| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥6198.0億 | ¥5721.9億 | +8.3% |
| 営業利益 | ¥381.5億 | ¥270.3億 | +41.1% |
| 税引前利益 | ¥377.5億 | ¥200.8億 | +88.0% |
| 純利益 | ¥276.2億 | ¥156.5億 | +76.5% |
| ROE | 3.6% | 2.1% | - |
価格改定・ミックス改善に加え原材料コスト安と為替効果が重なり、増収に対して営業利益が大幅先行する増収増益決算となった。売上高は6,198.0億円(前年比+8.3%)、営業利益は381.5億円(同+41.1%)、税引前利益は377.5億円(同+88.0%)、純利益(連結)は276.2億円(同+76.5%)となった。営業利益率は6.2%と前年4.7%から+1.4pt改善し、増収率を大きく上回る増益率となった点が今回の決算の特徴である。
【売上高】売上高は6,198.0億円と8.3%増収。構成比86.2%を占める主力Tiresセグメントが+9.4%と全体を牽引し、Sports+3.1%、Industrial and Other Products-2.6%と続く。Tiresの価格改定とミックス改善が増収の主因である。
【損益】粗利率は31.3%と前年29.1%から+2.2pt改善し、価格改定浸透と原材料・輸送コスト安が寄与した一方、販管費率は24.9%と前年24.1%から+0.8pt上昇し、粗利改善分の一部を相殺した。差引き営業利益率は6.2%(前年4.7%)へ+1.4pt改善。金融収益56.9億円と金融費用61.8億円がほぼ拮抗し、営業外損益の影響は軽微。税引前利益は377.5億円(+88.0%)、実効税率26.8%を経て純利益(連結)は276.2億円(+76.5%)となった。増収増益であり、増益率が増収率を大きく上回る点から、価格・コスト両面の収益体質改善が主導した決算と言える。
セグメント別営業損益は開示がなく、売上高構成のみで見ると、Tiresが5,344.4億円(構成比86.2%、YoY+9.4%)と圧倒的な比重を占める。Sportsは666.8億円(同10.8%、YoY+3.1%)、Industrial and Other Productsは186.8億円(同3.0%、YoY-2.6%)で、いずれもTires比で伸び率が鈍い。事業ポートフォリオはTiresへの集中度が高く、全社業績はタイヤ需要・価格動向への感応度が大きい構造である。
【収益性】営業利益率は6.2%で前年4.7%から+1.4pt改善、純利益率(連結ベース)は4.5%で前年2.7%から+1.8pt改善した。【キャッシュ品質】営業CFは純利益(連結)の1.36倍(375.4億円÷276.2億円)と利益に対する現金裏付けは確保されているが、棚卸資産回転日数(DIO)は約300日、売上債権回転日数(DSO)は約122日、仕入債務回転日数(DPO)は約155日で、キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)は約267日と運転資本の滞留が大きい。【投資効率】ROEは3.6%(連結当期純利益ベース、期末自己資本ベース)で前年同期の2.2%から+1.4pt改善、EPSは98.40円(前年54.66円、+80.0%)、BPSは2,869.52円(前年2,724.44円)。【財務健全性】自己資本比率は49.9%で前年49.0%からほぼ横ばいで良好な水準を維持し、総負債/自己資本は0.95倍(前年0.98倍)とわずかに改善した。
営業CFは375.4億円で前年705.8億円から-46.8%減少した。運転資本変動前の営業CF小計は569.4億円と純利益(連結)を上回る水準を確保したが、棚卸資産の増加が462.1億円のマイナス影響を及ぼし、営業CFの下押し要因となった。仕入債務の増加は+82.8億円と一部緩和要因となっている。投資CFは-450.6億円で、うち設備投資が-418.9億円と大半を占め、成長・更新投資を積極化した。財務CFは+33.1億円で、配当支払-110.3億円を短期借入等の調達増で補う形となった。営業CFと投資CFを合わせたフリーCFは-75.2億円となり、配当支払を内部創出キャッシュのみで賄い切れていない状況で、現金及び現金同等物は986.9億円を維持している。在庫水準の正常化が今後のキャッシュフロー改善の鍵となる。
利益の大半は経常的な事業損益から構成されており、一時的要因の影響は限定的である。営業外では金融収益56.9億円に対し金融費用61.8億円が計上され、ネットで-4.9億円と軽微な負担にとどまった。持分法投資損益は+0.9億円で規模は小さい。実効税率は26.8%(法人税等101.3億円÷税引前利益377.5億円)で平常的な水準にある。包括利益は517.1億円と純利益(連結)276.2億円を240.9億円上回っており、その主因は為替換算差額235.8億円のプラス寄与である。親会社株主に帰属する包括利益491.6億円と親会社株主に帰属する当期純利益258.65億円の間にも232.9億円の乖離があり、円安方向への為替変動が自己資本を押し上げる形で作用した。営業CFが運転資本変動前ベースの利益水準を大きく下回らない点から、アクルーアル面での利益の質は概ね良好と評価できる。
通期予想(売上高1兆3,300億円、営業利益890.0億円、親会社株主に帰属する当期純利益550.0億円)に対する上期進捗率は、売上高46.6%、営業利益42.9%、純利益(親会社株主帰属)47.0%となった。標準的な進捗50%との対比では、特に営業利益がおよそ7pt下回っており、販管費率の上昇や在庫積み増しに伴う一時的なコスト負担が背景にあるとみられる。同社は当四半期に業績予想を修正しており(配当予想の修正はなし)、冬タイヤ商戦を含む下期偏重の季節性を踏まえると、下期の販管費コントロールと在庫是正の進捗が通期計画達成の重要な観察点となる。
中間配当は42円で、前年同期の35円から+20.0%の増配となった。通期配当予想は84円で、通期EPS予想209.25円から算出される予想配当性向は40.1%である。自社株買いはほぼ実施されておらず(-0.0億円)、株主還元は配当を中心とした構成である。上期のフリーキャッシュフローは-75.2億円と配当支払額110.3億円を内部創出キャッシュのみで賄えていないが、自己資本比率49.9%、現金及び現金同等物986.9億円という財務基盤を踏まえると、下期の在庫正常化に伴うキャッシュフロー改善が配当のキャッシュカバレッジを左右する点はモニタリングが必要である。
運転資本効率の悪化: 棚卸資産は前年から+513.6億円(+17.2%)増加し、キャッシュ・コンバージョン・サイクルは約267日と長期化している。在庫の高止まりは今後の値引き・評価損リスクとフリーCFの圧迫要因となり得る。
原材料・為替変動リスク: 粗利率改善は原材料コスト安と為替の追い風に一定程度依存しており、天然ゴム・原油等の市況や為替が反転した場合、粗利率の押し下げ要因となり得る。
販管費上昇による営業レバレッジの鈍化: 販管費は前年比+11.9%(1,379.2億円→1,543.8億円)と売上成長率+8.3%を上回っており、販管費率は24.9%と+0.8pt上昇した。この傾向が継続すれば、粗利改善効果が営業利益に十分反映されにくくなる可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.2% | 9.7% (5.4%–23.7%) | -3.5pt |
| 純利益率 | 4.5% | 5.4% (1.3%–20.1%) | -0.9pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回っており、収益性は業種内でやや低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.3% | 10.6% (-3.4%–25.4%) | -2.3pt |
売上高成長率も業種中央値をやや下回るが、IQRの範囲内に収まっており、極端な劣後ではない。
※出所: 当社集計
粗利率が前年比+2.2pt改善し営業利益率6.2%(同+1.4pt)へつながった一方、販管費率が+0.8pt上昇しており、粗利改善の持続性と販管費コントロールの両立が今後の利益率トレンドを左右する構造となっている。
棚卸資産が+513.6億円(+17.2%)増加し、フリーCFが-75.2億円となった。営業CFは純利益(連結)の1.36倍を確保しているものの、運転資本の正常化が下期のキャッシュフロー創出の重要な観察点である。
通期進捗は売上高46.6%、営業利益42.9%、純利益47.0%と、特に営業利益が標準進捗50%を下回っている。下期偏重の季節性を踏まえた達成度の推移が、通期計画に対する評価軸となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,711円 |
| base(基準) | 2,770円 |
| bull(強気) | 2,827円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,870円 |
| 調整後予想EPS | 230.8円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 40.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.97倍 / 12.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,694円〜2,850円、ω±0.1で 2,767円〜2,772円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。