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50212027 第1四半期プライムJGAAP

コスモエネルギーホールディングス(5021) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は7,616億円(前年同期比+17.4%)、営業利益は1,269億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

エネルギー資源/石油・石炭製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥7615.9億¥6485.4億+17.4%
営業利益¥1269.2億¥79.9億+1489.0%
経常利益¥1330.4億¥41.8億+3086.7%
純利益¥870.4億−¥10.4億+8453.0%
ROE(年換算)43.0%−0.6%-

Executive Summary

石油事業を中心とした採算改善により、前年同期の低収益から急回復した。売上高は7615.9億円(前年比+17.4%)、営業利益は1269.2億円(同+1489.0%)、経常利益は1330.4億円(同+3086.7%)、純利益は870.4億円(前年10.4億円の損失から黒字転換)となった。増収に加え、原油価格・在庫評価等を含む売上原価率の大幅な改善が増益の主因であり、販管費はほぼ前年並みに抑制されている。

業績変動要因

【売上高】売上高は7615.9億円で前年比+17.4%増収。主力の石油事業が6622.7億円(+18.8%)と伸長し、石油化学事業も797.9億円(+9.3%)と増収に寄与した。一方、石油開発事業は83.1億円(△9.1%)と減収し、資源価格・生産量の影響がうかがえる。再生可能エネルギー事業は35.5億円(+6.4%)にとどまり、連結売上への寄与は限定的である。

【損益】営業利益は1269.2億円(前年79.9億円から+1489.0%)、経常利益は1330.4億円(+3086.7%)、純利益は870.4億円(前年10.4億円の損失から黒字転換)。粗利率は22.5%(前年比大幅改善)に対し販管費率は5.9%とほぼ横ばいで、増益の中心は原価率改善である。セグメント別では石油事業が経常利益1179.5億円(+1916.0%)と全体の約9割を占め、石油化学事業も71.9億円(+344.3%)と大幅増益に転じた。石油開発事業のみ経常利益76.1億円(△14.7%)と減益。結論として増収増益である。

セグメント別分析

石油事業は売上高6622.7億円(+18.8%)、経常利益1179.5億円(+1916.0%)で連結利益のほぼ全てを稼ぐ主力事業である。石油化学事業は売上高797.9億円(+9.3%)、経常利益71.9億円(+344.3%)と大幅な採算改善が確認できる。石油開発事業は売上高83.1億円(△9.1%)、経常利益76.1億円(△14.7%)と唯一の減収減益セグメントであり、利益率は91.5%と高いものの規模は縮小方向にある。再生可能エネルギー事業は経常利益2.8億円(+68.3%)と伸び率は高いが、連結利益への寄与度は小さい。セグメント利益は連結経常利益ベースであり、連結営業利益とは定義が異なる点に留意が必要である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は16.7%(前年1.2%)、純利益率は11.0%(前年△0.3%)と大幅に改善し、粗利率も22.5%(前年8.1%)へ上昇した。改善の主因は販管費削減ではなく売上原価率の低下であり、販管費は前年比+0.5%とほぼ横ばいである。【キャッシュ品質】為替差益36.9億円、持分法損益25.8億円が営業外収益を支えており、特別損益は差引6.6億円の損失で純利益への影響は軽微である。【投資効率】ROE(年換算)は43.0%と高水準だが、純利益率の急反発と財務レバレッジの双方に支えられており、単一四半期の高収益が示すものである点に留意が必要である。【財務健全性】自己資本比率は31.7%(前年27.6%から低下ではなく、総資産の増加ペースが純資産を上回ったことによる相対的な低下)。買掛金は前年比+92.1%、棚卸資産は+35.8%と運転資本が拡大し、資金需要の高まりが確認できる。

キャッシュフロー分析

本資料にはキャッシュフロー計算書の数値が示されていないため、バランスシートの変化から資金動向を捉える。総資産は前年から3551.3億円増加し、うち流動資産が中心である。現金及び預金は1305.0億円で、買掛金の+3339.4億円増、棚卸資産の+700.8億円増と合わせ、売上拡大に伴う運転資本の拡大が資金需要を高めていることがうかがえる。純資産は742.6億円増加し、当期の純利益積み上げが資本基盤を強化しているが、総資産の増加率(+16.2%)が純資産の増加率(+10.1%)を上回っており、負債側での資金調達が進んだ構図である。

収益の質

当期の増益は本業である売上総利益の急拡大が中心であり、販管費はほぼ前年並みに抑制されているため、営業レバレッジが顕在化した収益改善といえる。営業外収益89.1億円のうち為替差益36.9億円が含まれ、当期利益には一定の為替の追い風が反映されている点は一時的要因として留意すべきである。特別損益は特別利益0.3億円に対し特別損失6.9億円(うち減損損失0.8億円)で、差引6.6億円の損失にとどまり、純利益への影響は限定的である。包括利益は904.4億円で親会社株主帰属の純利益870.4億円との乖離は為替換算調整額や有価証券評価差額金等のその他の包括利益要素によるもので、乖離幅は比較的小さく、収益の質を大きく損なう要素ではない。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想(売上高2兆8700億円、営業利益1020億円、経常利益1150億円)に対し、当第1四半期の進捗率は売上高が約26.5%と標準的な水準にあるのに対し、営業利益は約124.4%、経常利益は約115.7%と、四半期進捗としては通期予想を超過している。会社は通期予想を修正しておらず、通期計画自体が前年比で営業利益△29.6%、経常利益△22.9%の減益を見込む保守的な内容となっている。これは、石油製品マージンや在庫評価等の市況要因を含む当第1四半期の高収益が、通年で継続する前提を置いていないことを示唆している。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は165円、通期予想EPSは277.10円であり、これらに基づく予想配当性向は約59.5%である。なお、2025年10月1日付で1株につき2株の株式分割が実施されており、年間配当金は分割前後の金額が混在するため単純合計はできない。当第1四半期のEPSは529.05円と通期予想EPSを上回っているが、会社は通期業績予想・配当予想のいずれも修正していない。

リスク要因

  1. 事業収益の集中と市況感応度: 石油事業がセグメント経常利益の大部分を占め、石油製品マージン・原油価格・在庫評価の変動が連結利益に大きく波及する構造である。当第1四半期の急回復も市況要因を含むため、通期計画は減益を前提としている。

  2. 運転資本の拡大: 買掛金は前年比+92.1%(+3339.4億円)、棚卸資産は+35.8%(+700.8億円)増加しており、売上・原材料価格の上昇に伴う運転資本需要の拡大が確認できる。原油・製品価格が反転した場合、在庫評価損や資金需要の急変動につながり得る。

  3. 石油開発事業の減収減益: 同事業は売上高が前年比△9.1%、経常利益が△14.7%となっており、資源価格や生産・操業状況の影響を受けやすい構造にある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率16.7%8.7% (4.2%–14.3%)+8.0pt
純利益率11.4%7.1% (3.2%–10.6%)+4.3pt

自社の収益性は業種中央値を大きく上回り、IQR上限も超える高水準に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)17.4%6.2% (-1.1%–14.6%)+11.2pt

売上高成長率も業種中央値・IQR上限を上回っており、業種内でも高い増収ペースにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 当第1四半期の営業利益・経常利益は通期会社予想に対する進捗率がそれぞれ124.4%、115.7%と大幅に超過しており、通期計画(前年比減益)との対比から、当四半期の高収益に市況要因(石油製品マージン、在庫評価等)が強く反映されている可能性が読み取れる。

  2. 増益の主因は販管費削減ではなく売上原価率の改善であり、粗利率は前年8.1%から22.5%へ大幅上昇した。この構造は、原油価格や製品市況の反転により逆方向にも同程度の振れが生じ得ることを意味する。

  3. 買掛金・棚卸資産の増加ペースが総資産の増加を上回り、自己資本比率は前年27.6%から31.7%への変動を伴いつつ、運転資本の拡大が資金動向の観察点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)4,569円
base(基準)4,681円
bull(強気)4,718円
算出前提
1株純資産(BPS)5,101円
調整後予想EPS318.7円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向59.6%
予想EPSの信頼度調整×1.150(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.92倍 / 14.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 4,554円〜4,813円、ω±0.1で 4,667円〜4,690円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 43%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。