億円から18.4億円乖離しており、その他有価証券評価差額金-18.5億円が主因である。【投資効率】ROEは0.5%、総資産回転率は0.194倍で、資産効率・利益率の両面が資本収益性を押し下げている。【財務健全性】自己資本比率は55.4%(前年56.3%)、流動比率177.3%、当座比率109.8%であり、財務基盤は総じて安定的である。
キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の増減から資金動向を確認する。現金及び預金は267.2億円で前年265.0億円から+2.2億円とほぼ横ばいであった。棚卸資産は467.2億円で前年443.7億円から+23.6億円増加し、在庫積み増しが運転資本を圧迫する方向に作用している。売上債権は481.5億円で前年484.9億円から小幅減少した一方、仕入債務は309.1億円で前年278.3億円から+30.8億円増加し、支払サイトの調整により在庫増加の資金負担を一定程度相殺したとみられる。総じて在庫水準の高止まりが資金効率上の留意点である。
本業の収益力はEBITマージン0.9%と低位で、受取配当金4.2億円を含む営業外収益7.7億円が経常利益を下支えする構図となっている。特別利益として投資有価証券売却益2.4億円、特別損失として固定資産除却損1.5億円が計上されており、いずれも一時的要因である。経常利益9.8億円に対し親会社株主に帰属する当期純利益は6.7億円で、実効税率37.7%の税負担が利益を圧縮した。包括利益は-11.7億円と純利益6.7億円から大きく乖離し、その他有価証券評価差額金-18.5億円が主因であることから、保有株式の時価変動が損益計算書上の利益と純資産の実態との差を広げている点に留意が必要である。
通期計画(売上高2000.0億円、営業利益65.0億円、経常利益70.0億円、純利益43.0億円)に対する当第1四半期の進捗率は、売上高24.9%と単純進捗(25%)並みである一方、営業利益は7.0%、経常利益14.0%、純利益15.6%と利益面の立ち上がりが鈍い。特に営業利益の進捗乖離は大きく、通期計画達成には下期における価格改定やコスト転嫁の進展、在庫圧縮による粗利率回復が前提となる。なお当四半期において業績予想の修正が行われている一方、配当予想の修正はない。
配当予想は1株当たり100円で、前期実績100円から据え置きとなっている。会社計画のEPS299.31円を分母とした配当性向は約33.4%であり、無理のない水準にある。自己資本比率55.4%と保守的な財務体質を踏まえると配当余力自体には一定の裕度があるが、当四半期は営業利益・純利益とも大幅減益となっており、通期の収益・キャッシュフロー動向が今後の配当継続性を判断する材料となる。
スプレッド縮小リスク: 粗利率は12.4%と前年18.1%から約570bt低下しており、原料・電力コスト上昇に対する価格転嫁の遅れが鉄鋼事業の採算を圧迫している。
運転資本膨張リスク: 棚卸資産は467.2億円(前年比+23.6億円)まで増加しており、在庫滞留の長期化に伴う評価損や値引き販売のリスクが存在する。
事業集中度リスク: 売上高の91.1%を鉄鋼(Metal)事業が占めており、同事業のスプレッド動向や需要変動が全社業績に与える影響が大きい。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 0.9% | 8.8% (4.3%–14.4%) | -7.9pt |
| 純利益率 | 1.3% | 7.3% (3.3%–10.6%) | -5.9pt |
製造業中央値に対し、営業利益率・純利益率とも大きく下回っており、収益性は業種内で低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 3.9% | 6.6% (-0.5%–14.7%) | -2.7pt |
売上高成長率は業種中央値を下回るものの、IQRレンジ内には収まっており、成長性は業種内でやや控えめな水準である。
※出所: 当社集計
売上高は+3.9%の増収を確保した一方、粗利率が前年から約570bt悪化したことで営業利益は-84.7%の大幅減益となった。増収が利益成長に転化していない点は、コスト構造や価格転嫁力を評価するうえでの注目点である。
通期計画に対する営業利益進捗率は7.0%にとどまり、売上高進捗24.9%との乖離が大きい。計画達成には下期における価格改定・在庫圧縮の実行力が焦点となる。
包括利益は-11.7億円と純利益6.7億円から大きく乖離し、その他有価証券評価差額金の悪化が純資産を押し下げている。保有株式の時価変動が財務体質に与える影響は継続的なモニタリング対象である。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 7,947円 |
| base(基準) | 8,097円 |
| bull(強気) | 8,136円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 9,704円 |
| 調整後予想EPS | 344.2円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 33.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.150(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.83倍 / 23.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 7,874円〜8,330円、ω±0.1で 8,044円〜8,131円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。