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49282026 第3四半期プライムJGAAP

ノエビアホールディングス(4928) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は460.8億円(前年同期比-2.6%)、営業利益は69億円(同-13.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

素材・化学/化学


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥460.8億¥472.8億−2.6%
営業利益¥69.0億¥80.1億−13.9%
経常利益¥72.9億¥84.2億−13.4%
純利益¥43.0億¥42.7億+0.8%
ROE(年換算)11.1%10.5%-

Executive Summary

2026年度第3四半期累計は、主力の化粧品事業の販売不振と販管費率上昇により営業減益となる一方、固定資産売却益が最終利益を下支えした決算である。売上高は460.8億円(前年同期472.8億円、YoY -2.6%)、営業利益は69.0億円(同80.1億円、YoY -13.9%)、経常利益は72.9億円(同84.2億円、YoY -13.4%)となった。純利益(親会社株主に帰属する四半期純利益)は43.0億円(前年42.7億円、YoY +0.8%)とほぼ横ばいだが、これは固定資産売却益9.2億円を含む特別利益による補完効果が大きく、営業段階の減益傾向とは対照的な結果である。

業績変動要因

【売上高】売上高は460.8億円で前年同期比2.6%減。主力の化粧品事業(売上構成比79.0%)が364.2億円、同2.6%減となり連結売上減少の主因となった。医薬・食品事業も80.0億円、同4.4%減と需要・販売面の弱さが継続する一方、その他の事業は18.7億円、同10.3%増と小幅ながら成長した。

【損益】営業利益は69.0億円、同13.9%減、営業利益率は15.0%で前年同期16.9%から1.9pt低下した。売上総利益率は68.1%と前年同期67.8%からわずかに改善しており、原価面の悪化は主因ではない。一方、販管費は244.9億円で同1.8%増加し、販管費率は53.1%へ2.2pt上昇した。売上減少下での販管費増加は営業レバレッジをマイナスに作用させている。経常利益は72.9億円、同13.4%減で営業減益がほぼそのまま反映された。特別利益では固定資産売却益9.2億円、特別損失では医薬・食品事業における売却予定土地の減損損失1.2億円を含む2.9億円が計上され、ネット特別利益は6.4億円となった。この一時的要因により純利益は43.0億円と前年並みを維持している。総括すると減収減益(営業・経常段階)だが、一時的要因により純利益はほぼ前年並みという構図である。

セグメント別分析

化粧品事業は売上高364.2億円(構成比79.0%、YoY -2.6%)、セグメント利益80.8億円(YoY -9.9%)、利益率22.2%と依然高水準だが低下傾向にある。医薬・食品事業は売上高80.0億円(構成比17.4%、YoY -4.4%)、セグメント利益5.6億円(YoY -24.7%)、利益率7.0%と大幅な利益悪化を示し、同事業では売却予定土地の減損損失1.2億円も計上された。その他の事業は売上高18.7億円(構成比4.1%、YoY +10.3%)、セグメント利益1.6億円(YoY +13.1%)と伸長しているが、連結業績への影響は限定的である。利益の大半を化粧品事業に依存する構造が続いている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は15.0%で前年同期16.9%から1.9pt低下し、売上総利益率68.1%(前年67.8%)の改善を販管費率53.1%(前年50.9%)の上昇が相殺した構図である。【キャッシュ品質】純利益率は9.3%(前年9.0%相当)と小幅改善したが、固定資産売却益9.2億円を含む特別利益による押し上げが寄与しており、営業段階の減益傾向とは質的に異なる。実効税率は約45.7%と高水準で、税引前利益から最終利益への転換効率を抑制している。【投資効率】ROE(年換算)は11.1%で、自己資本比率は70.1%と高い株主資本比率のもとでの水準である。【財務健全性】自己資本比率70.1%、総資産735.0億円、純資産515.1億円であり、負債水準は低く保守的な資本構成を維持している。現金及び預金は142.3億円で前年同期比大幅に減少しており、資金配分の変化が確認される。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、バランスシートの変動から資金動向を読み取ると、現金及び預金は142.3億円と前年同期の269.3億円から大きく減少する一方、短期投資有価証券は99.5億円、投資有価証券は39.7億円へ増加しており、資金の一部が有価証券投資へシフトした可能性がある。棚卸資産は80.7億円で前年同期比35.0%増加し、売上高が減少する中での在庫積み上がりは資金の拘束要因となっている。売掛金は94.8億円で前年同期の121.1億円から減少し、回収面では資金効率が改善している一方、在庫増加がこれを相殺している。買掛金は34.8億円で前年同期比増加しており、仕入債務の増加が運転資本の一部を支えている。固定資産の売却(固定資産売却益9.2億円)も資金創出に寄与したとみられるが、これは非経常的な要因である。

収益の質

経常的な収益力を示す営業利益は69.0億円、前年同期比13.9%減であり、本業の採算はコスト構造の固定性を背景に悪化している。これに対し、税引前利益は79.3億円と経常利益72.9億円を上回っており、その差は固定資産売却益9.2億円を中心とする特別利益924百万円が特別損失285百万円(医薬・食品事業の土地売却に伴う減損損失1.2億円を含む)を上回ったことによる。純利益43.0億円が前年同期比+0.8%とほぼ横ばいを維持した背景には、この非経常的な特別利益の寄与が大きく、営業利益・経常利益の減益傾向とは質的に異なる。営業外収益3.9億円には受取配当金0.4億円、為替差益1.0億円が含まれるが、売上高比0.9%程度で収益の質を大きく左右する規模ではない。実効税率は約45.7%と高く、税引前利益の改善が最終利益へ十分に転換されていない点も収益質の評価上留意すべき点である。総じて、当期の純利益の底堅さは一時的要因に支えられた面が大きく、持続性の観点では営業利益・経常利益の減益傾向をより重視すべきである。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高650.0億円(YoY +0.4%)、営業利益114.0億円(YoY +2.9%)、経常利益118.0億円(YoY +0.2%)で、予想の修正はない。第3四半期累計の進捗率は売上高70.9%、営業利益60.5%、経常利益61.8%であり、標準的な進捗ペース(約75%)に対しいずれも下回っている。特に営業利益・経常利益の進捗不足は、通期予想達成には第4四半期に相応の収益性改善が必要であることを示す。親会社株主帰属利益の通期予想82.0億円に対する進捗率は49.9%にとどまり、残る四半期で41.1億円程度の利益計上が必要となる。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は230円で、配当予想の修正はない。通期EPS予想240.07円に基づく配当性向(配当のみを分子とする)は約95.8%であり、一般的な持続可能性の目安である60%を上回る水準にある。第2四半期配当は0円であり、年間の株主還元は期末配当に集中する設計となっている。自己資本比率70.1%、現金及び預金142.3億円という財務基盤は配当の支払い能力自体を支えるが、通期営業利益の進捗率が60.5%にとどまっていることから、利益予想の達成度が配当実現の前提として重要である。

リスク要因

  1. 化粧品事業への収益集中リスク: 化粧品事業は連結売上高の79.0%、セグメント利益の大半を占める。同事業の売上高は前年同期比2.6%減、セグメント利益は9.9%減となっており、連結業績が同事業の販売動向に強く依存する構造にある。

  2. 医薬・食品事業の利益率悪化: 医薬・食品事業はセグメント利益5.6億円、前年同期比24.7%減、利益率7.0%と化粧品事業の22.2%を大きく下回る。同事業では売却予定土地の減損損失1.2億円も計上されており、資産・収益両面での課題が確認される。

  3. 在庫増加とコスト構造の固定性: 棚卸資産は80.7億円で前年同期比35.0%増加し、売上高が減少する中での積み上がりが確認される。また販管費は売上高減少下で1.8%増加し、販管費率が2.2pt上昇しており、コスト構造の固定性が営業利益率の低下要因となっている。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率15.0%8.6% (4.3%–12.7%)+6.4pt
純利益率9.3%6.4% (2.8%–10.3%)+2.9pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回っており、収益性は業種内で優位な水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−2.6%3.3% (-2.1%–8.9%)−5.9pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、トップラインの成長性では業種内で劣後している。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は15.0%で前年同期16.9%から1.9pt低下しており、粗利率の小幅改善(+0.3pt)を上回る販管費率の上昇(+2.2pt)が営業レバレッジをマイナスに転じさせている点が構造的な注目点である。

  2. 純利益は前年同期比+0.8%とほぼ横ばいだが、固定資産売却益9.2億円を含む特別利益が寄与した結果であり、営業・経常段階の減益傾向とは質的に異なる。決算の質を評価する際は営業利益・経常利益の推移を重視する必要がある。

  3. 通期予想に対する進捗率は売上高70.9%、営業利益60.5%、経常利益61.8%、親会社株主帰属利益49.9%であり、いずれも標準的な進捗ペースを下回っている。第4四半期における収益性改善の有無が通期予想達成の分岐点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,738円
base(基準)1,798円
bull(強気)1,845円
算出前提
1株純資産(BPS)1,508円
調整後予想EPS258.1円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向95.8%
予想EPSの信頼度調整×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.19倍 / 7.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,753円〜1,845円、ω±0.1で 1,792円〜1,806円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。