| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1841.5億 | ¥1664.6億 | +10.6% |
| 営業利益 | ¥326.3億 | ¥237.8億 | +37.2% |
| 経常利益 | ¥337.2億 | ¥243.8億 | +38.3% |
| 純利益 | ¥297.7億 | ¥181.4億 | +64.1% |
| ROE | 3.6% | 2.2% | - |
2026年度第1四半期は、営業利益・純利益の伸びが売上成長を大きく上回る増収増益決算となった。売上高1841.5億円(前年比+10.6%)に対し、営業利益326.3億円(同+37.2%)、経常利益337.2億円(同+38.3%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益、以下同様)293.7億円(同+64.1%)と、利益項目の伸長が際立つ。主因は粗利率が33.0%と前年28.6%から+4.4pt拡大したことで、販管費率の+1.0pt上昇を吸収したうえで営業利益率が17.7%(前年14.3%)まで改善した。加えて実効税率が前年23.9%から11.5%へ低下したことも純利益の押し上げに寄与している。
【売上高】連結売上高は1841.5億円、前年比+10.6%の増収。セグメント別ではEnvironment1071.2億円(構成比58.2%、YoY+8.8%)が主力として安定成長し、DigitalSociety626.6億円(構成比34.0%、YoY+32.8%)が高成長で押し上げに寄与した。一方EnergyAndIndustryは149.8億円(構成比8.1%、YoY-29.5%)と減収で、低レベル放射性廃棄物処理装置のセグメント区分変更(Environmentから移管)の影響も含まれる。
【損益】営業利益は326.3億円、YoY+37.2%。営業利益率17.7%は前年14.3%から+3.4pt改善し、粗利率拡大(33.0%、前年比+4.4pt)が販管費率上昇(15.3%、同+1.0pt)を上回って吸収した構図である。経常利益は337.2億円、YoY+38.3%で、営業外収支は受取配当10.8億円・為替差益7.0億円を含む収益30.1億円から支払利息7.5億円を含む費用19.1億円を差し引き純額11.0億円のプラス寄与にとどまる。特別損益は特益0.9億円・特損1.8億円と僅少で、一時的要因の影響は限定的である。純利益293.7億円のYoY+64.1%は経常利益の伸び(+38.3%)を大きく上回るが、これは実効税率が前年23.9%から当期11.5%へ低下したことが主因であり、営業段階の収益力改善と税負担軽減の両方が寄与した増収増益と結論づけられる。
Environmentは売上1071.2億円(YoY+8.8%)、営業利益228.7億円(YoY+19.0%)で利益率21.3%(前年19.6%から改善)と、全社営業利益(セグメント計)の70.1%を稼ぐ主力事業である。DigitalSocietyは売上626.6億円(YoY+32.8%)、営業利益82.4億円(YoY+53.2%)、利益率13.2%(前年11.4%)と高成長かつ利益率改善が顕著で、前年同四半期に計上した固定資産減損損失9.8億円の反動もあり増益率が大きい。EnergyAndIndustryは売上149.8億円(YoY-29.5%)と減収だが、前年同期のセグメント損失(-7.9億円)から営業利益15.3億円へ黒字転換し、利益率10.2%まで改善した。組織変更による低レベル放射性廃棄物処理装置の区分移管(Environment→EnergyAndIndustry)が売上規模に影響している点は留意点である。
【収益性】営業利益率17.7%(前年14.3%)、粗利率33.0%(前年28.6%)、純利益率15.9%(293.7億円/1841.5億円)といずれも前年から改善しており、収益性は着実に向上している。【キャッシュ品質】現金及び預金1867.2億円、流動有価証券990.7億円と流動性は厚い一方、棚卸資産2387.0億円・売掛金1441.5億円は総資産の約31%を占め、運転資本の滞留度合いは高水準で推移している。【投資効率】ROEは3.6%で、総資産12224.4億円・純資産8184.2億円に対し四半期純利益の規模は限定的であり、資産効率の面では改善余地がある水準となっている。【財務健全性】自己資本比率66.9%(前年65.0%)、長期借入金1378.8億円・社債620.0億円に対し現金及び預金1867.2億円が上回り、短期借入金は14.6億円(前年73.6億円から-80.1%)へ大幅に圧縮されるなど、財務基盤は保守的かつ安定的である。
キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の増減から資金動向を分析する。現金及び預金は1867.2億円で前年同期の1981.7億円から-114.5億円(-5.8%)減少し、流動有価証券も990.7億円で前年比-256.8億円(-20.6%)減少した。一方、棚卸資産は2387.0億円で前年比+58.6億円(+2.5%)増加、売掛金は1441.5億円でほぼ横ばい(+2.2億円)となっている。負債側では短期借入金が14.6億円と前年比-59.0億円(-80.1%)減少し、短期資金需要の縮小がうかがえる。自己株式は176.4億円で前年104.6億円から+71.8億円増加しており、手元資金の一部が自己株式取得や借入返済に充当された可能性がある。手元流動性が減少する一方で棚卸資産が高水準を維持している構図は、運転資本の回転効率が今後のキャッシュ創出力を左右する要因となり得ることを示している。
経常利益337.2億円のうち営業利益326.3億円が大宗を占め、営業外収支は受取配当10.8億円・為替差益7.0億円等を含む収益30.1億円から支払利息7.5億円等の費用19.1億円を控除した純額11.0億円のプラスにとどまり、収益構造は経常的な事業損益が中心である。特別損益は特益0.9億円・特損1.8億円と僅少で、税引前利益336.4億円に対する影響は限定的である。一方で法人税等は38.7億円、実効税率は約11.5%と前年の約23.9%から大幅に低下しており、純利益の伸び率(+64.1%)が経常利益の伸び率(+38.3%)を上回る主因となっている。包括利益は441.6億円で純利益297.7億円との乖離が約144億円あり、主因は為替換算調整額67.6億円および有価証券評価差額金81.1億円といった時価・換算要因であって、事業の経常的な収益力を示す純利益とは性質が異なる変動である。
通期予想は売上高7100.0億円(YoY+6.0%)、営業利益1070.0億円(YoY+12.6%)、経常利益1050.0億円(YoY+10.3%)である。第1四半期時点の進捗率は売上高25.9%、営業利益30.5%、経常利益32.1%と、標準的な25%を上回るペースで、特に利益項目の進捗が先行している。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正はいずれも行われていない。
会社予想の年間配当は1株53円(前年実績38円)で、予想EPS290.67円に対する配当性向は約18.2%である。自己株式は176.4億円で前年104.6億円から+71.8億円増加しており、自社株買いの実施が示唆される。配当のみの性向は約18%と過大な水準ではなく、現金及び預金1867.2億円、自己資本比率66.9%という財務基盤を踏まえると、還元の継続性を支える余地があると考えられる。
セグメント集中リスク: Environmentが売上の58.2%、セグメント営業利益の70.1%を占めており、同事業の需要動向や規制環境の変化が全社業績に与える影響は相対的に大きい。
運転資本の滞留: 棚卸資産2387.0億円・売掛金1441.5億円は総資産の約31%を占め、現金及び流動有価証券が前年比で減少する一方、これらの残高は高水準で維持されている。
実効税率の変動: 当期の実効税率は約11.5%と前年の約23.9%から大幅に低下しており、純利益の伸び率に対する税負担の影響は今後のモニタリングが必要である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 17.7% | 8.8% (4.4%–14.3%) | +8.9pt |
| 純利益率 | 16.2% | 7.3% (3.3%–10.6%) | +8.9pt |
営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.6% | 6.6% (-0.3%–14.8%) | +4.0pt |
売上高成長率も業種中央値を上回るが、上位IQR(14.8%)には届かない水準である。
※出所: 当社集計
粗利率・営業利益率が同時に改善(それぞれ+4.4pt、+3.4pt)しており、EnvironmentとDigitalSocietyの収益ミックス改善を反映した構造的な収益性向上が確認できる。通期予想に対する進捗も営業利益で30.5%と前倒しで推移している。
Environmentへの利益依存度(セグメント営業利益の70.1%)が高く、事業ポートフォリオの分散状況は引き続き決算データ上の観察点である。
現金及び流動有価証券が前年比で減少する一方、棚卸資産・売掛金は高水準を維持しており、運転資本の効率性が今後のキャッシュ創出力を左右する構造的な観察点として挙げられる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,981円 |
| base(基準) | 3,082円 |
| bull(強気) | 3,156円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,909円 |
| 調整後予想EPS | 324.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 18.2% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.06倍 / 9.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,994円〜3,175円、ω±0.1で 3,078円〜3,089円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。