| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥3083.7億 | ¥1916.3億 | +60.9% |
| 営業利益 | ¥144.0億 | ¥66.6億 | +116.1% |
| 税引前利益 | ¥1112.0億 | ¥116.9億 | +851.1% |
| 純利益 | ¥759.3億 | ¥80.5億 | +842.6% |
| ROE | 11.0% | 1.2% | - |
当四半期は増収増益に加え、金融収益の急増により純利益が大幅に押し上げられた決算である。売上高は3,083.7億円(前年比+60.9%)、営業利益は144.0億円(同+116.1%)、税引前利益は1,112.0億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は761.4億円(同+840.4%)となった。増収は建築・土木の工事進捗拡大が主因で、純利益の急伸は金融収益995.4億円の計上によるもので、営業利益の伸びとは性質が異なる点に留意が必要である。
【売上高】売上高は3,083.7億円で前年比+60.9%の増収。セグメント別では土木事業が850.8億円(同+162.9%)と最大の伸びを示し、建築事業も1,374.9億円(同+67.3%)と全体の44.6%を占める最大セグメントとして成長を牽引した。舗装事業は682.8億円(同+14.6%)、機械事業は91.8億円(同+7.9%)と堅調な一方、インフラ運営事業は76.2億円(同-9.1%)と唯一の減収セグメントとなった。
【損益】営業利益は144.0億円(同+116.1%)、営業利益率は4.7%で前年の3.5%から改善した。セグメント利益では建築72.4億円(同+139%)、土木58.5億円(同+243%)が利益成長を牽引した一方、インフラ運営は-14.9億円と赤字が拡大している。税引前利益は1,112.0億円に達したが、これは金融収益995.4億円(前年65.1億円)が主因であり、事業利益(147.7億円)との差が極めて大きい。純利益761.4億円のうち、コア事業由来の伸びは限定的であり、増収増益ではあるものの、最終利益の伸びの大半は非営業要因に依存している。
建築事業は売上1,374.9億円(構成比44.6%、YoY+67.3%)、事業利益72.4億円(YoY+139%)で最大の利益貢献セグメント。土木事業は売上850.8億円(構成比27.6%、YoY+162.9%)、事業利益58.5億円(YoY+243%)と成長率・利益率(6.9%)ともに全社トップ。舗装事業は売上682.8億円、事業利益34.8億円(利益率5.1%)で安定的に推移。機械事業は売上91.8億円に対し事業利益0.5億円(利益率0.5%)と低採算。インフラ運営事業は売上76.2億円に対し事業利益-14.9億円(利益率-19.6%)と赤字が拡大し、全社利益率を押し下げる構造要因となっている。
【収益性】営業利益率は4.7%で前年3.5%から改善し、粗利率も13.7%と前年比で拡大した。純利益率は24.7%と極めて高いが、これは金融収益995.4億円の計上によるもので、営業利益率とのギャップが大きく、コア収益力を表す指標としては営業利益率を重視すべきである。【キャッシュ品質】営業CFは554.9億円で、純利益761.4億円に対するカバレッジは0.73倍と1倍を下回り、利益の現金化には遅れがみられる。売上債権の回収は進む一方、仕入債務の減少(-489.7億円)が営業CFを抑制した。【投資効率】ROEは11.0%で、純利益率の高さに支えられている一方、総資産回転率は低く、事業資産効率そのものの改善は限定的である。【財務健全性】自己資本比率は32.3%、流動資産9,580.6億円に対し流動負債は6,752.4億円で流動比率は約1.42倍と、短期的な資金繰りに問題はない。有利子負債は非流動を中心に4,230.5億円、流動1,465.8億円で、長期債務中心の構成となっている。
営業活動によるキャッシュ・フローは554.9億円で前年比+9.1%増加したが、純利益761.4億円との比較では0.73倍にとどまり、利益に対する現金創出力には課題がみられる。小計段階(運転資本変動前)では710.0億円であったが、仕入債務の減少-489.7億円が資金流出要因となり、売上債権の回収進捗(+663.3億円相当の減少)や契約資産の減少+204.5億円がこれを一部相殺した。投資活動によるキャッシュ・フローは-181.6億円で、設備投資241.8億円が主因であり、その他投資の回収による収入111.7億円が一部補完した。財務活動によるキャッシュ・フローは-428.8億円で、配当金の支払い240.4億円、非支配株主からの子会社持分取得による支出85.9億円、リース負債の返済58.8億円が主な流出要因である。営業CFと投資CFを合わせたフリーキャッシュフローは373.4億円となり、配当と設備投資の合計(約482億円)を下回っており、当四半期は現金及び現金同等物が5.2億円減少し、期末residual は3,557.8億円となった。
当四半期の利益の質は、経常的な事業利益と非経常的な金融収益の寄与が大きく異なる点に特徴がある。事業利益は147.7億円、営業利益は144.0億円であるのに対し、税引前利益は1,112.0億円に達しており、その差の主因は金融収益995.4億円(売上高の約32%に相当)である。この金融収益は評価益や金利収益等から構成されるとみられ、営業活動の反復的な収益とは性質が異なるため、通期にわたる再現性は限定的である可能性がある。営業CFが純利益の0.73倍にとどまっている点は、利益の一部が現金化されていないことを示しており、売上債権の回収は進む一方、仕入債務の減少が資金流出要因となっている。包括利益は711.0億円(親会社株主分)で純利益761.4億円をやや下回り、その他有価証券の評価差損-58.9億円が主因であり、金融資産の公正価値変動が包括利益にも影響を及ぼしている。
通期計画に対する進捗は指標間でばらつきが大きい。売上高は通期計画14,450.0億円に対し進捗21.3%、営業利益は通期計画845.0億円に対し進捗17.0%と、いずれも単純な四半期平均基準(25%)を下回っている。一方、純利益は通期計画855.0億円に対し進捗89.1%に達しているが、これは金融収益995.4億円という一時的な要因の寄与が大きく、この進捗ペースがそのまま通期に持続するとは限らない。営業面の進捗遅れは、建設案件の収益認識が下期に偏重する傾向やインフラ運営事業の赤字継続が背景として考えられる。会社は本決算にあわせて業績予想と配当予想を修正している。
会社が公表する通期の1株当たり配当予想は132円である。前年同期の配当支払額は89.5億円であったが、当四半期の配当金の支払額は240.4億円となっており、期末配当を含む年間配当の一部が当四半期に計上されたとみられる。通期純利益予想855.0億円を基準とした場合、配当性向は年間配当予想と期中平均株式数から算定される総額に基づき評価する必要があるが、自己株式の取得は僅少(0.0億円)であり、株主還元は配当中心の構成となっている。当四半期のフリーキャッシュフロー373.4億円は配当支払額240.4億円を上回っており、当四半期時点での配当の現金裏付けは確保されている。
コア収益力とキャッシュ転換の課題: 営業利益率4.7%に対し、営業CFは純利益の0.73倍にとどまる。売上債権・契約資産の回収は進む一方、仕入債務の減少が資金流出要因となっており、利益の現金化には引き続き注意が必要である。
インフラ運営事業の構造的赤字: 同事業の売上は76.2億円(前年比-9.1%)に対し、事業利益は-14.9億円と赤字が拡大している。他セグメントの利益成長を一部相殺する要因となっている。
金融収益への依存と再現性: 税引前利益1,112.0億円のうち金融収益が995.4億円を占め、売上高比で約32%に相当する。評価益等の非営業要因が中心とみられ、通期を通じた反復性には不確実性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.7% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +0.2pt |
| 純利益率 | 24.6% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +20.9pt |
営業利益率は業種中央値並みだが、純利益率は金融収益の計上により業種中央値を大きく上回っている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 60.9% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +56.1pt |
売上高成長率は業種中央値を大幅に上回り、業種内でも高い成長を示している。
※出所: 当社調べ
トップラインは建築・土木事業の進捗拡大により前年比+60.9%と業種内でも高い成長を示し、両事業の事業利益も大幅に拡大している。一方でインフラ運営事業は赤字が拡大しており、セグメント間の損益格差が拡大している。
純利益761.4億円のうち金融収益995.4億円の寄与が大きく、事業利益(147.7億円)とのギャップは決算の質を評価する上で重要な観察点である。営業利益率4.7%は業種中央値並みで、コア事業の採算改善は前年からの継続的な傾向として確認できる。
営業CFが純利益の0.73倍にとどまっている点は、利益の現金化状況として留意すべき事実である。通期の売上・営業利益進捗はそれぞれ21.3%、17.0%と単純な四半期比例ペースを下回っており、下期の事業進捗が計画達成の鍵となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,858円 |
| base(基準) | 2,973円 |
| bull(強気) | 3,056円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,604円 |
| 調整後予想EPS | 367.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 40.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.14倍 / 8.1倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,890円〜3,060円、ω±0.1で 2,964円〜2,986円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。